ニュース・活動報告

巣立ちプロジェクト2021 <第6回 「相談のワーク&先輩の話」>@オンライン日②ブランチ
★巣立ち第6回イメージ画像

8月から始まった巣立ちプロジェクトも、いよいよ最終回。

1月に開催された第6回の様子を伝えるレポートが届きました。


開催日時・場所:2022/1/23 オンライン開催
参加者数:高校生23人/ボランティア14人

講師:はまゆう


 

巣立ちの最終回の第6回目。

今回は、これまで巣立ちセミナーで学んできたことのおさらいと、トラブルが起きた際に「誰かに相談する」大切さを確認することがテーマです。

 

午前中はまず、施設退所後のトラブルについて話し合いをします。

「お金」「健康」「コミュニケーション」…どんな心配があるのか。

これまでのセミナーの内容を思い出しながら意見を出し合いました。

 

「一人暮らしのお金の管理が心配」

「朝起きられないかも」

「職場の人とうまくやれるかなあ」などなど、

それぞれ内容は違っても何かしらの心配を口にしていました。

 

続いて「巣立ちクエスト」というワークに進みます。
「巣立ちクエスト」は様々なトラブルに、高校生たちが対処するロールプレイワークです。

例えば「先輩に貸した3万円が返ってこない」という問題。

高校生同士でどうしたらいいか相談し、相談役の大人に意見を求めたり、スマホで調べたり、施設職員役の方(実際の職員の方が参加)に相談したりしながら解決法を探します。

大人はあくまで相談役で、高校生が主体となって解決法を探します。

最後に自分たちで見つけた答えを審判役に伝えると、点数がもらえる仕組みです。

 

大切なのは具体的な解決法ではなく、誰かに相談するというプロセスを知ること。

 

高校生たちからは、

「これどうしたら満点もらえるの!?」

「トラブルになるとこんなに疲れるのか…」という率直な叫びとともに

「相談できる人がいるって心強いかも」という感想が出てきました。

 

お昼を挟んだクエストで「相談する」ことを疑似体験した後は、退所後のリアルな声に触れる時間です。

先輩の話を聞いてみようということで、退所者ゲストのインタビュー。現在大学3年生で保育系の勉強をしている男性が高校生たちに話を聞かせてくれました。

 

・はじめての一人暮らしで感じた寂しさ

・物件選びの際に施設の方と回って心強かったこと

・一人暮らしのお金について

・コロナ禍での大学生活

・SNSでのトラブル

・大切にしている価値観

 

高校生からは

「人間関係で苦労したことはありますか?」

「意外な出費はどのようなものがありますか?」

「生活に慣れると自炊しなくなりますか?」など、

近い将来の自分自身を重ねた具体的な質問が出ていました。

 

男性からは、高校生たちに「きっと活躍できるよ。大丈夫」と暖かな応援メッセージも届けてくれました。

 

最後にトドクンの説明があり、修了式です。

半年間、巣立ちに参加した高校生たちがそれぞれ感想を言葉にします。

 

「距離が近くて楽しかった。お昼の雑談を楽しみにしていた。自分が話した本をサポーターが買って読んでくれたのが嬉しかった」

「最初はめんどくさいと思っていたけど回数を重ねるごとに聞いてみたいなという気持ちが増えて楽しみになってきた」

「分からないこと、知っていること、色々あった。やってよかった」

「一人一人自分にない悩みを持ってて、不安や悩みを持っているのは自分だけでないと知れたのがよかった」

「コミュニケーション、健康、一人暮らしで気を付けることを具体的に細かく知れて良かった。前は不安だったけど、今は想像ができる」

「自分の施設以外の高校生やサポーターと交流できて嬉しかった。ノートにいっぱいメモした。お昼の雑談も盛り上がった」

「情報を教えてもらって巣立ち前よりレベルアップできた。今後生活しやすくなった」

「楽しかった。途中眠たくなったりとかあったけど「疲れてるんだねー」と声をかけてもらえて嬉しかった」

「最初は緊張してた。役立つことが知れて有意義だった」

「堅苦しいのかなと思ってたけど、サポーターや高校生と話せて視野が広がった。一人暮らしのスキルも知れて良かった」

「経験者の話、同年代の意見を聞けたことがよかった。考える時間が持てて、話し合えて、悩みを少なくできた。充実感があった」

「分からない知識が学べてよかった」

「万全な状態で受けられなかったけど、参加出来てよかった。税金やお金のこと、曖昧だったことが勉強できた」

「セミナーを通して自分にとっていい勉強になった。社会人でも頑張ります!」

「知っていると思っていたことが、知らなかったと分かり深く学べた。困ったら大人に相談しようと思った」

「ほかの人の意見が聞けて良かった。4月から活かしていきたい」

「適当に過ごしていたけど、一人暮らしの現実を感じて焦っていた。知らなかった知識が埋められて、不安が少し減って良かった。同年代がいて心強かった」

「サポーターが優しくて、知っていそうで知らないことが知れて良かった」

「分かりやすい説明、進行で良かった」「優しい雰囲気で質問しやすかった」

「オンラインは苦手だったけど、周りの人が同じ境遇で話しやすかった」

「ひとつひとつ濃くて、ためになる知識が知れた」

「自分とは違う考え方に触れて楽しかった。人の優しさにも触れた。長いようで短かった。人と関わるのが楽しかった」

 

それぞれが自分の言葉でしっかりと思いを伝えてくれました。

第1回目よりも皆堂々としているように見えて、その成長を誇らしく思いました。

 

この場所が高校生たちにとって安心して自分の考えを述べられる場所と感じてくれたのなら、それがこのブランチのサポータが毎回試行錯誤しながら目指してきたものでもあり、とても嬉しく思います。

 

最後に、高校生の皆さんへ。

勉強や部活、アルバイトで忙しい中、貴重な週末の時間を使って巣立ちセミナーに参加してくれてありがとう。

皆さんの新しい生活に、楽しいこと、嬉しいことがたくさんあることを願っています。

皆さんを応援している大人がそばにいることを思い出してくれたら嬉しいです。

 

                             (サポーター:ホワ)

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