ニュース・活動報告

「巣立ちプロジェクト」は、ブリッジフォースマイル創立の翌年にスタートした、退所後の一人暮らしに向けて準備するためのセミナーです。首都圏、佐賀、熊本に続き、今年は北海道でも開催されることになりました。

先日、北海道ブランチの第1回の巣立ちセミナーが終わりました。その報告記事をお届けします。

初回のテーマは、「社会に出てからのコミュニケーション」。リアルの会場に、講師を含め、18人が集まり開催されました。

【開催概要】

開催日時・場所：2022/10/15（土）実地開催
参加者数：高校生7人／ボランティア7人　見学者3人

講師：マイケル

◆記念すべき北海道ブランチ、スタート！

ついに、ついに、この日がやってきました。記念すべき北海道ブランチ初の巣立ちセミナー第１回（今期は全４回）開催、です。このプロジェクトは、「ドコモ市民活動団体助成金事業」からの助成金により実施することが叶いました。

この日に向けて北海道ブランチスタッフや事務局は打ち合わせを重ね、ボランティア集めや会場探しなど準備をすすめてきました。北海道で初の試みです。ボランティアも新人のみ。そんな中、東京から助っ人として経験豊富な２人ものボランティアが自腹で駆けつけてくれました。感謝です。

当日の札幌は快晴、前日にボランティアとの顔合わせと虎の巻ミーティングも実施し準備万端、整いました。

子どもたち、全員来てくれるかな…道に迷っている子はいないかな…。

初参加のボランティアだらけのブランチですので、子どもたち以上に緊張した大人たち。

しかしそんな杞憂は無用でした。全員、時間通りに集合。さあ、北海道ブランチ、始動です！

最初はお互いのニックネームを覚えるためのキャッチボールゲーム。動きのあるゲームなので思わず歓声があがります。これで一気に緊張感がほぐれました。

次に、名札作成ワーク。ここでは見学者として来場されていた施設職員さん、北海道のコーディネーターさんもグループに加わりインタビューし合います。

「趣味は？」「好きな食べ物は？」「音楽は何を聞いてるの？」

子どもたちと大人が同じ芸能人「推し」だった、など意外な共通点が見つかったり、名札（ホルダーに入れるニックネームプレート）作成のイラストで名（迷）画伯ぶりが露呈したりと笑いが絶えません。お互いを知りえることができたことはもちろん、世界に一つだけのニックネームプレートができました。

◆新入社員に求められることって、何だろう？

次のテーマは「新入社員に求められること」です。

採用される側の子どもたちが採用「する」側の立場になって考えてみることで就活の際に人事の方や面接官にアピールするポイントを納得できた様子。始めはピンと来ていなかった子どもたちも「自分がバイトの先輩だったらどういう後輩が良い？」の質問で日頃のバイト経験や部活での体験を生き生きと話し出しました。

◆サポーター発表「社会人１年目で気を付けたこと」

続いては、サポーターによる発表「社会人先輩の話」です。元児童養護施設出身で今回、ボランティアとして加わっている大人からの体験談を聞きました。

子どもたちからも質問が飛び、やはり先輩からのリアルな話は親近感があった様子でした。

◆コミュニケーション診断と「上手な断り方」「上手な伝え方」

子どもたちが自分のことを客観的に理解してからのコミュニケーション術なので腹落ちした発言が多くありました。

「自分のことは後回しにしていた。困った時は遠慮なく相談してもらっていいんだ」

「曖昧にせず、ハッキリ伝えた方が言われた方も分かりやすい」

「これからは自分で意思を伝えないと誤解されることもある」

◆最後は「サンキューカード」

セミナーの最後は、手作りの「サンキューカード」の交換です。カードに書いた言葉を読み上げて「ありがとう！」という気持ちを口に出して、言葉にして伝えます。

照れながら受け取った子どもたちから、反対にカードを渡される時に「次もよろしく」のひとことが。楽しんでくれたみたい。次回も必ず来てくださいね。

◆見学者からの声（施設職員２人、道コーディネーター１人）

「グループワーク経験は貴重な体験だった」

「子ども一人ひとりが主役の一日だった」

「ボランティアがマンツーマンで付いてくれていて安心した」

「オンライン開催も検討してほしい。北海道は広いので地方にはもっとニーズがあるはず（コーディネーターさえも保護解除まで子どもに１回しか会えない現状あり）」

「金銭面や手続きの回もとても重要なので期待している」

以上、初回で少人数ですが笑顔にあふれた北海道ブランチでした。

第２回は子どもたちの人数も倍増する予定です。ボランティアも増えます。

次回も今回参加してくれた全員とまた会えることを楽しみにしています。

ブランチリーダー：りの