ニュース・活動報告

【OPEN】親を頼れない若者の新しい居場所『B4S PORT さっぽろ』@札幌

親を頼れない若者が、気軽に立ち寄れる【居場所】。※1
「よこはまPort For」(横浜市受託事業)、「さが・こんね」(佐賀県受託事業)、「かたるベースくまもと」(熊本県・熊本市受託事業)、「&YOU あきば」(東京都受託事業)、「せたエール」(世田谷区受託事業)に続き北海道からの委託を受け、札幌の地で『B4S PORT さっぽろ』が動き出しました。

 

「社会的養護下の若者の巣立ちや、歩みを応援したい」という想いと、ときにはエネルギーを充電したり、ときにはひと休みをしたり、それぞれの明日に向かうための「港」になれることを願って名付けた【B4S PORT さっぽろ】の、開所までの歩みをご紹介します。

※1 居場所事業   

 

■魅力あふれる街・札幌に【B4S PORT さっぽろ】 誕生

この「居場所」では、施設退所者等が気軽に立ち寄れる「仲間との交流の場」として、おしゃべりやゲームをして過ごしたり、ボランティアも交えて夕ご飯を一緒に作って食べたりすることができます。その他イベントや勉強会、生活に必要な情報の収集、個別相談もおこないます。


2024年、北海道が新たに実施した相談支援事業「社会的養護自立支援拠点事業」について、ブリッジフォースマイル(以下、B4S)が委託を受けこのプロジェクトがはじまりました。


北海道内に個別相談も受けられる「相談・居場所」事業を展開する上で、まず必要なものは “場所” です。
繋がりを求めるみんなが気軽に立ち寄れて、ホッとできる物件。利便性があり、治安も安定しているエリア…なかなかこの条件を満たす物件は見つかりません。北海道の事務局スタッフが個人的にお世話になった不動産業者やスタッフのご親戚の方など、多くの関係者が粘り強く探していましたが、全く見つからない状況が長く続きました。ある不動産業者からは「そんな物件はない」と名刺交換すらお断りされることも。

 

ですが2024年4月初旬、休日中だった事務局スタッフが何気なくネットを見ていたとき、ある物件が目に留まりました。

札幌駅から徒歩5分の建物の一室。新しい建物が続々と建てられている整備された駅前に佇み、今まで仮事務所としてB4Sが利用していた物件から2ブロック先と近く、室内はキレイにリフォームされ、水回りは新品同様。南と北に開口部があり、窓を開けると気持ちの良い風が吹き抜けるお部屋です。これこそ、私たちが求める「居場所」でした。

 

 

■急ピッチで進められた開所準備

部屋が決まって嬉しいのも束の間、6月20日の開所に向けて、オープニングスタッフ6人の慌ただしい日々が始まりました。ライフラインの契約や、家電調達、他の業務も兼ねながら進めていきます。

5月下旬には、有志でサポーター(ボランティア)の方が駆けつけてくださり、「居場所」で使用する家電や家具の組み立てと取り付け作業を手伝っていただきました。これが本当にありがたかった…!

何もなかった部屋が、みるみるうちに「居場所」らしい空間へと変化してゆきました。

 

さらに、そのサポーター方が「お祝いに」と、ケーキやお菓子、アジサイの鉢(しかも、『祝!B4S北海道 開所』と書かれたカード付)を持ち寄っていただきました。私たち事務局スタッフは、居場所で初めての調理をおこない、たくさんのおにぎりと豚汁をふるまいました。

 

 

■開所に際して、たくさんのご支援をいただきました

実はこの家具一式、今まで子どもたちの巣立ち後の生活を支援する「トドクン」※2や、他の「居場所」にも家具を無料提供してくださっている、家具ブランド「unico」を展開する協賛企業のミサワ様から、「B4S PORT さっぽろにも是非」と、ご提供いただいたものです。

皆さまからの温かい想いが形となって札幌の地に届いたとき、一同熱い気持ちがこみ上げてきました。この場をお借りして、改めて感謝申し上げます。

 

そんな素敵な家具たちを、スタッフ一同ひとつずつ丁寧に組み立ててゆきます。このたくさんある椅子に、どんな方が座ってくれるのか、考えるだけでワクワクしました。

※2 トドクン:B4Sが運営する「物品寄付システム」

 

準備万端! このキッチンで、たくさんの思い出が紡がれてゆきます。

 

 

■すでに30人以上から「ボランティア登録」のご申請をいただいています

そして、「居場所」の支援で不可欠なのは、居場所を支えるサポーター(ボランティア)の存在です。
親に頼れない若者たちと一緒に料理をしたり、ご飯を食べたり、たわいもない話に花を咲かせたり…一緒にホッとできる空間をつくり上げる、大切な仲間です。

この仲間あつめですが、なんと札幌の各メディアが取り上げてくださったこともあり、居場所の開所までに30人以上の方からボランティア登録のご連絡がありました。


東京都在住だったとあるB4S事務局スタッフが「北海道でも、巣立ち支援をやりたい!」と一念発起し、早数年。そのスタッフは約5年前に札幌市へ移住し、少しずつ仲間を増やしながら活動の輪を広げていました。
そして、ついに2024年6月からは「居場所」の活動にまで広がってゆきました。B4Sの想い、人々の想いが、またひとつ形となったのです。

これから、新しいB4Sの歩みがはじまります。

Bridge for Smile

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