巣立ちニュース

巣立ちプロジェクト2020 〜第6回 「知ってるだけじゃダメ!」な大人への相談@千葉(日)ブランチ

開催日時・場所:2021/1/17 千葉(日)ブランチ
参加者数:高校生3人/ボランティア7人
テーマ:「知ってるだけじゃダメ!」な大人への相談
講師:ミシェル

巣立ちセミナー最終回である第6回は、1月の緊急事態宣言発令を受けて、全ブランチでオンライン開催となりました。

第6回のメインは「巣立ちクエスト」。
「巣立ちクエスト」は、これまでのセミナーの集大成として、巣立った後に遭遇する様々なトラブルへの対処をロールプレイで学ぶワークです。ここで重要なのは、「解決策を覚える」ことではなく、「解決策を探す方法を身に着ける」ことです。インターネット検索、友達や先輩への相談、施設職員や里親さんへの相談といった方法を通じて、トラブルの種類に応じて、どうすれば・誰に聞けば解決につながるのかを体験してもらうのが狙いです。

ワークではまず、高校生が「クエストカード」を一枚選びます。そこに書かれたクエスト、すなわちトラブルの解決策を、ペアで話し合ったり、スマホで検索したり、先輩役のボランティアや施設職員役に相談したりしながら考えます。そうしてまとめた解決策の案が、トラブルの解決につながりそうかどうかに応じて、審判から1~5点でのポイントがもらえるのです。

例えばある高校生のペアが選んだクエストカードは、[先輩に3万円貸したら返ってこない]。
「返してって言えばいいんじゃないの?」「でも言っても返ってこないってことだよね」「他の人から言ってもらえば?」「例えば誰?」「先輩の先輩とか?」「うーん……」
行き詰まった高校生たちは、次にスマホで検索を始めました。間もなく一人が何かを発見しました。
「何度も場所やタイミングを変えて督促をするとか、第三者に仲裁してもらうとか」。
自分たちが思いついたことに近い解決策も載っていたことに気づいて、自信を持った様子。「まず、はっきり返してって言って、それでも駄目な場合は……」と話し合いながら解決策をまとめ、審判のところに向かっていきました。やがて、高校生たちは「4点もらえた~」と嬉しそうな顔で戻ってきました。

トラブルをスマホで検索するなんてさすが最近の高校生だな、と思いましたが、実際、一般的な内容であればインターネット上でも解決のヒントが見つかるということは、高校生たちだけでなく、私も初めて気づいたことです。
もちろん、「お金がなくて国民年金・住民税を払えない」など、施設職員さんに相談したほうがいいトラブルもありました。時間の関係で、考えることができたトラブルは数個のみでしたが、ただ思い悩むだけでなく、調べる・相談する、そして実際に行動に起こす大切さが、高校生たちに伝わったかなと思います。

巣立ちクエストの後には、ゲストとして先輩退所者からの話がありました。来てくれたのは、大学を卒業して社会人1年目の男性です。施設を出た後に抱えた孤独感、就職先選択のときの金銭面での悩みなどについて、率直に語ってくれました。そういう時に「誰か話せる相手、相談できる相手がいるとよい」という言葉に高校生たちも頷いていました。

最後に、巣立ちセミナーの修了式を行いました。
ここで、千葉日ブランチでは恒例となった「30歳になった(ボランティアの場合は12年後の)自分はどうなっていたいか?」についての一言スピーチを高校生、ボランティアの全員が行いました。
「仕事を覚えて後輩にも教えられるようになっていたい」「今の友達とずっとつながりを保っていたい」「大切な人と多くの時間を過ごしたい」「健康で過ごしたい」など、皆んなから、その人となりがわかるような話を聞くことができました。
修了式にボランティアからの寄せ書きを手渡しする予定だったのですが、オンラインだったため叶わず、後日の郵送となりました。

6回にわたった巣立ちセミナーはこれで終了です。
どんな高校生が来るのだろうと楽しみと不安を両方感じていた初回を思い出します。真っ先に来て笑顔を振りまいてくれた子、お金の計算を一生懸命していた子、進学後の新しいバイトを楽しみにしていた子、貯金して高級な自転車を買いたいという子、不本意な就職になりそうで悩んでいた子、就職が決まったと嬉しそうに報告してくれた子、いろいろな高校生と出会うことができました。
高校生にとっても、このセミナーで学んだこと、もしくはセミナーで出会った人が、これから始まる巣立ち後の生活に、少しでも役に立てばと願ってやみません。

サポーター:まのん

全6回の巣立ちセミナーを終えた高校生たちには、一人ひとりに修了証が届きます。
高校生、ボランティアの皆さん、半年間お疲れさまでした!

巣立ちプロジェクト2020 ~第5回「しっかりさんの金銭管理」@小田原ブランチ

開催日時・場所:2020/12/13 小田原ブランチ
参加者数:高校生9人/ボランティア8人
テーマ:しっかりさんの金銭管理
講師:ガンバ

早いもので、巣立ちセミナーも第5回。今回は小田原ブランチのレポートです!
クリスマスも近いので、会場やお菓子をクリスマス仕様にしたり、スペシャルランチ会、演奏会と特別企画も盛り込んだ楽しい会になりました。

5回目ともなると、高校生もボランティアもすっかり打ち解け、開始前の雑談も活発に。「就職決まった!」と嬉しい報告をしてくれた高校生もいました。

さて、今回のテーマは「しっかりさんの金銭管理」。施設を出てから、どんなお金がどれくらい必要になるかを学びます。
キーワードは「お金、税金、社会保険」。講師のガンバから、「難しそうに感じるかもしれないけど、細かいことを全部覚える必要はないです。少しでもモヤモヤがなくなってくれるといいなと思っています」と説明があり、セミナーがスタート。
講義とロールプレーやワーク、クイズを組み合わせて理解を定着させていきます。

