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「面白そう」「楽しい」シンプルな思いがボランティアの原動力に  サポーター:サーフ

 ブリッジフォースマイル(B4S)では多くの社会人ボランティア(以下、サポーター)が活躍しています。どんな人がどんなふうに活躍しているのか、レポート! 

今回は教育関係のお仕事をしている、ニックネーム「サーフ」(37歳)にお話を聞きました。

 

僕、サーフィンが好きなので、ニックネームを「サーフ」にしました。かれこれ10年以上、海にいるだけで気持ちがいいんですよね。仕事で学校を訪問することが多いんですが、スクールカウンセラーの方とお話するなかで、児童養護施設から通われているお子さんの話をたびたび耳にすることがありました。仕事では自分がそこにかかわることはないのですが、もともと僕は学校教育をよりよい形にできたらという思いから今の仕事をしているので、そういった、本業ではかかわることのない子どもたちにもかかわりたいな、何かできることはないかなと思ったのが、ボランティアを始めたきっかけです。

 

ネットで検索して、いろいろな団体の活動を知るなかで、B4Sは“子どもと直接かかわるボランティア”だったところが、自分の思いに合うし、仕事で身に着けたスキルも活かせるかと思って、まずはオリエンテーションを受けてみようと2023年春に登録しました。

 

――たくさんの支援メニューがあることがB4Sの大きな特長です。サポーターは自分の興味や時間に合わせて、希望する活動を選ぶことができます。サーフは3つの“子どもと直接かかわる”活動に参加しています。

 

最初に参加したのは「自立支援セミナー」で、児童養護施設を訪問して中高生の学びをサポートしました。その後、「巣立ちプロジェクト」に半年間参加して、同じ時期に居場所支援の「よこはまPort For(YPF)」のサポーターも始めました。

 

とりあえず全部やってみようと考えたんです。やってみないとわからないし、やってみて合うもの、合わないものがあったら、そこからまた考えればいいと思って。

 

最初に参加した「自立支援セミナー」で、初めて児童養護施設の子どもたちと接したんですけど、メッチャいい子たちだなと思いました。中高生向けの金銭管理を学ぶ講座だったのですが、高校卒業後に施設を巣立って自立して生きていくためにお金をちゃんと貯めておかないといけないということで、セミナーでは卒業までに100万円貯めようという話をしていたんですね。実際、施設の中でもそういうことを子どもたちはいつも言われているみたいで、高校生はみんなバイトをしていて。すごく偉いなと思ったんですよね。自分の高校生の頃を考えたら普通にお小遣いをもらっていましたし、バイトは単に遊ぶお金のためにしていました。だけどこの子たちは自立の準備を高校生の頃からやっている。けっこう衝撃を受けました。

 

でも同時に、どこにでもいるような普通の中学生、高校生なんだなとも思いました。B4Sに参加する前は、何か特別な感じなのかなと漠然と想像していたのですが、全然違って、普通の子たちだなと。最初は少し肩の力が入っていたかもしれないですが、自分も普通に接しようと思いました。

 

――「自立支援セミナー」は1回完結型ですが、「巣立ちプロジェクト」は高校3年生とサポーターが同じメンバーで月1回集まり、半年間かかわり続けます。似ているようで、サポートのスタイルが異なるプログラムです。「巣立ちプロジェクト」は高校生のコミュニケーションスキルを高める練習という側面もあります。

 

「巣立ちプロジェクト」は参加してすごく良かったですね。毎回、数時間かけて取り組む講座なので、子どもたちと長時間コミュニケーションがとれます。それを6回続けるので、だんだんお互いのことがわかって、関係性ができてくる。はじめちょっと心理的に距離があった子も、最後のほうには打ち解けて信頼してくれているのが感じられて、そういう変化も体験できてとてもよかったです。

 

僕自身、わりとフラットな考えを持っているほうで、こうでなければいけないといった固定観念があまりないので、子どもたちの話していることが素直にすごく面白かったです。「あ、そういうふうに考えるんだ」と。逆に、僕も自分の考えを子どもたちに伝えて、受け止めてくれた感触があった時は、うれしいなと思いました。

 

