ニュース・活動報告
2022年5月14日、2年ぶりの実地のジョブプラクティス(職業体験)が、一般社団法人東京建築士会青年委員会(以下、東京建築士会)により開催されました。
オンラインではなく、実際に公園を歩いてカフェの場所を決める。
手を動かして設計図を描く。参加者、引率の施設職員さん、B4Sスタッフ、それぞれが、夢のカフェをカタチにしました。
◆B4Sの社会人ボランティア 和田さんの想い
今回の企画は、長年社会人ボランティアとしてB4Sにかかわってくださっており、東京建築士会に所属している一級建築士の和田修和さんが温めてきたものです。
和田さんは、「B4Sの力を借りて、東京建築士会のメンバーと一緒に、社会的養護下の子どもたちにも、建築の仕事を紹介できないか。」と考えてきました。そして、東京建築士会に働きかけ、当日は7名の建築士さんが有志でご参加くださいました。
◆現地を見てから設計:体を動かし、五感をフル稼働!
当日は、朝から雨が降る中、2時間かけて会場に来た参加者もいました。午前中は、建築士の皆さんから、建築や設計の仕事紹介がありました。そして、お弁当を食べる頃には快晴に!
5月の新緑が美しい浜町公園に繰り出しました。地図を片手に、どこにカフェを建てよう?建築士さんと相談しながら、決めていきます。
公園から戻ると、いよいよ設計。
最初は、なかなか手が動かない参加者もいましたが、建築士さんとマンツーマンで対話するうちに、発想したことを方眼紙の上に描き始めました。インテリアコーディネーターを目指す参加者は、家具の絵も描いていきます。
2階から1 階に滑り台で降りる遊び心たっぷりのカフェ。
ゆったりと過ごせる緑に囲まれたカフェ。
カフェのメニューの値段や、従業員のお給料まで考える参加者も! 付き添いの施設職員さんたちも、真剣に方眼紙に向かいます。
それぞれが、「夢カフェ」をカタチにして、さあ、発表タイム!
まずは、地図上で公園のどの場所を選んだかを伝え、設計図を見せながら、こだわりポイントを発表。「この出窓は?」という質問に、「しだれ桜があったので、ここから見れるようにしました」と回答する参加者には、「桜に気づかなかったよ。すごい観察力!」と建築士さんたちが唸りました。
◆建築士になるにはいろいろな道がある
セミナーの最後に、和田さんが、進学について説明しました。
建築士の資格には、設計できる建物の大きさによって、一級建築士や二級建築士、木造建築士に分かれていること。近年の法改正によって工業高校で指定科目を履修すれば、卒業後、直ちに二級建築士の受験が可能なこと。大学進学の他にも建築士への道があるので、早い段階で、職業選択の一つとして建築士を知ってほしい、と結びました。
◆建築士を目指さなくても、誰もが楽しめる「夢カフェ」!
今回の参加者は、建築士を目指す人は半数でしたが、全員が図や絵を描くのが好きな中学生でした。
参加者のアンケートでは、学んだこととして、「場所に合った設計をする」や「人の流れをよくみる」が挙げられました。そして、参加者全員が「とても楽しかった」と伝えてくれました。
施設職員さんからは、「一緒にセミナーに参加し、同じ作業をすることで、担当する子どもの知らなかった面を知ることができました」との声が聞かれました。
東京建築士会青年委員長の加藤雄介さんは、「東京建築士会で、中学生を対象にセミナーをすることは初めてでしたが、アンケートの回答からも、私たちの伝えたかったことが中学生に伝わったと実感しています」と述べられました。
B4Sと東京建築士会では、今後も同様の企画を実施出来ればと考えています。建築の仕事に興味のある人、図や絵を描くのが好きな人、B4Sへお問い合わせください!
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