◆給与明細を見てみよう

まずはアイスブレイク。各グループで「お金で工夫していること」を一人ずつコメントします。「バイト代には手をつけない」「何に使ったかを記録する」など色々な工夫が出てきました。
続いて給与明細を見ながら、各項目の意味や正社員とフリーターの違いは?2年目で手取りが減っているのはなぜ?(住民税が発生するからですね)など、税金や社会保険の全体像を学習しました。

◆思わぬ出費を想定しよう(ロールプレー)

ここで「児童養護施設出身のA君(退所後に正社員で働き始めたが、現在は退職してフリーター)がスノボで怪我をして入院、手術代で60万円必要になった!」というケースでロールプレー。ナレーター、A君、施設職員のしっかりさんの配役を決め台詞を読んでいきます。
A君は60万円が支払えず、ネット広告で見つけた消費者金融からお金を借ります。その後も次々借りてしまい返済が滞るように。遂にはヤミ金に手を出してしまい、気づいたら負債が300万円!困りかねてしっかりさんに相談に行くというストーリーです。
ここまで読んだところで、A君はどうすべきだったのかグループでディスカッション。
「安易に次々借りるのはよくなかった」
「会社を辞めた時に国民健康保険に加入しておくべきだった」
「そもそも、仕事を辞めなければよかった」
「もっと早く大人に相談すべきだった」
などの意見が出ました。
「宝くじを当てたらよかった」と答える子もいて盛り上がりました。
フリーターになった場合は、自分で社会保険の加入手続きをしないといけないことも学びました。

その後、改めて、正社員とフリーターそれぞれで怪我をしたり出産したりした場合にいくら貰えるのか?年金はいくら貰えるのか?をシートに記入して差を確認しました。
数字ではっきり違いが見えたので、「正社員とフリーターで全然違うね。やっぱり正社員がいいね。」という声が聞かれました。

◆社会人トーク①(節約術)

ボランティアのセニョーラとけっこうさんに節約術の話をしてもらいました。「水筒持参でペットボトルは買わない」「札入れと小銭入れを分ける」「500円玉貯金」などすぐに実践できそうな術をたくさん教えていただきました。

◆スペシャルランチ会
みんなのお楽しみ、クリスマス特別ランチ会です。前回高校生たちに聞いたリクエストで人気の高かったフライドチキン、ピザ、ケーキをボランティアのこもとラーマが手配してくれました。
例年はバイキング形式でしたが、今年は一人分ずつ用意するなど対策をしっかりし、コロナ禍でも楽しいランチになりました。大人たちからは「お腹が苦しい~」という声が多く聞かれましたが、育ち盛りの高校生たちはほとんど完食していました!

◆ミッションゲーム

お腹いっぱいの中、午後の部へ。
まずは恒例、眠気覚ましのストレッチ。ボランティアのふくだこが前に出てリードしてくれました!
リフレッシュしたところで、午後最初のワークはミッションゲームです。
まずは、「正社員」「フリーター」「夜間専門学校生」「大学生」から、各自一番近いものを選びます。固定費となる税金や社会保険料、住宅費を記入した後、
「貯金のタイプは?」⇒がっちり/こつこつ/ちょっぴり/明日は明日の風が吹く、
「食事のタイプは?」⇒外食グルメ/コンビニグルメ/そこそこ自炊/きっちに自炊
など、ミッションごとに自分のタイプをカードから選びます。カードの裏に説明とひと月あたりの金額が書いてあるので、金額をシートに記入します。最後はハッピー支出として「友達の結婚式で0~26,000円(貯金の有無により変動)」や、トラブル支出として「虫歯で歯医者を受診で3,000円または10,000円(健康保険の加入の有無で選択)」などよくある臨時支出が書かれているカードを一枚引き、最終的な収支を出します。

ほとんどのメンバーが赤字でしたが、黒字だった人からは「貯金ができていたので臨時支出に対応できた」とポイントを共有してもらいました。
その後、「服代はこんなに使わないよ」「デート代に月2万は高すぎる!」など各自節約できるところを削り支出額を再検討しました。

◆事例クイズ

2週間で貯金20万円を使い切ってしまった、という実際にあった事例を元に、何に使ったのか?を考えます。「何か買った?」「ゲーセン?」など色々意見は出ましたが…答えは「わからない」でした。欲しいものをいくつか買った、ちょっといいものを食べた、などが塵も積もり20万円になっていたそうです。無駄遣いはしない、支出を把握する、の大切さを改めて学びました。
最後に、仕事を辞めたらいくらかかるのか考えました。収入はなくなるのに、支出は同じようにかかります。会社の寮を出る場合は引っ越し代もかかります。「えー、こんなに必要なんだ。相当貯金が必要だね」と高校生たち。何も考えずに辞めると大変なことになると学びました。

◆社会人トーク②(経験談)

ボランティアのしゅがと、はまゆうから、お金にまつわる経験談トーク。
しゅがからは、社会人一年目に、クレジットカードの請求額が給料を上回ってしまったという失敗談を話していただきました。やはり何に使ったかはっきり覚えてなく、把握することの重要性を実感したそうです。また、カードは利用額を把握しづらいため「カード断ちする」という具体的な対策も聞けました。
はまゆうからは、今はお小遣い制なので失敗はないけれどメモをとるようにしている、昔はボーナス払いで使いすぎていた、という話をしていただきました。
大人でも失敗し、失敗から学んでいるというのが高校生にも伝わったのではないでしょうか。

◆クリスマス演奏会

同じグループで過ごしたメンバーに感謝を伝えるサンキューカードの交換、高校生とサポータがペアになり不安や悩みを相談するコッコタイムの後、今回は特別に演奏会を開催しました。
ピアノやバイオリンが弾ける高校生とサポーターがクリスマスソングなどを披露し(私も僭越ながら「戦場のメリークリスマス」を弾かせていただきました)クリスマス気分に浸ったところで、第5回セミナーが終了となりました!

