ニュース・活動報告

巣立ちプロジェクト2020@熊本<第1回 オンラインツールに慣れる!&コミュニケーション>
熊本巣立ち1回目 参加した社会人ボランティアのみなさんと

開催日時・場所:2020/9/12・20 オンライン(Zoom)による実施
参加人数:高校生33人/ボランティア20人
講師:マイケル(話題が豊富で面白くとても気さくなお兄さん)

 

熊本でも巣立ちプロジェクトが始まりました!
熊本は全4回のセミナーを全員がオンラインで参加する、ブリッジフォースマイルでも初めての試みです。大人も高校生もドキドキのスタートとなりました。

 

◆Zoomに慣れよう!

はじめに、講師マイケルから、セミナーの目的等概要の説明がありました。高校生たちは初めてのオンラインセミナーに挑戦!!ということで、ZoomやPCの使用方法について丁寧な説明の後、早速スタートしました。その後ブレイクアウトセッション機能を使って高校生とボランティアを数名ずつに分けたグループで、好きな芸能人の話など、10分間の自己紹介をしました。キンプリ好きの女性ボランティアさんと同じく、ある男子高校生もキンプリ好き!話が盛り上がりました♪

 

 

◆施設や里親家庭から離れるにあたって不安なことは?

次に、「施設や里親家庭から離れるにあたって不安なことは?」をテーマに、参加者全員にアンケートをとり、お金の管理や人間関係など不安に思うことを複数選択で挙げてもらいました。
一位は「いろいろな手続き」、次に「お金の管理」、「人間関係」が挙がりました。

 

それからブレイクアウトルームに分かれて、どんなことに不安があるのか具体的に聞いてみると、「お金の管理がわからない」「市役所の手続きをどうしたらいいか」「学業とバイトの両立ができるか」「健康管理ができるか」「会社の人間関係が不安」等、たくさんの声が上がりました。
また、不安で頭をいっぱいになりすぎないように、適度な気分転換の方法を話しているグループもありました。あるサポーターさんは「ひたすら山に登る」とのこと!色んな気分転換方法、引き出しを持っておくことも身を守る大切な術ですね!

 

◆社会に出てからも大切なコミュニケーション

全体のワークに戻り、社会に出て困ることについて、東京都の調査結果を皆んなで共有します。
孤独感・孤立感、金銭管理、生活費、職場での人間関係が上位を占めていました。これらの問題はコミュニケーションで解決できる部分が大きいことから、休憩を挟んで仕事のコミュニケーションについて学ぶワークが始まりました。

 

企業が「高卒新卒者」に求めることの1位から5位までの紹介があり、大学や専門学校等に進学する人が就職する際にはそれに加えて主体性が求められることの説明がありました。そして、コミュニケーションの基本である「あいさつ」の基本とコツを確認し、あいさつができない人はどんな人か高校生に話し合ってもらい、全体でシェアしました。
そこでは、あいさつができないのは「常識がない人」「コミュニケーション力がない人」「仕事ができない人」「話しかけづらい人」という意見がありました。あいさつ一つで人の印象もかわってくること、人間関係にも影響してしまうことなど色々な気づきがありました。

 

そしてもう一つ!
職場で大切な「ホウレンソウ(報告・連絡・相談)」について、実際にあったコミュニケーションにまつわるトラブル事例とそれを防止するためのポイントについて学びました。
思っているだけ(察してほしい)では伝わらない、思っていることを言葉にして伝えること、やる気があることも伝える等、正しいホウレンソウとは?について、学びを深めました。

 

◆YES/NOゲーム

昼食・休憩の後、今日のランチ当てゲームです。
「ランチはお肉ですか?」「麺ですか?」YES、NO形式で少しずつ絞っていきながらもなかなか正解にたどり着けませんでしたが、グループの雰囲気が程よくほぐれたところで午後の部に突入できました。

 

◆報・連・相シミュレーション

報告・連絡・相談のシミュレーションゲームを行い、前と同じグループに分かれ下記のテーマ毎に話し合いました。
こういう時自分ならどうする!を考えてみて、その後で想定される答えを確認。高校生の回答の中には、大人が考えるより思慮深い回答が出てきたりと、大人たちも考えさせられる場面がありました。

 

~ワークの内容~

①朝寝坊した!始業開始まえに10分しかない!
②スーパーで果物を切る仕事をしていて手元がくるって大きさを間違えてしまった。
③上司から毎日、厳しく怒鳴られている気がする。辛い。
④パートナーと結婚することが決まった♪
⑤就職して半年がたつけれど、正直いって職場の先輩が厳しくて、もう会社を辞めたい。
⑥先輩から、しつこく食事に誘われ、仕事以外のLINEも多い。昨日、給湯室で抱きつかれた。

 

◆上手な断り方

次は上手に断れるようになろうというテーマで、バイト先の店長からシフトに入ってほしいと言われたが翌日テストがありできない場合にどう断るかのシミュレーションに挑戦しました。

 

断り方のコツとして、相手の気持ちを受け止め、理由を話してはっきり断った後も「今回入れませんが、入れる時にしっかり入ります!次回頑張ります!」等、気配りの一言を添えるとよいなどの説明がありました。アルバイトの経験がない高校生も半分くらいいましたが、想像を巡らしながら頑張りました。

 

◆上手な伝え方

続いて、上手に伝えられるようになろうというテーマで、バイト先の店長に、「正社員の仕事が決まったのでバイトを辞める」と伝えたい場合について意見を交換しました。

 

単刀直入に「辞めます」とだけ言う人もいれば、後任の人を探す気配りを見せる人もいました。まずは相手の都合を確認、お礼と共にはっきりと伝え、今後の引継ぎなどについて相談するとよいのではなどのアドバイスがありました。

 

◆社会人の先輩の話

社会人1年目で気を付けたことについて、ボランティアの人からは「あいさつをする」「うそをつかない」「時間を守る」など基本的なことの大切さがあげられました。高校生は真剣な表情で、大人の話に耳を傾けてくれました。

 

★最後に

今回、初オンライン(Zoom)体験という高校生がほとんどで、画面上で初めて会う大人×高校生。不安や緊張、疲れもあったかと思いますが、皆、最後まで真剣に取り組めていて、素晴らしかったです!
高校生からも「ボランティアさんが優しかったし、高校生一人ひとりの気持ちを尊重してくれた」「色んな人と話せて楽しかった」「時間があっという間だった」等、感想にあげてくれていました。また「悩みについて自分だけじゃないと改めて感じることができた」「コミュニケーションの大切さについて今のうちに学ぶことができてよかった」等の声もありました。

 

本セミナーが少しでも不安な気持ちを共有できたり、不安をどう改善させていくか?について知り、学ぶ時間になっていたらいいなと思います。ボランティア&事務局も、その部分にしっかりと寄り添い、伴走していきたいです。

 

今回、オンラインセミナーということもあり、熊本をはじめ、福岡、佐賀、関東と様々な場所からボランティアさんが協力&参加してくれました!色んな地域・経験の方との交流もオンラインセミナーの面白さの一つ!これからオンラインでのやり取りが増えていく時代、公私共に活用度が高まるオンライン環境。セミナーを通し、そんなオンライン体験・学び経験にもつなげてほしいです!

 

それでは、また皆に笑顔で会えるのを楽しみにしています♪

 

(ボランティア:ぐり〜ん)

 


本セミナーの運営とオンライン化に、公益財団法人日本財団からの助成金を活用しました。

 

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