ニュース・活動報告
私たちブリッジフォースマイル(以下、B4S)は、子どもと社会をつなぐ橋渡し役として、3つの事業を軸にした活動をしています。
- 親を頼れない子どもたちの「巣立ち支援」
- 子どもを支える大人を増やす「伴走者の育成」
- 子どもを支える社会をつくる「広報・啓発活動」
このうち、2つ目の「伴走者の育成」を担当しているのが人材開発チームです。
◆人材開発チームの役割は?
「人材開発」というと、社員教育のようなものを思い浮かべる方も多いと思います。しかし、B4Sの人材開発チームにおける「人材」とは、事務局スタッフではなく「社会人ボランティア」のみなさんのことです。 B4Sの活動を支えていただいている社会人ボランティアさんは、現在約550名。年間1,800人近い子どもたち、若者たちを支援するためには、なくてはならない大切な存在です。
ボランティアのみなさんの協力がなければ運営が継続できないプログラムもあり、またボランティアさんがコアメンバーとして運営そのものに携わっているプログラムもあります。
人材開発チームの大きな役割は、
①育成:子ども支援、組織運営の側面で必要なボランティアを確保し、子ども支援の現場で活躍してもらえるようにすること
②継続:太く、長く、満足度高く、ボランティアが活躍できるように体制を整えること
の2つです。
活動を始める新規ボランティアさん向けに約2時間半のオリエンテーションを開催しています。
オリエンテーションでは、社会的養護のもとで暮らす子どもたちや社会に出た若者たちの現状や課題、B4Sが目指していることとその取り組み、活動方針や活動における約束ごとなどをしっかりとお伝えしています。そして、活動を始める前の不安を少しでも減らせるように、個別で相談ができる時間を設け、別日に追加の相談会も開催しています。
実際の活動においては、参加したいプログラムごとに必須研修があり、その研修の中で必要な知識や学びを得ていただき、活動に入ってもらいます。ですが、いくら研修や支援の経験を積んでも、さまざまな事情を抱えた子どもたちがいますので、ある子どもには良かった関わり方が、別の子どもには合わないといったケースもあります。
そのため、B4Sでは「チームでの支援体制の構築」ということを活動方針の1つにしています。子どもたちや若者との関わり方について悩みや問題が発生したときは一人で抱え込まず、いつでも相談をしていただける体制を整えています。ボランティアさんたちの情報交換の機会も活用し、他の子どもたちに対する支援事例を参考にして、ご自分の活動に活かしていただきたいと考えています。
また、研修やプログラムとは別に、社会的養護への理解を深めることとして、日々起きている時事問題(児童福祉や人権、教育関連のトピック)について思いを共有し合う対話会や、ボランティアさん同士や事務局スタッフと交流を深めるイベントも年に数回開催しています。
人材開発チームとして大切にしていることは、ボランティアのみなさんの活動への不安を少しでも解消し、やりがいを持って活動に参加してもらうことと、そのための継続的なコミュニケーションです。
ボランティアさん全員と一度にコミュニケーションを取ることは難しいですが、イベント開催時や研修参加時のちょっとした時間に、プログラムに参加しての感想や気づき、今後の活動についてなど、お話しする機会を持つようにしています。
◆サンクスフェスティバル開催
2022年12月3日に、人材開発チーム主催で「サンクスフェスティバル」を開催しました。
このイベントは、日頃からお世話になっているボランティアのみなさんへB4Sから感謝の思いを伝える会として、2021年から団体創立日がある12月に開催しています。
B4Sではニーズに合わせた多様なプログラムがあるので、ボランティアさんが参加するプログラムは人それぞれです。また、コロナ禍以前は、研修やイベントは、すべてリアル会場で開催していましたが、今は一部の研修を除き、オンラインで行っています。そのため、他のプログラムに参加しているボランティアさんや、自分が参加していないプログラムを担当している事務局スタッフに会う機会があまりありません。
そのような背景から、ボランティアさん同士や事務局スタッフとの交流を深め、よりつながりを強くしたいということも開催の目的の1つです。2021年はオンラインでしたが、2022年はリアル会場とオンラインをつないでハイブリッド形式で開催しました。
2022年12月のサンクスフェスティバルには、会場24人、オンライン10人の合計34人(事務局スタッフを含め)が参加してくださいました。ボランティアさんの代表の方による挨拶から始まり、会場とオンライン合わせての自己紹介、代表 林(ニックネーム えりほ)の挨拶、18周年記念キャンペーンや全国の活動拠点の紹介などを行いました。
事務局スタッフが主に担っているため、ボランティアさんには馴染みが薄いプログラムを紹介する「もっと知ってもらおう!コーナー」や、継続10年のボランティアさんへの感謝表彰なども行い、あっという間に時間が経っていきました。
リアル会場では、ベテランボランティアさんと新人ボランティアさんが、参加しているプログラムのことを話しながら交流をしました。直接話せることで、お互いが一気に身近に感じられたのではないでしょうか。また、代表のえりほと一緒に活動の振り返りをして盛り上がっているボランティアさんもいらっしゃいました。
オンラインでも話題に事欠くことなく、みなさんそれぞれの人となりを知れる機会となり、楽しい時間を過ごすことができました。
改めて、B4Sの活動を支えてくれている仲間がこんなにもいることを心強く思える機会となりました。本当に感謝しています。ありがとうございます。
◆バトンをつなぐ、社会全体での子育てを目指して
B4Sが目指しているのは、社会全体で子育てができる環境の実現、つまり、一人の大人が特定の子ども一人だけを支援するのではなく、子どものまわりに見守る大人がたくさんいる状態です。そうなれば、何らかの理由で支援の輪から離れていく大人がいたとしても、他の大人に支援のバトンをつなぐことができます。
そのために人材開発チームは、ボランティアさんやこれからボランティアになろうとしている方たちとの関わりを大切にし、社会的養護への理解を深め、子どもたちに心から寄り添える伴走者を増やしていけるよう、日々取り組んでいます。
あなたも、ぜひ、社会全体で子育てをする仲間に加わってください。お待ちしています!
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