ニュース・活動報告
開催日時・場所:2020/11/21 千葉(土)ブランチ
参加者数:高校生10人/ボランティア8人
テーマ:しっかりさんの一人暮らし
講師:ぴおにー
巣立ちセミナーも4回目。子どもたちと社会人サポーターとの仲も回を重ねるごとに、少しずつ近くなり、和気あいあいとした雰囲気になりました。セミナーの内容は「しっかりさんの一人暮らし」ということで、春からの一人暮らしや次の生活に向けてのお金の話、アパートやマンションを借りるときに気をつけることや手続きを学びます。社会人サポーターが経験した失敗談を聞く時間も設けられました。
◆部屋の探し方を学んでみよう!
これまでのセミナーと比較すると、より生活に密着した内容が取り上げられました。子どもたちの春からの新生活は、それぞれに状況が違っており、就職し会社の寮で生活する人、進学して一人暮らしを予定している人、ほかの施設に入るなど、さまざまです。子どもたちは自分のケースを想像してワークに取り組んでいました。
特に、アパートやマンションの実際の物件資料を見るというカリキュラムは、「実際の部屋を持つ」という一種の夢を見る瞬間であり、みんな目をキラキラさせていました。その一方、部屋を借りる場合の手続きの多さや、初期費用が思いのほか多額になることに素直に驚いている子どもたちが多く、ちょっとシビアな現実に対しても向き合っていました。
最後に、社会人ボランティアから一人暮らしの経験をスピーチしましたが、換気をあまりしていなかったので、部屋のクローゼットにカビが生えてしまった話などを聞いて、「そんなこともあるんだ」「普通に生活していても、なにかハプニングはあるんだ」といった反応をしていました。
◆春に向かって
今までの3回のセミナーは、コミュニケーションや性に関することなどでしたが、今回は「お金」や「住居」など、これからの生活により密着した内容となり、子どもたちの反応も、より具体的に驚きや不安、そして希望的なコメントが多くなったように思います。
例年であれば、11月ともなると就職希望の高校生の大多数が就職先を確定していますが、今年はコロナ禍の影響が大きく、なかなか就職が決まらない子が過半数のようです。社会人ボランティアとしてもその点はかなり気にかけておりますが、私たちにできることは、すこしでも前向きなってもらう他はなく、子どもたち一人ひとりの話をよく聞くようにしています。
これから「ひとりで社会に出ていく」ということ自体が子どもたちにとっては大きな出来事なのですが、そこにコロナの影響がとても大きく立ちはだかることに対して、何とも言えない無力感を感じることに正直大きいものがあります。こういった社会の大きな変化の中では、どうしても生活基盤が薄いところに、より影響が向かうということを感じつつ、それでもひとりひとりの高校生がすこしでも明るい春を迎えることを、私を含めたボランティアたちで願いながら、あと2回、全力で、一緒にセミナーに参加したいと思っています。
(ボランティア:あっつん)
-
2024.09.22巣立ち支援安心・安全な子ども・若者の居場所とは? “つながり”が防ぐ子ども・若者の孤立
-
2024.09.22巣立ち支援「前向きさ生み出せる止まり木に」 親を頼れない子どもや若者の巣立ち 居場所づくりで寄り添う
-
2024.07.15巣立ち支援【OPEN】親を頼れない若者の新しい居場所『B4S PORT さっぽろ』@札幌