ニュース・活動報告

巣立ちプロジェクト2019 <第4回「しっかりさんの一人暮らし」>@東東京ブランチ
巣立ちプロジェクト2019第4回:セミナー風景写真

開催日時・場所:2019/11/17 東東京ブランチ
参加者数:高校生20人/ボランティア22人
講師:ぴおにー

 

来春、児童養護施設を退所する高校3年生を対象にした「巣立ちセミナー」の第4回目が、11月に東京や神奈川、千葉など各所で行われました。

 

今回は、東東京ブランチの模様をお伝えします!
会場は、セールスフォース・ドットコムさまにご提供いただきました。ご協力をいただいた皆様、どうもありがとうございました。

 

◆まずは、改めましての自己紹介♪

ベテラン講師・ぴおにーからの提案で、6~7人のテーブルごとに「実は私〇〇なんです!」という自己紹介からスタート。
面白いことを言おうと張り切る子もいれば、言葉につまるシャイな子も。
共通の趣味を見つけて盛り上がる場面もあり、サポーターや高校生がお互いに興味を持つ良いきっかけになりました。

 

◆知りたい!みんなのお金の使い方

場が和んだところで、次のお題へ。
「10円あったら何に使う?」という問いかけに、「10円って…」と困惑気味だった高校生たち。ところが「10万円あったら?」の問いには、「家電を買う」「やっぱり貯金する!」と真剣に考えていました。

 

◆恐怖!10万円の詐欺被害

「10万円があれば、買えるものがたくさんある」と分かったところで、ネタばらし。
実はこの金額は、児童養護施設を退所したみんなの先輩が詐欺被害に遭ってしまった時の被害額だったのです!

 

「怖いね」「うわぁ、気をつけよう」
そんな声が多く聞こえてきたことで、講師もサポーターたちも一安心。
これから巣立っていくみんながトラブルに巻き込まれないように、学んでほしいことがたくさんあるので、最後まで頑張ってね!

 

◆退所後の暮らしはどう変わる?

高校生に4月からの生活を聞いてみると、進学をする子と就職をする子は半々くらい。一人暮らしをする子もいれば、自立援助ホームに入所する子、シェアハウスに住む子など、さまざまでした。
4月からの暮らしがどう変わるのかをシミュレーションしてみると、平日は学校やアルバイト、仕事で忙しくなる分、「休日はひたすら眠りたい」という意見も多数出ていました(笑)。
みんな現実的だなぁ。

 

◆一人暮らしのお値段は?

昼食後はいよいよ本題!物件探しから契約まで、一人暮らしの流れを疑似体験しました。物件情報や契約書はもちろん、サポーターの中には本物の大家さんもいたりして、リアルなやり取りを教えてもらうことができました。

 

本番さながらのワークに高校生たちも本気で物件探し!
家賃や敷金、礼金、家具・家電にかかる費用を計算し終えた子からは「こんなにお金が掛かるんだ!」という驚きの声も挙がり、それぞれに新しい発見があったようです。

 

◆サポーターの失敗に学ぶ!?

ワークの合間には、「社会人の話」として、3人のサポーターからの発表もありました。私、れもんは「物件探し」を、とまとんは「一人暮らし」をテーマに赤裸々な体験談を披露。エリザベスは「トラブル事例」について熱く語ってくれました。

 

3人ともテーマは異なるものの、なぜか失敗の暴露大会のようになるオトナ達。長く生きていれば失敗の1つや2つや3つ…ありますよね!?
特に、空き巣被害や契約トラブルに遭ったエリザベスのドラマチックな体験談には、高校生たちも真剣に耳を傾けていました。

 

社会人の話を通して、大人だってさまざまな経験をしているのだということや、失敗してもリカバリーできるということ、1人で悩むより誰かに相談した方が早く解決するということを知ってもらえたのではないかと思います。

 

◆熱演!就職したAくんの失敗事例

児童養護施設を退所した先輩が実際に経験したトラブルを、ドラマ仕立てで振り返るワークでは、意外な才能を発揮する高校生もいました。
迂闊な言動で職場を辞めざるを得なくなったAくん役も、Aくんをそそのかす悪い先輩役も、初見で朗読したとは思えないほどの演技力!
高校生も大人も惜しみなく拍手を送っていました。

 

2人の熱演のおかげか、「Aくんの行動は何が間違っていたのか」「どうすれば良かったのか」といった議論も活発に行われ、同じような状況に遭遇した際に、どのように行動すべきかをみんなで確認することができました。

 

◆トラブルに遭ってしまったら

児童養護施設を退所した先輩達や、サポーター達がたくさんの失敗を経験していることからもわかるように、トラブルはいつ、誰が巻き込まれてもおかしくはありません。
日頃から防犯対策を行うことはもちろんですが、何よりも大切なのは「トラブルが起きた時に誰に相談すべきか」だと、ぴおにーは力説していました。

 

施設で暮らす高校生たちは、責任感が強い子が多く、他人に迷惑を掛けたくないと思ってしまいがち。だからこそ、「困った時は一人で悩まずに、周囲の信頼できる大人や公的機関、B4Sを頼ってください」というメッセージを改めて伝えました。

 

◆本日の振り返りタイム

振り返りの時間では、「困ったらここに電話すれば良いんだよね?」という確認をしている子や、「セキュリティにも気をつけて物件を選ぶようにする」と言っている子が多くいました。
今日の巣立ちセミナーが、みんなからトラブルを遠ざけることに繋がったら嬉しいな。

 

巣立ちもいよいよあと2回。第5回はクリスマスシーズンなので、みんなでケーキを食べたいと思っています。
もちろん、高校生たちが巣立つ前に知っておいて損はない情報も満載です!来月も楽しく学びましょう♪

 

(サポーター:れもん)

Bridge for Smile

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