ニュース・活動報告

1つのお菓子がお店に並ぶまでを学ぶ
「カルビー」でジョブプラクティスを開催

東京駅ほど近くにある「カルビー株式会社」本社にて、2023年8月9日(水)ジョブプラクティス(1日仕事体験)が開催されました。コロナ禍の2021年にオンライン開催していただいてから、春・夏・冬の長期休みごとに実施してくださっています。2022年冬休みからは現地開催となった「カルビー」のジョブプラクティスをレポートします。

 

 

 

◆社名に込められた想いを知る

 

 この日を心待ちにしていた子どもたちは、東京が一望できる会議室へ通されました。まず、最初に『食育』をクイズ形式で学びます。ポテトチップス用のジャガイモは自分たちが普段食べている種類とは違うことや、契約農家さんのことなど、多岐にわたった内容です。参加者の中にはとても詳しい子どもがいて、社員の皆さんが驚いていました。子どもからは、社名の由来に関する質問が出ました。原爆が落とされた4年後に広島の地で誕生した「カルビー」は、人々の健康に役立つ商品づくりを目指して、カルシウムの「カル」とビタミンB1の「ビー」が社名となっているそうです。子どもたちは、普段のおやつとして慣れ親しんだ「カルビー」にそのような意味が込められていることを知り感心していました。その後、『製造工程』をDVD鑑賞し、ジャガイモの揚げ方の極意や、大量のポテトチップスの映像に興味津々。お菓子を使ったアレンジメニューなどにも話が飛び、和やかな雰囲気で進みました。

 

“お菓子を学ぶ” 積極的な子どもたち

 

 

◆市場調査へ、行ってみよう

 

 つぎに、東京駅八重洲口に直結した「東京駅一番街」にある直営店『カルビープラス東京駅店』へ、市場調査に出かけました。インバウンドも復活しつつある店内は、大混雑。子どもたちは人の多さに面食らっていました。今回、店内で働くことは難しかったのですが、お客さんが楽しそうに商品を選ぶ様子や、1つの会社でこれだけの種類のお菓子があることを目の当たりにし、子どもたちはいつもと違う着眼点で商品を見ていました。工夫された陳列の仕方や、「これとこれは、値段が違うんだね」など、それぞれに学んだことがあったようです。

 

前回のジョブプラクティスで、商品陳列の体験を行った『カルビープラス東京駅店』

 

 

◆営業活動に欠かせない、新製品の商品見本作成にチャレンジ!

 

 本社に戻ったあと、いよいよ今回のクライマックス『新製品の商品見本作成』にチャレンジ。普段、実際に商品見本の作成を担当している方が直々にレクチャーしてくださいました。「商品見本とは、新しい商品を発売する時や、商品のパッケージが変わる時、イメージを掴んでいただくため、流通会社や小売店へ持っていくためのものなので、ていねいに作ってください」と声がかかります。今回は2種類の形態を作成しました。1つは袋タイプ、もう1つはカップタイプのパッケージです。フィルムを貼ったり、型を切り取ってカップのフタ部分に貼り付けたり、工作のような作業に黙々と取り組みました。これも、大事な仕事の1つ!と思うと集中力が高まったようです。その後、出来上がった商品見本は、特別にプレゼントされました。子どもたちは、お菓子ひとつとっても、製造工程・流通・営業・販売など、さまざまな分野の担当があり、多くの人が関わり働いていることを、この1日で実感できたようでした。まさしく、多種多様な仕事を体験し、働くイメージを描くきっかけを子どもたちに届けるジョブプラクティスならではの機会となりました。

 

 

 

◆仕事を楽しむ人に出会う

 

 最後に行われた質疑応答の中で、子どもから「なぜこの会社に入ったのですか?」と聞かれたことが、心に残っているとおっしゃった社員の方がいました。「子どもたちが純粋な気持ちで質問してくれたからこそ、真剣に自分も考え、思い返して答えました」とのことでした。また、仲間の社員それぞれのストーリーを聞けたことも収穫だったそうです。そして、社員の皆さんが楽しそうに語るその様子をみていた小学生の参加者からは、「ここでは何歳から働けますか?」など、具体的な質問もあがりました。他の参加者からは、「身近なお菓子をさらに身近に感じる機会となった」「1つの商品に込められた多くの人の想いや温かさを実感できた」との感想がありました。後日、同行してくださった施設職員の方からは、「働くことの楽しさと前向きな感情を子どもたちへプレゼントしていただきありがとうございます」とメッセージが届きました。

 

 「カルビー」は各工場や支店で、独自に社会貢献をする風土が根付いているそうです。地域や人を大切にする姿勢を、ジョブプラクティスを担当してくださった社員の方々からも強く感じる1日でした。身近なお菓子から得た仕事体験は、きっと子どもたちを今後も勇気づけてくれることと思います。「カルビー」の皆様、ありがとうございました。

 

ブリッジフォースマイルの様々な活動(居場所・アトモ・巣立ち)にも、

長年、定期的にお菓子の寄付を送ってくださっています。

 

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