ニュース・活動報告

よこはまPortForな日々(2023年度後半編)

施設退所者などが気軽に立ち寄れる居場所「よこはまPort For」(毎週金・土・日/祝日 開所)。思い思いの時間を過ごしながら、みんなでごはん作りもする“港”のような憩いの場です。2023年度後半に行われたイベントを中心に、日々の様子をお届けします!

 

■9月 ボランティアさん発案!「ガンプラ作ろうぜ会」

よこはまPortFor(以下、YPF)は、ブリッジフォースマイル(以下、B4S)が初めて立ち上げた居場所ということもあり、その歴史はいちばん古く2012年から活動をしています。ボランティアの皆さんもベテラン揃いが特徴のYPFですが、継続10年のボランティアスタッフDさんが、今回企画してくれたのが「ガンプラ作ろうぜ会」です。ガンプラは、機動戦士ガンダムシリーズのプラモデルの通称。手軽に(プラモデルのグレードによっては全然手軽ではありませんが…)制作できるガンプラを通してモノづくりの楽しさを味わおう!という呼びかけの下に集まった利用者6名とスタッフ4名で、もくもくと熱い時間を過ごしました。推しや好きなものを伝える時の熱量は、時に人と人の距離をグッと縮めます。老若男女が楽しんだ様子はYPF内でも話題となり、第2回を期待されています。2024年度に乞うご期待!

 

「こんなにパーツがあるの!?」と、初心者であれば必ず言ってしまうのが、ガンプラ。

ものづくりは、どこか癒し効果もあるようです。

 

■11月 熱い戦い! 居場所対抗☆オレンジウォーク

児童虐待防止推進月間にあわせて11月に開催されたオレンジウォークは、社会課題に取り組む13団体と一緒に歩いて子ども支援に取り組むチャリティーウォークイベントです。B4Sは2022年から参加しています。それぞれが「minpo」というアプリを使用して、各人の毎日の歩数が指定応援団体に加算され、合計歩数によって寄付がされる仕組みとなっております。昨年度につづき、YPFとせたエールによる、「居場所対抗☆オレンジウォーク」が開催されました。勝敗は単純。どちらが1歩でも多く歩くか、を競います。勝った居場所には、ケーキが贈呈されます。さて、ここで問題なのは、スタッフはそれぞれに所属していますが、利用者さんは、YPFもせたエールもどちらも利用しているという方が少なからずいること!「君はどっちに入るの?」という争奪戦が行われたとか、行われなかったとか…。アプリを見ると、それぞれが1日どのくらい歩いているか一目瞭然。驚くほど歩いている若者もいれば、「ここに来るまえにその辺をぐるりと歩いてきました」と地道な努力をするスタッフもいます。1カ月の期間中、どのくらい歩いているか、で盛り上がりました。そして結果は、YPFが4,593,090歩、せたエール3,929,196歩で、YPFの優勝!後日行われた祝勝会には、組み立て式の豪華なケーキが届き、その映えるいで立ちに、みんな食べるより撮影に熱中。まるで運動会のようにワイワイ盛り上がる楽しい1カ月でした。また、B4Sとしては、オレンジウォークから531,728円の寄付を頂くことができました。

 

激熱⁉のB4S内居場所対抗ポスター

 

勝利のケーキは、お味もさることながら、その映えぷりに大撮影大会となりました

 

 

 

■12月 いつもより少しリッチな すき焼き忘年会

ここ数年の自粛モードから、徐々に解放されつつある日々の中、YPFでもいつもとちょっと違う忘年会をしよう、となりました。年末、スーパーで見かけるのは「すき焼き」の4文字。利用者さんの中にはすき焼き未体験の方もいるようなので、2023年の締めくくりはすき焼きになりました。普段YPFで食事をする時には、一人300円を集めて買い物に行き調理しますが、今回は一人500円の参加費。そこにスタッフからのカンパを上乗せして、美味しいお肉屋さんでお肉を調達してのパーティーとなりました。生卵を溶いて食べる初体験に興奮する子もいる中、こうしてここで楽しく年末を過ごせることに感謝の気持ちも湧きます。それぞれ何かを頑張っていたり、今はちょっとつまづいて休憩中だったり、いろいろな事情がありますが、それでもYPFに来てくれて顔を見せてくれるとホッとします。食後は、テーブルの中央にネット代わりの本を積み上げ卓球大会で盛り上がりました。

 

 

 

■2月 プチプラコスメで美容体験

ジョブプラクティスでもお世話になっている、and. to beさんが、美容体験を開催してくれました。ベッドを持ち込んでくださってのエステ体験や、実際にみんなが持っていそうなプチプラコスメを使用しての美容テクニックを教えてもらいました。きれいになることも、こうして色んな大人の方と関わることも、どこかワクワクしている利用者さんたちでした。

 

 

 

■知ることと知ってもらうことの大切さ

YPFのスタッフが、居場所を飛び出して、児童養護施設である聖母愛児園さんで行われる出張セミナーに同行してきました。出張セミナーは、B4Sが施設にお邪魔して、施設側が必要だと思う内容のセミナーをします。今回は「ネットリスク対策」でした。今や生活になくてはならないインターネットですが、いろんなリスクがあるのも事実。参加してくれた子たちみんなが真剣に考えていた姿が印象的です。積極的に質問もしてくれて、とても有意義な時間となりました。YPFは主に、ケアリーバー(施設等を退所した人たち)が利用します。彼らがどんな場所で育ってきたのかを、肌で感じる機会を増やしたいと思い、今回参加に至りました。また、施設の職員さんやまだ施設にいる子どもたちに、「退所後にはYPFという居場所があって、そこには私たちみたいな応援する大人がいるから、安心してね」ということを、知ってもらいたいとも思いました。困った時に、早い段階で「たすけて!」が言えるかどうかは、親を頼れず一人暮らしをしていく若者にとってはとても重要なことです。孤立や孤独を防ぎたい、YPFのボランティアもスタッフも日々それを願って活動しています。今回、お互いを知れる良い機会となったことをとても嬉しく思えた1日でした。聖母愛児園のみなさま、ありがとうございました。

 

聖母愛児園にて

 

 

Bridge for Smile

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