僕が個人的に意識したのは僕から見たその子の良い面や秀でていると思うところを、本人が気づけるように言葉がけすることです。例えば、ある高校生が「介護の仕事に興味がある」と言うので、なんで?と聞いたら、「自分にはない経験をしている高齢者の話を聞くのが面白い」と言っていて。自分とは違う経験を持つ人や、その考えに対して、「自分にはないものを持っているから面白い」ととらえられる視点を持っているってすごいなと思って、そのことを伝えたことがあります。

 

印象的だったのは、人見知りの傾向がある高校生がいて、はじめは僕にもなかなか心を開いてくれなかったんですね。でも回を重ねるうち少しずつ意気投合して、“推し”の話をしてくれたり、会話で笑顔も見られるようになったんです。講座の最終日には、なんと自分から手を挙げて発表して拍手を浴びていました。自分とのかかわりのなかでその子がイキイキとしてくれたのは、「ああ、よかったな」と思いました。自分が何かしらを届けることができたのかなと、すごくうれしかったですね。

 

――もう一つの活動、居場所支援の「YPF」は、利用者は20代~30代の若者。いつでも安心して立ち寄れる場所であるように、固定したサポーターメンバーが支援しています。何気ない会話を通じた利用者との信頼関係づくりも大切な役割の一つです。

 

「YPF」も僕はすごくやりがいを感じていて、楽しいなと思って続けています。サポート内容としては、14時の開所から16時頃までは利用者さんと雑談。16時からは夕食の準備で、利用者さんと分担して料理をするのですが、僕もキッチンに入って野菜を切ったりしています。18時から一緒にごはんを食べて、20時の閉所までゲームしたりおしゃべりして過ごしています。

 

僕は月1~2回の参加ですが、続けていると「あ、この間会った利用者さんだ」「この間はこんな話をしたな」みたいに、関係性が緩やかにできてきます。「若者の話がわからなくて困ることはない?」と聞かれることがありますが、例えば、自分が全然知らないアイドルの“推し活”の話を利用者さんがしてくれたとき、何がそんなに好きなのかな…と、知りたい気持ちがわくので、いろいろと質問するんです。そうすると楽しそうに話をしてくれるので、会話も盛り上がるし、関係性が深まるチャンスにもなります。

 

 

アイドルのことはわからないけれど、僕もサーフィンが好きだから、「好き」という情熱はわかる。そういう共通点が見つかると、「あー、なるほどね!」とうれしくなるんですよね。そこから少しずつ表面的ではない深い会話ができるようになったりするのも、うれしいですね。

 

――興味があるからやってみる。楽しいから続ける。シンプルな気持ちを行動にすることで、世界が広がったとサーフは言います。

 

B4Sの活動は、シンプルに楽しいですね。楽しくないと続かないと思うので、「やっていて楽しい」というのが一番の原動力です。子どもたちと話している時も楽しいですし、「YPF」でいえば、僕がいちばん好きな瞬間はみんなでごはんを食べている時なんです。家族で団らんしている感じで、そういう瞬間はなんかすごい幸せだな~って感じますね。

 

あと、視野が広がったかなと思います。僕がB4Sに入るきっかけとなったのは、子どもたちや若者に対して、学校教育では手が差し伸べられないようなところをサポートするのが目的の一つだったので、そうした実情の、ほんの一部分ではありますが、知ることができて、視野や考え方を広げられた気がします。

 

ほかのボランティアの方たちとのかかわりから学ぶことも多いですね。いろいろな年齢、バックグラウンドの方がいて、まさに多様な集まりなのですが、共通点があるとしたら、「何か自分ができることがあったらどんどんやっていきたい」っていうGIVEの精神を持った人がすごく多い。だから話していて面白いし話も合うんですよね。

 

ボランティアというと自分にできるだろうかとか、続くだろうかと考えてしまうかもしれないけれど、結局は「人と人とのつながり」の一つの形でしかないんですよね。なのであまり構えすぎず、とりあえず人と話すのが好きで、人とかかわるのが楽しいと思える人はやってみるといいんじゃないかと思います。そういう場がここにあるので! 僕自身、まだ経験できていないことがたくさんあるので、これからもできるだけいろんなことをチャレンジしてみたいなと思っています。

 

 


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