次回はいよいよ最終回。高校生たちが文字通り巣立っていきます。彼らの自立に向けて少しでも役に立てるよう、最後まで頑張りたいと思います!

ボランティア:ゆきんこ

一足早いクリスマスを楽しむ時間も作ることができました。用意をして下さったボランティアの皆さん、ありがとうございました!

巣立ちプロジェクト2020 〜第4回 「しっかりさんの一人暮らし」@ 千葉(土)ブランチ

開催日時・場所:2020/11/21 千葉(土)ブランチ
参加者数:高校生10人/ボランティア8人
テーマ:しっかりさんの一人暮らし
講師:ぴおにー

巣立ちセミナーも4回目。子どもたちと社会人サポーターとの仲も回を重ねるごとに、少しずつ近くなり、和気あいあいとした雰囲気になりました。セミナーの内容は「しっかりさんの一人暮らし」ということで、春からの一人暮らしや次の生活に向けてのお金の話、アパートやマンションを借りるときに気をつけることや手続きを学びます。社会人サポーターが経験した失敗談を聞く時間も設けられました。

難しい話をいつもわかりやすく説明してくれる講師のぴおにー

◆部屋の探し方を学んでみよう!

これまでのセミナーと比較すると、より生活に密着した内容が取り上げられました。子どもたちの春からの新生活は、それぞれに状況が違っており、就職し会社の寮で生活する人、進学して一人暮らしを予定している人、ほかの施設に入るなど、さまざまです。子どもたちは自分のケースを想像してワークに取り組んでいました。

特に、アパートやマンションの実際の物件資料を見るというカリキュラムは、「実際の部屋を持つ」という一種の夢を見る瞬間であり、みんな目をキラキラさせていました。その一方、部屋を借りる場合の手続きの多さや、初期費用が思いのほか多額になることに素直に驚いている子どもたちが多く、ちょっとシビアな現実に対しても向き合っていました。

最後に、社会人ボランティアから一人暮らしの経験をスピーチしましたが、換気をあまりしていなかったので、部屋のクローゼットにカビが生えてしまった話などを聞いて、「そんなこともあるんだ」「普通に生活していても、なにかハプニングはあるんだ」といった反応をしていました。

◆春に向かって

今までの3回のセミナーは、コミュニケーションや性に関することなどでしたが、今回は「お金」や「住居」など、これからの生活により密着した内容となり、子どもたちの反応も、より具体的に驚きや不安、そして希望的なコメントが多くなったように思います。

例年であれば、11月ともなると就職希望の高校生の大多数が就職先を確定していますが、今年はコロナ禍の影響が大きく、なかなか就職が決まらない子が過半数のようです。社会人ボランティアとしてもその点はかなり気にかけておりますが、私たちにできることは、すこしでも前向きなってもらう他はなく、子どもたち一人ひとりの話をよく聞くようにしています。

これから「ひとりで社会に出ていく」ということ自体が子どもたちにとっては大きな出来事なのですが、そこにコロナの影響がとても大きく立ちはだかることに対して、何とも言えない無力感を感じることに正直大きいものがあります。こういった社会の大きな変化の中では、どうしても生活基盤が薄いところに、より影響が向かうということを感じつつ、それでもひとりひとりの高校生がすこしでも明るい春を迎えることを、私を含めたボランティアたちで願いながら、あと2回、全力で、一緒にセミナーに参加したいと思っています。

ボランティア:あっつん

巣立ちプロジェクト2020 〜第3回「知っててほしいコミュニケーション&性教育」@オンラインブランチ(日曜)

開催日時・場所:2020/10/18 オンラインブランチ(日曜)
参加者数:高校生23人/ボランティア20人
テーマ:知っててほしいコミュニケーション&性教育
講師:マイケル

児童養護施設等から社会へ巣立つ高校3年生向けの全6回セミナー、第3回が開催されました。テーマは、前半が「コミュニケーション」後半が「性教育」です。

今年はコロナの影響を受け、巣立ち史上初の試みであるオンラインでもセミナーを実施しています。そこで今回は、オンラインで行われたセミナーの様子をお届けします!

今年度はオンラインでも開催しています。サポーターは自宅から、高校生は施設から、こんな感じでパソコン越しに参加しています。

◆アイスブレイク

グループに分かれて、ブレイクアウトルームでテーマを絞らず自己紹介。
3回目ということもあり、高校生も大人も徐々に慣れてきた様子がうかがえました。テーマも決まってないため、趣味や好きなことなどを高校生に聞くと、とてもうれしそうに話してくれました。

その後全員の部屋に戻り、前回同様コミュニケーションスキルの基本「オアシス」についての確認。高校生2人を指名しその子が「オアシスの”お”」と言ったら全員で答えるスタイルです。

「オアシスの”お”」・・・「おはようございます」 大人も子どももチラホラ様子をうかがいながら答えていました。Zoomなので声を合わせるのも難しく遅延が発生してしまいますが、元気に答えてくれている子も何人かいました。 少し和んで笑顔も生まれたところで、今日の本題へと入っていきます。

◆コミュニケーション①「共通点探しゲーム」

グループに分かれて、お互いの共通点を探します。見た目で分かる共通点(例:男女・メガネの有無)などはNGです。「ラーメンは何味が好き?」「スマホはiPhone?」「漫画と小説、どっちが好き?」「NIKEとMARVELどっちが好き?」と、現代っ子らしい質問も…(社会人からは、「NIKEとadidasじゃないんだ」と言う声も!)。

途中話が脱線してしまい共通点を見つけられなかったチームもあったようですが、皆さん多くの共通点を見つけることができていました! 単純な遊びでしたが、大人も楽しめる遊びでした。
共通点があるってうれしいですよね!

