
ニュース・活動報告

日時:2019年12月7日(土) 10:30~15:30
子どもの参加人数:5人
体験内容:
- 味覚は温度で調整できる?
デザートを作りながら、味覚に関する実験 - 医療現場で使われる器具を学ぼう!
普段触れることのない、医療の現場で使われる器具について知る
バクスター株式会社は、腎不全、輸液、麻酔、疼痛管理の領域に特化した世界的なヘルスケアカンパニー、米バクスターインターナショナルインクの日本法人で、医薬品、医療機器を中心とした医療サービスを患者さんや医療現場に提供しています。
今年、日本法人が設立されて50周年を迎えるにあたり、「未来ある子どもたち(学生)の支援」を行いたいという意向でジョブプラクティスを開催されました。
■事前研修
開始前の朝9:30。今回参加されるバクスターの社員のみなさまに、「事前研修」を行います。
この研修では、社会的養護の抱える課題から、我々ブリッジフォースマイルの取り組みのご紹介、様々な背景を持つ子どもたちとの接し方などを知っていただき、「ジョブプラクティス」を子どもたちだけでなく、社員のみなさまにも有意義なものにしていただくために行っています。
みなさま真剣に聞いてくださいました。
■実験開始! 味覚は温度で調整できる?
子どもたちを迎え、簡単なバクスター社の説明と参加者の自己紹介のあとは、いよいよプログラムスタートです!
まずは美味しいデザート作り。
バクスターさんが腹膜透析の患者さん向けに発行している情報誌「スマイル」に掲載のレシピ「いちごのコンポート」を作ります。
医療機器や薬剤の開発・販売だけでなく、患者さんの治療と暮らしに役に立つ、情報提供していくのもお仕事のひとつです。
いちごに砂糖とレモン汁をかけて、電子レンジで加熱していきます。
チン!
ラップをとって早く食べたい!…ところですが、これは味覚実験。
後に冷蔵庫で冷やしたものと、常温のものを食べ比べます。
ということで、ランチタイムまでおあずけ。なんだかおなかが空いてきました‥。
次は、出汁(うまみ)とアイスクリーム(甘味)を使い、どの温度が一番強くうまみや甘味を感じることができるかの実験です。
まずは気分を出すために白衣を着用!
実験ではそれぞれに感じた味をチェックシートに記入していきます。
まず、温めている間に凍った出汁を味見。
「つめたすぎてよくわからない‥」「おいしくない」との声が聞こえてきます。
次は、20℃。
「魚くさい‥」「あんまりおいしくない」などなど。
でも40℃になると「おいしい~!」「しみる~!」ほっこりお出汁味に、みんな思わず笑顔に。
60℃になると、「熱いけどこっちの方がおいしい」「さっきの方がおいしいような気がする」などなど、それぞれ違った印象だった様子です。
一般的に「うまみ」は40~60℃くらいが一番強く感じる一方で、塩分は一番感じにくいのだそう。
みそ汁などの汁物は塩分が高くなりがちで、うまみをうまく採り入れると良いとのことでした。
続いてはアイスクリーム。
60℃のアイスクリームは「プリンのような味がする」「甘すぎて食べられない」「もはやアイスじゃない」などなど、子どもたちも楽しそう。
一般的に「甘味」は冷たいほど感じず、また「油分」が多いと「甘味」を感じやすいのだそうで、「アイスクリーム食べるのやめよう‥」とダイエットに敏感な高校生らしい感想もありました。
■お待ちかねの「世界のお料理が楽しめるランチバイキング」
さて実験が終わったところで、ランチタイムです!
今回は、世界中に拠点のあるバクスター社にちなみ、「世界のお料理」をテーマに色々な国のお料理のおいしそうなケータリングをご用意いただきました。
各料理の小話なども伺いながら、いただきました。子どもたちにはチキンナゲットが大人気。
そして、デザートには実験で作った「いちごのコンポート」。
ラップを外すと、鮮やかな色のいちご、甘い香りが広がります。
これまたおいしそう!!
