ニュース・活動報告

スマイリングプロジェクト事業報告 SHIP初台
写真:スマイリングプロジェクトSHIP初台のリビングルームの様子

B4Sでは、大学等への進学者向けの住宅支援(スマイリングプロジェクト)として、2軒のシェアハウスを運営していました。本年3月からそのうち初台にあるシェアハウスの運営を大家さんに引き継ぐことになりました。運営開始からの9年間を振り返ってみたいと思います。

 

大家さんが連絡をくれたのは2011年。私たちの住宅支援の取り組みを「大家さん募集」と取り上げていただいた朝日新聞の記事をご覧になったことがきっかけでした。相続で譲り受けた土地に新しい家を建てる計画があり、お子さんたちがすでに家を巣立っているためご自分たちの住居と賃貸部分を分け、賃貸部分は何か社会貢献に活用できないかと考えていらっしゃいました。

 

当時シェアハウス事業は、その社会的意義から新聞に取り上げていただきましたが、B4Sとしては運営面でたくさんの課題を抱えていました。うまくいく自信はなかったものの最後は、大家さんの「やってみなくちゃわからない」という言葉に押され、2012年春、初台の運営がスタートしました。

 

2階部分に住む大家さんご夫妻は、設立当初から入居者をわが娘のように気にかけてくださいました。入居者に料理を教えてくれたり、間違ったゴミの捨て方を注意してくださったりして、私たちはもとより、入居者たちも安心して暮らすことができました。

小さなトラブルはいくつもありましたが、致命的な問題に発展する前に対処できるようになりました。今回、大家さんとの話し合いのうえ、今後の運営は大家さんに引き継ぐことになりましたが、施設職員とも連携しながら、退所後の一つの支援の形を作り出すことができたと思います。

 

この9年の間に退所後の支援も、大きく改善されてきています。大学進学のために、少しでも家賃を抑えることが一つの大きな目的でしたが、奨学金や返済免除条件のある貸付金などの経済的支援が充実する中、シェアハウスに対するニーズも変化しつつあります。私たちも、ニーズの変化に合わせて、より効果の高い支援の在り方を模索していく必要があります。

 

初台の立ち上げ時、素敵な家具(unico)をご提供くださった株式会社ミサワ様をはじめ、家電やお米、お菓子などご寄付してくださった支援者の皆様には、心より感謝申し上げます。引き続き、子どもたちの支援に尽力してまいりますので、応援をよろしくお願いいたします。

 

<初台シェアハウスのあゆみ>

・2012年3月開設

・間取り:6室+共有スペースDK

・利用した子ども数:10人

・社会人入居者:12人

・ハウスミーティング総回数:108回(月1回 定例ハウスミーティングを開催)

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