◆コミュニケーションのケーススタディー

【お題①】
デートも約束をしていたのに現れない。途中電話もLINEもつながらない。やっと現れたのは40分後。チケットを買っていた映画も始まっちゃっている…。
あなたならなんて声かける?

絶対に何かあったと思うから「大丈夫?何かあった?」と聞く。
とりあえず「おはよう」と元気に挨拶する。
責めるようなことを言う子はおらず、相手の状況を確認することから始めるといった、冷静かつ優しい対応の回答をしてくれました。

【お題②】
テスト前なのにバイト先店長から「明日シフトに入ってほしい」と言われた。なんと回答しますか?

大人でも「断る」って難しいですよね。
高校生はどんな回答をしたでしょうか。
ほとんどの高校生は「明日はテストがあるので難しいです。テストが終われば入れるので、そういう時は入れます!」ときちんと断ることができるという回答でした。
まずは事実を受けとめ「お声がけありがとうございます」という前置きをつける優秀回答も。
断れずに受けてしまうかも、という回答もありましたが、「断る」力を身につけるのは大事だなと思います。

◆コミュニケーション診断

自分のコミュニケーションタイプを診断するワークに入ります。4つのマトリクスで「建設的」「消極的」「無関心」「攻撃的」それぞれが描かれています。

24問の問いに対し1~5の点数をつけて自分自身を診断します。
建設的コミュニケーションに慣れるといいよね、いつでも「I’m OK, You’re OK」の心を忘れないようにしましょう。

参加してくださった社会人ボランティアのみなさん。
オンラインでのサポート、どうもありがとうございました!

◆ホウ・レン・ソウ シミュレーション

そろそろ疲れてきたなぁ。でも最後のワークです。社会人になったつもりで、ケーススタディーに応じて報告・連絡・相談のタイミングと内容を考えてみましょう。

①朝 寝坊した!始業開始まで後10分しかない!
→すぐ会社に電話をして「正直」に寝坊したことを伝え謝る。何時頃到着できそうかも伝える。

②スーパーで、果物を切る仕事をしている。手元がくるって、大きさを間違えてしまった。
→すぐに上司に報告し、指示を仰ぐ。

③上司から毎日、厳しく怒鳴られている気がする。辛い。
→会社の人や学生時代の友達に相談をする。

などなど…グループごとに複数のケースについて話すことができたようです。
いずれも「うそをつかない」ことと「すぐに対応する」ことが大事なことが多いですね。

午前中の部はここで終了。ランチタイムです。
マイクも映像もOFFにする人もいれば、そのまま食べながら参加する高校生も。
ランチタイムは、オンラインならではの「オススメのYouTube」を紹介しあったりして過ごしました。

◆性教育について

午前中とは変わって午後は性教育の話。

まずは「LGBT」って知ってる?
LGBTとは、Lesbian(レズビアン、女性同性愛者)、Gay(ゲイ、男性同性愛者)、Bisexual(バイセクシュアル、両性愛者)、Transgender(トランスジェンダー、性別越境者)の頭文字をとった単語で、セクシュアル・マイノリティー(性的少数者)の総称です。

女性の見た目で女性の心、好きになる人は男性。また、男性の見た目で男性の心、好きになる人は女性。この状態を「ふつう」と捉える人は多いですが、必ず異性を好きになるわけではない。恋をする人もいればしない人もいる。どんな心を持っている人であっても、人として相手を思いやる気持ちが大切ですね。

このような話を聞いた後、ブレイクアウトルームに分かれてこの話を聞いた感想を話し合います。
さすが高校生です。全員が差別などなく、どんな形も受け入れている様子でした。

つづいては「ジェンダー」(男女の区別)について。
男だから・・、女だから・・・」h当たり前のように発される言葉ですが、時には差別的な意味を含んで発言されることがあります。日本は特に色でも男女を分ける傾向が強いそうです。

青は男。赤は女。トイレもこの色で分けられていますね。ただ、近年はジェンダー(社会的性役割)が変わりつつあり、きっちり男か女を分けるのではなく、差を無くしていきましょうという流れになってきています。

この話を受けて、またブレイクアウトルームで話をしました。
やはり高校生であっても「女の子なんだから」「男の子なんだから」と言われたことがけっこうあり、嫌な気持ちになった経験もあるとのことでした。
男の子の中にも「プリキュア」が好きで踊っていた子もいて、それを隠そうとも思っていない。男女の垣根を意識している子は少ないようです。

◆パートナー(恋人)との関係性について

デートDV
・束縛が激しい
・LINEの既読が遅いとすごい量のLINEを送ってくる
・避妊をしてくれない
などは立派なデートDVです。
殴るけるだけがDVではありません。

男性から女性だけではなく、女性から男性へのDVも多いそうです。
こういうことがあった場合は、必ず誰かに相談しましょう。
自分も相手も、お互いの体と心を大切にしてくださいね・・

さあここでまた小休憩
墨染による体操です~~

すっきりしたところで・・・

◆体の仕組み・妊娠中絶・出産について

生理はなぜあるのかなどの体の基本的な仕組みの説明から始まり・・いくつか〇×形式でクイズを出しながら体の仕組みや妊娠についておさらいします。
ひと通り話したところで・・・
ブレイクアウトルームでみんなの意見を聞いてみましょう。

【お題】
男の子のグループ:
彼女から「妊娠したかも」と連絡がきた。 どうする?

女の子のグループ:
生理がこない!どうしよう?