常温と冷蔵とで比較してみると‥断然常温の方が香りが強く、甘い!
出汁の実験では、感じ方がまちまちだったものの、このいちごは満場一致で常温の方がおいしい、でした。
どうしても冷やして食べがちなデザートですが、あたためていただくことで、砂糖を控えることができそうです。
■医療の現場で使われる薬や機器、メーカーのお仕事について知る
午後は、医療のお仕事といっても色んなお仕事がある、ということを、医療機器の実物を見たり、お話を聞いて学んでいきます。
お薬の効能や、医療機器についての正しい情報をお医者さんや看護師さんに説明するMRの仕事や、お薬や医療機器、治療法などを広く医療従事者に知らせるマーケティングの仕事。患者さんとの信頼関係を築くカスタマーサービス、お医者さんや看護師さんと患者さんを最適な治療方法を選ぶために支えるクリニカルコーディネーター、会社の活躍を社内外の人に知ってもらう広報の仕事。
普段見る機会のない医療機器を前に、たくさんの飽きない工夫を凝らしながら説明してくださったおかげで、医師、看護師、薬剤師といった、普段自分たちが「患者」として接する職業以外にも、様々な医療に関る仕事があることを学ぶことができました。
風船が縮む力をを利用し、薬をすこしずつ体内に投与する「インフューザーポンプ」はガンや痛みの薬をお家でも投与できるように治療で使われます。このインフューザーに薬剤を入れる過程を色水をつかって体験しました。
腎臓の働きや慢性腎臓病について、その治療の一つで在宅で行うことのできる透析「腹膜透析」について紹介がありました。
患者さんの使いやすさを追求し、タッチパネルや日本語の音声ガイダンスを備えた腹膜透析に使用される医療機器がどのように使われるか、さらに一つ2.5リットルという大きさの透析液バッグに実際に触れながら、腹膜透析患者さんの治療について学びます。
さらにもう一つの末期腎不全の治療選択肢、血液透析がどのような仕組みで働くかについての紹介では、浄水器の中空糸フィルターにオレンジジュースを通すことで、「透析」で行われる「ろ過」の仕組みを知ります。
フィルターに通したオレンジジュースの色や味が変化して歓声が上がります!
看護師の資格を持つクリニカルコーディネーターが医師や患者さんをつなぐのに役になっていること、患者さんが早く回復できるように手術を助ける医療機器のマーケティングの仕事の紹介に続き、カスタマーサービス部のデモンストレーションも見せていただきました。
ハキハキと滑舌良く喋る様子に、「芸能人みたい!」とのコメントも。
■最後に
付き添いの職員の先生から「みなさんのお仕事を続けるコツはなんでしょうか」という質問に、社員のみなさんからお答えいただきました。
特に印象に残った2つをご紹介します。
ひとつめは、「ここにいる人たちは、2~3回程度は転職してここにいる」という「同じ職場に居続ける必要はない」というメッセージ。
社会も、自分の置かれている環境も、気持ちも、日々変化する。
続ける力はもちろん大事ですが、その変化に対応していく力もまた、大事なのかもしれません。
そしてふたつめは、「仕事ってつらい。つらいことは多いけど、それが全部吹き飛んじゃうくらい嬉しいことがある」「そしてそれをここにいるみんな(社員)は知っている」という言葉と、バクスターのみなさんの「そうそう、それそれ」というあたたかな笑顔です。
みなさんが、患者さんのいのちのために誇りを持って仕事をしている、そしてすばらしいチームワークを持っているのだなということを、その場の空気から強く感じました。
きっと子どもたちも働く大人の自信を感じ取り、働くことに対する期待が湧いてきたことと思います。
もうすぐクリスマス。
バクスターさんのある「虎の門ヒルズ」の名物”トラのもん”も、かわいいサンタクロース仕様です。
参加した子どもたちからも「かわいい~~~!!」と歓声があがります。
本格的な寒さを感じた日でしたが、子どもたちも大人も心温まる思いで一日を終了することができました。
バクスターのみなさま、貴重な体験の場をご提供くださりありがとうございました!
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