ニュース・活動報告
3月20日に、児童養護施設&里親から進学を目指す子どものための奨学金支援プログラム「カナエール」最後の大同窓会を行いました。
「カナエール」は、B4Sが2011年から2017年まで行っていた奨学金プログラムです。
児童養護施設などから進学を希望する子どもを対象とし、一時金30万円、卒業まで毎月3万円の給付型奨学金を支給します。奨学金給付の条件は「スピーチコンテストの舞台に立ち、自分の夢を語ること」。数百人の観客の前で夢を語るという大きなチャレンジが、自己肯定感、進学と夢への意欲を高める機会になると考えました。
奨学生となる子どもたちには、スピーチコンテストまでの120日間、子ども1人に3人の社会人ボランティアがつきます。エンパワチームと呼ばれるこの3人の大人が、スピーチ原稿の作成をはじめとする本番までの日々を子どもに伴走するのも、このプログラムの重要な特徴でした。
また、奨学金を支給するだけでなく、エンパワチームを中心としたボランティアの大人たちが、コンテスト終了後も定期的に面談をし、その子が卒業するまで見守ることもカナエールの目的でした。
2011年から開始したスピーチコンテストは、2017年7月の開催を最後とし、同時に奨学生の募集も終了しました。
カナエール開始当時には不十分だった社会的養護の子どもたちに対する奨学金ですが、問題がメディアなどで社会に知られるにつれ給付型奨学金がかなり充実し、金銭面に関しての進学への壁は徐々に解決しつつあります。2017年、その流れを受け、カナエールは一つの役目を終えたと判断し終了いたしました。7年間で124人の奨学生を迎え、2017年3月時点でスピーチコンテスト来場者数は延べ約5,000人。B4Sにとっても大きなプロジェクトでした。
2017年にコンテストは終了しましたが、カナエールの目的は「奨学生を卒業まで見守ること」です。コンテスト終了後も、奨学生たちへの面談は続けられていました。
そして、今年3月。とうとう最後の奨学生が大学を卒業しました。
その卒業と、カナエールの本当の終わりを、みんなでわいわい楽しくお祝いしようと行ったのが「カナエールFinal 最後の大同窓会」です。
都内某所で行われた大同窓会には、2011年初代の奨学生から、今年卒業する最後の奨学生まで15人の子どもと、歴代エンパワチームのボランティアを含む34人の大人が集まりました。
初代奨学生は30歳を超えている子もいたりして、大人たちはあまり変わっていないけれど、子どもたちはそれぞれ頑張って、随分と成長し大人になったことを感じる嬉しい時間でした。
卒業するまでも大変ですが、人生はまだまだ続いていきます。つまづくことが、これからもあるかもしれません。
失敗したらやり直せばいい。大変なことが起きたら誰かに相談すればいい。
カナエールが終わっても、ここでつながった大人たちのところに、いつでも連絡をしてきて欲しい、と願いながら解散となりました。
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