女の子グループ『きちんと大人など周りに相談をし、病院に行く。焦らず行動していく。言い方も気をつける。相手にも確実なことが分かってから伝える』
男の子グループ『まず2人で話し合います。病院に行って確かめます。確実なことが分かったら親などに伝えます』

焦るだろうという想像の元、きちんと手順を踏んで対処していくことが必要だという発言が見られました。

(妊娠出産について)
妊娠するために必要なこと 環境・心・体が整っていることが大事。
その3つがそろっていれば本当におめでたいことだけれど、そろっていない場合、準備ができていない場合はさまざまな問題が出てきてしまいます。

(中絶について)
望まない妊娠をしたら中絶すればいいの?
中絶が必要な場合もあると思います。でもそこには、リスクがあること、費用もかかることを知っておきましょう。パートナーの気持ちも考えないといけません。心の負担も大きいです。

そのためにも望んでいない場合はきちんと「避妊」をしましょう。
特に避妊の代表となる「コンドーム」「ピル」などの話が主にありました。
また、失敗したと思った際に使える「モーニングアフターピル」の紹介も。
モーニングアフターピルは2021年から薬局で買えるようになる予定です。

(性感染症と予防について)
何か異変を感じたら、女性は産婦人科・男性は泌尿器科に行きましょう。
性行為で感染するので、複数の人と関係があるとどんどん感染していきます。
きちんと予防と検診は行っていきましょう。

そして最後は、ブレイクアウトルームでまとめの話し合いを・・・
「性行為は妊娠目的以外にはしない方がいいような気がする」
「相手を思いやることで望まない妊娠は避けられると思う」
最近の高校生は大人です

◆社会人の話

ボランティアの「さとしん」から、社会人代表として結婚についての話がありました。

遠距離恋愛からの結婚・・妊娠と順調に愛を育んで・・・でも妊娠中や出産直後の女性は嵐のよう(情緒不安定)ですよというお話もあり・・・奥さまは産後うつのため、ご実家に帰られている話でした。

距離も遠く、コロナもありほとんど会えていないとのこと。「ニーバーの祈り」をご紹介してくださいました。

神よ、
変えることのできるものについて、
それを変えるだけの勇気をわれらに与えたまえ。
変えることのできないものについては、
それを受け入れるだけの冷静さを与えたまえ。
そして、変えることのできるものと、
変えることのできないものとを、
識別する知恵を与えたまえ。

なかなか難しいですが、受け入れるべきこととそうでないことを区別し、皆様にも素敵な結婚をしてほしいという先輩らしいお話でした。

午前中コミュニケーション・午後は性教育という話題ががらっと変わる第3回。
高校生もひとつひとつの質問やワークを、真面目に考え回答してくれており、とても雰囲気のよいオンライン開催になっていると思います。

第4回は「しっかりさんのひとり暮らし」についてです。
またためになるお話があると思うので、大人の私も楽しみです。

ボランティア:るみちゃん

10月はハロウィン、ということで、会場開催のブランチでは仮装で現れた参加者も!(この写真は千葉日ブランチから届きました)

巣立ちプロジェクト2020 〜第1回「知ってトクするコミュニケーション」@埼玉ブランチ

開催日時・場所:2020/8/23 埼玉ブランチ
参加者数:高校生6人/ボランティア6人
テーマ:知ってトクするコミュニケーション
講師:マイケル

来年の春に児童養護施設を退所予定の高校3年生、4年生を対象にした『巣立ちセミナー』が始まりました!

今年はコロナ対策を考え、土曜日と日曜日にオンラインでの開催も含め、計13ブランチが編成されています。COVID-19の影響もあって今までとは違う新たな巣立ちセミナーの始まりです。

リモートなど新しい生活様式は、今までよりももっと人とのコミュニケーションが大切になっています。第1回は高校生も大人のボランティアも緊張しつつ、初めましてからのコミュニケーションの取り方を勉強していきます。

◆まずは、ニックネームを覚えよう!

ブリッジフォースマイルの活動ではボランティアも高校生もニックネームで呼びあいます。
巣立ちセミナーに参加してくれた高校生の最初の作業は自分のニックネームを考えること。

全6回の巣立ちセミナーでずっと呼ばれることになるから、よく考えて付けようね。「下の名前でいいよ」と言う子もいれば、好きな魚の名前、日頃呼ばれているニックネームを付ける子もいました。

◆インタビュー&名札作成

ニックネームが決まったら、お互いの事を知りたくなるよね?
異なる施設から参加した高校生同士と大人ボランティアが一緒に、好きな食べ物は何か?好きなスポーツや、音楽、趣味などをインタビュー形式で教えあいます。
読書が好きとか焼きそばが好きとか、犬が好きな子もいました。

お互いに共通点が見つかるともっと相手のことを知りたくなったんじゃないかな?
相手の名札を丁寧に作ってあげる段階になると、より一層集中してインタビューを聞いて、気に入ってもらえるように可愛い名札を作るようになります。名札を交換するころにはすっかり打ち解けて緊張も無くなっていました。

◆施設を出たらどんなことに困る?

インタビューと名札作りが終わると、いよいよ巣立ちセミナーの本題へ。来年の春に施設を出る高校生にとって今不安に思っていることを、付箋に書いて共有してもらいます。
お金のことや食事のこと、就職やひとり暮らしのことなどたくさんの心配事が出されました。

でも安心してほしいな。昨年もその前もみんなの先輩たちはこの時期同じような心配事を抱えていたけど、半年後にはたくましく成長をしていました。
今年も大人ボランティアと一緒に勉強していこうね。いつでも相談してね。

◆仕事のコミュニケーション

あいさつはコミュニケーションの第一歩。今朝も高校生のみんなは普通にあいさつをしてくれました。みんなにとっては普通のことでも社会に出たらとても大事なあいさつ。

「あいさつできない人ってどう思う?」という質問に「機嫌が悪いのかな?」「喋りたくないのかな?」「友達がいなそうな人だなと思う」などいろんな意見が出されました。実は大人ボランティアの職場でもあいさつをしない日常があって、改めてあいさつって大事だよねと再認識しました。

もうひとつ職場で大切なコミュニケーションは、「ホウレンソウ」。報告、連絡、相談の大切さを勉強しました。

新人の時はわからないことはわからないということ、相談をして自分が理解できるまで聞くことが大事なことで、わからないまま2年目になると今度はなかなか聞くのが難しくなり、今頃そんなこともわかっていないのか?ということになるよ、と大人ボランティアからの話がありました。

そして、正しい「ホウレンソウ」をしないといつの間にか自分の意図していない方向に進んでしまう危険があること、察してほしいとか、わかってほしいはダメ!学校の先生や施設の職員さんと会社の上司や先輩は違うんだよ、ということも学びました。
高校生からは「とても大事なことを教えてもらった。このまま知らないでいたら失敗するところだった」という気づきのコメントもありました。

◆社会人の先輩の話1:社会人1年目で気をつけたこと!

ボランティアの「しゃどう」は営業を任された新人1年目、「そーすね」と「まじすか?」しか話しておらず、上司からも2語しか話せないのか?と指摘されたそうです。

そこから改めるべく自分で決めたことは「あいさつをしっかりする」「遅刻をしない」ということ。この2つは簡単にできる自己アピールだからぜひ高校生のみんなも忘れないでほしいと話してくれました。
また、失敗したときに反省は必要なことだけど自分がダメなんだと自分を否定することはしない方がいいという話もしてくれました。

◆今日のセミナーの目玉『伝達ゲーム』

コミュニケーションを実践してみようということで、チーム代表の人が見てきた絵を身振り手振りは無し、口頭だけで説明して、その絵を見ていない人たちがどれくらい課題の絵に近づけて描けるかを体験します。

なかなか難しいゲームだったよね。
「これは?こんな感じ?」「そうそう雲っぽい感じなんだけどもっとあと引く感じ。」「あと引く感じって何?」「猫みたいな目で~」などなど、熱中してくるとついついジェスチャーが出てしまったり、みんなでワイワイ盛り上がりました。

3回のゲームでそれぞれチームの代表となった高校生が、いつの間にかみんなの席を回って楽しそうに説明していたのは気づいてたかな?
伝える側が意識した方がいいことは、日本語をわかりやすく伝える気持ちをもつということ。聞き手が意識することはわからないことは確認する、ということだったね。みんな無意識のうちに実践できていました。

◆社会人の先輩の話2:仕事って何だろう?

「仕事は責任を持つということ。自由とは反対のものです」と、ブランチリーダーのボランティア「ばーばら」が話をしてくれました。

好きだからこそこだわれることもある反面、好きという気持ちは変わる可能性があることも知っておいてほしい。自分が何をしたいのか?決して1つじゃないと思うのでよく考えて。そして今、好きなことがわからないならわかるように自分で探求してください。
また、お金さえ稼げればいいとか、そもそも仕事をしたくないとか考えている人がいたら、仕事が楽しいという人のことも研究してほしい。
有名になりたい!の逆は炎上して嫌われる可能性もあること、地位や権力を欲したとしても孤独感を感じるひともいること、お金持ちになれる人もいれば破産をしてしまう人もいることなど、常に物事には対極があることを理解してください、と説明してくれました。

後半はちょっと難しかったかもしれないけど、考え方は伝わったよね。
今年参加してくれている高校生はみんな真面目にしっかりとメモを取っていて、事務局が用意していたメモ紙が足りなくなるくらい、そして話している人に身体を向けている姿勢が印象的です。

◆サンキューカード作成とコッコタイム

さあ、第1回目の巣立ちも最後のパートです。

1日一緒にがんばったグループのメンバーに、サンキューカードを書いて交換します。
サンキューカードはみんな丁寧に長文でメッセージを書いてくれました。3行も4行もあんな小さなカードにびっしり書いてくれて、書いたメッセージも読み上げて渡しあっているので、部屋のあちこちから「ありがとう!」って元気な声が聞こえてきました。

コロナに注意しながら換気や手指消毒、マスクの着用といつもの巣立ちセミナーとは違うことに戸惑う大人ボランティアの心配など吹き飛ぶような明るい声を聞いて、楽しく無事に終わって本当に良かったとほっとしました。

マスク着用だと表情が読み取れないからコミュニケーションが難しいけれど、高校生たちが感想や不安を話すコッコタイムでもみんな積極的に話をしてくれていたし、これから半年、毎月会えるのが楽しみです。

外ではセミが鳴いていて、帰宅時間はまだ空が明るい夏の大切な1日を一緒に過ごしました。
夏休みも短縮されて明日から学校だよ~って言う子もいたけど、また来月元気な顔を見せてね。

ボランティア:バーボン

 

お菓子のお皿もこんなに可愛いものをボランティアの方が用意して下さいました。
埼玉ブランチのみなさん、お疲れさまでした&ありがとうございました。

【社会人ボランティア150名募集】巣立ちプロジェクト2020 開始!

 

児童養護施設の子どもたちは、
原則18歳になると施設を出て、
ひとりで生きていかなければなりません。

 

 

 

ブリッジフォースマイルは、児童養護施設等から社会へ巣立つ高校3年生向けに、一人暮らし準備セミナー「巣立ちプロジェクト」を開催しています。
巣立ちプロジェクトは、8月~1月まで全6回のセミナーを行い、自立に必要な知識の習得と仲間づくりをサポートします。
2020年度の「巣立ちプロジェクト」を一緒に作りあげていく社会人ボランティアを募集しています。ぜひご参加ください!

【巣立ちプロジェクトの目的】
・ひとり暮らしのための知識とスキルを学ぶ
・自立に向けた意欲をはぐくむ
・信頼できる仲間をつくる

【巣立ちプロジェクトの内容】
引越しの手続きや、金銭管理、危険から身を守る術など、ひとり暮らしで必要となる知識やスキルをセミナー形式で学びます。

【子どもが好きな人、大募集!】
巣立ちプロジェクトのやりがいは、半年間、子どもたちと学び、笑い、一緒に成長できること。ときには苦労することもありますが、明るく、楽しく、一緒に盛り上げてくれる方を募集しています。

>> 巣立ちプロジェクトの詳細はこちらをご覧ください。

2020巣立ちプロジェクトサポーター大募集(PDF)

【日程】

◆第1回
・事前予習会:8月2日(日)
・日曜日程:8月23日(日)/土曜日程:8月29日(土)

◆第2回
・事前予習会:9月13日(日)
・日曜日程:9月20日(日)/土曜日程:9月26日(土)

◆第3回
・事前予習会:10月11日(日)
・日曜日程:10月18日(日)/土曜日程:10月24日(土)

◆第4回
・事前予習会:11月8日(日)
・日曜日程:11月15日(日)/土曜日程:11月21日(土)

◆第5回
・事前予習会:12月6日(日)
・日曜日程:12月13日(日)/土曜日程:12月19日(土)

◆第6回
・事前予習会:1月10日(日)
・日曜日程:1月17日(日)/土曜日程:1月23日(土)

※状況により変更になる可能性があります

 

【会場】

◆日曜日程
・東東京(東京駅周辺)
・西東京(国分寺駅周辺)
・横浜(横浜都市部周辺)
・千葉(千葉駅周辺)

◆土曜日程
・東東京(東京駅周辺)
・中央東京(荻窪駅周辺)
・西東京(八王子・拝島周辺)
・横浜(横浜都市部周辺)
・小田原(小田原駅周辺)
・埼玉(大宮駅周辺)
・千葉(千葉駅周辺)

※状況により変更になる可能性があります

 

【ご参加にあたって】
●お住いの地域やご予定にあわせて、参加する日程と会場を決めていただきます。
●高校生との関係構築のため、できるだけすべて(事前予習会:2時間、セミナー:8時間)にご参加ください。
●飲食費、交通費などの実費程度の参加費用が発生します。
●別途ボランティア登録にあたり、登録費が必要です。
同じ会場に参加するボランティアでチームを作り、仲間として子どもたちを支えます!

 

ご興味ある方は、
「巣立ちプロジェクトボランティア説明会」にご参加ください!

5月17日(日)10:00-11:30
5月27日(水) 19:00-20:30
6月7日(日)10:00-11:30 (11:30以降、希望者の方のみ20分程「自立支援セミナー」の説明も致します)

※全てオンラインの実施となります

当日は、具体的なボランティア活動の内容や年間の流れをお伝えします。

巣立ちプロジェクトボランティア説明会 お申込みフォーム

 


ご不明点、ご質問は ブリッジフォースマイル事務局まで!
sudachi★b4s.jp(★を@に変えてください)

たくさんの方々のご参加を心よりお待ちしております。

 

巣立ちプロジェクト2019~第6回「知ってるだけじゃダメ!な大人への相談」@パソナブランチ

開催日:2020年1月19日(日)
参加人数:高校生15人/ボランティア16人
ゲスト:施設職員さん1人/先輩退所者1人
講師:ワディー 

巣立ちセミナー最終回。最初は高校生もサポーターもぎこちなかったけど、6カ月間を一緒に過ごしてきた仲間。すっかり馴染んで朝から賑やかなおしゃべりでスタートです。

第6回のテーマは「知ってるだけじゃダメ!な大人への相談」。
これまでコミュニケーションや一人暮らし、金銭管理などさまざまなテーマで学んできましたが、今回はその総集編。退所後に遭遇するだろう、トラブルに対して、ひとりで抱え込まず、誰にどういう風に相談したらいいかなど対処法を具体的に学びました。

講師は前回と同様、サポーターのワディー。塾講師の経験がありテキパキとプログラムを進めていく頼れる兄貴です。

 

◆施設を出たらどんなトラブルがあるの

まずはグループワーク。「夜遅くまでゲームをしていて寝坊。会社に間に合わない」事態が発生。さて、どうする。「すぐに、電話してまずは謝る」「会社に到着する時間も伝えた方がいいよ」「同僚に代わりに仕事を頼むならそれも言わないと」など高校生から活発な意見がでます。みんな、アルバイトの経験からしっかり学んでいる様子です。

しかし、「外出先(静岡)で財布をなくしてしまった」「自分(またはパートナーが)妊娠2カ月」というトラブル事例のワークとなると、考え込む時間も長くなり、サポーターも一緒に、ネットで検索。もちろん答えはひとつではないので、肝心なことは、信頼できる大人に相談することだね。ということを確認しました。

 

◆トラブル対処法をゲーム形式で学ぶ「巣立ちクエスト」

そして、いよいよメインプログラムの「巣立ちクエスト」。
高校生が2人一組になって施設退所後に遭遇するかもしれないトラブルに対し、解決方法を探っていくシミュレーションゲームです。ネットで検索したり、大人に相談したりして考えた解決方法を「審判」に説明し、ポイントをゲットします。

最初に、ペアごとにトラブルカードを引きます。そこには「先輩に3万円貸したのだが返ってこない」「「空き巣に入られた」「不倫相手の配偶者にバレた」「先輩から大麻を渡された」などさまざまなトラブルが書いてあります。会場には、会社の上司、大家さん、いい加減な先輩などの役割を担当するサポーターが配置されています。今回はゲストとして、本物の施設職員が、「施設職員」の担当として参加しています。

高校性たちは、ネットで調べたり、相談員のところに行ってアドバイスをもらったりしたことを、シートに書き込み、「審判」役のところに行き合格して、1点~5点のポイントをもらえたら、次のトラブルカードを引きに行きます。

誰にも相談もせずに、「貸したお金は返ってこないから、あきらめる」などと言ってきた子には、「ちゃんと相談して、考えてからもう一度来て」と審判からやり直しを命じられる場面も。

ゲームなので、合計点も競いますが、トラブルが起きた時に、誰にどんな相談したかが重要。
いい加減な先輩役のサポーターは、いい加減なアドバイスに徹し、相談する人も選ばないといけないということを、高校生にしっかり学んでもらいました。

 

◆先輩の話を聞いてみよう

次のプログラムは「先輩の話を聞いてみよう」。施設出身で現在大学3年生の先輩(女性)の話を聞きました。
「19歳でパスポートを取ろうとした時、いろいろたらい回しされて、とても大変だった」「引っ越す時に、緊急連絡先は個人でないとダメと大家さんに言われて困った」など実際に退所後に遭遇したトラブルなどの話も、年齢の近い先輩から直接聞くと、高校生たちも実感がわくのか、いつも以上に真剣に聞き入っている様子でした。

「起こっていないことを不安に思って心を痛めるのはもったいない。やる気があればなんとかなるというポジティブ思考でいるのがいい」というメッセージは、高校生だけでなく、サポーターの心にもしっかり届き、励まされました。教員になる夢に向かって、大学の勉強だけでなく、さまざまな活動にパワフルに取り組む姿は、高校生たちにもいい刺激になったでしょう。

 

◆リーダー まこっちゃん のお話

巣立ちは多くのブランチに分かれて開催していますが、ブランチごとの雰囲気を作る大きな影響力をもつのがリーダーの存在。パソナブランチのリーダー まこっちゃんは、アラフォーの優しい男性。いつも穏やかで、どちらかというと控えめなタイプかも。最終回でやっと詳しい自己紹介をしてくれました。

就職氷河期世代ならではの苦労もあったけど、働きながら資格をとって、現在は地域の困りごとを解決する仕事に就いていること。「人との縁を大切にする」「不本意でも全力で取り組む」など社会人として大切にしていることを、高校生たちに語りました。高校生たちの様子を常に気にかけ、最適なグループ編成にすることを考えてくれたので、ワークも楽しく進められました。

 

◆修了パーティーと修了式

そして、お待ちかねの修了パーティー。ランチはサンドイッチを食べたけれど、パーティーは別腹。ピザやローストビーフ、串揚げが並んだテーブルの周りに、高校生もサポーターも集まり、思い思いの話題で盛り上がりました。デザートも豪華版、シュークリームやプリン、コーヒーゼリーなどスイーツ好きには選ぶのに迷う品揃え。

音楽に合わせて高校生と踊るサポーター、女子にファッションチェックをされて苦笑いの男性サポーターなど、初回のぎこちなさが嘘のように、ぐっと距離が近くなっているのを実感したひと時でした。

パーティーが終わると、本当に最後のプログラムの修了式です。サポーターから高校生にひとりずつメッセージを語りかけながら、B4Sの修了証と色紙を渡します。
色紙にはサポーター全員が、高校生ひとりひとりに向けて書いたメッセージのカードが貼ってあります。巣立ちセミナーの中で見つけた高校生の素敵なところ、励ましの言葉などなど。

受け取った高校生は一言ずつ感想を話してくれました。
「いろんな話が聞けて勉強になりました。コミュニケーション能力がついたと思います」。
「最初は不安だったけど、半年間このメンバーで学べて、ご飯を食べてよかったです。また会いましょう」と言う言葉にはちょっとしんみり。
「元々はそんなに来たかったわけでなく、ポイントが目当て。つまらなかったら辞めるつもりだったけど、楽しくて全回来てしまった」という本音トークも。

 

◆最後に

お休みの日に朝早くから夕方まで、時には眠気と戦いながらも一生懸命参加してくれた高校生たち。修了式でみんなに楽しかったと笑顔で言ってもらえたのは本当にうれしかったです。退所後に何か困ったことがあった時に、巣立ちセミナーで学んだことが役に立つて欲しいと思います。相談先のひとつとしてB4Sを思い出してくれることを願っています。
終了時間になっても、名残惜しそうな高校生たちをサポーターは「アトモでまた会おうね~」と明るく手を振って送り出し、巣立ちセミナーの全プログラムは終了。

 

◆サポーター同士の交流も魅力

プログラム終了後、サポーターの希望者は居酒屋に移動して恒例の打上げ。初参加の人も、ベテランも、無事すべてのプログラムを終え、高校生たちにも楽しかったと言ってもらえて、
ホッとした様子。「もう高校生たちに会えなくなるのは寂しいね」「6カ月あっという間だった。勉強になった」と感想を語りつつお酒も進みます。

年齢も仕事も全く違う社会人が集まり、高校生たちの自立の支援をしたいという共通の目的に対して力を合わせるという活動は、とても楽しく刺激的な経験です。

サポーター:よっしー

巣立ちプロジェクト2019~第5回「しっかりさんの金銭管理」@西東京(日)ブランチ

開催日時・場所:2019/12/8日
参加者数:高校生 18人/ボランティア16人
講師:ありぽん
児童養護施設を来年春に退所予定の高校生たちを対象とした『巣立ちセミナー』が、早くも第5回を迎えました。

今回のテーマは金銭管理。
初回のセミナーで、多くの高校生が退所後の不安として挙げていた項目です。
春からの新生活をスムーズに進めていくために、どんな目的でどれぐらいお金が必要なのか、予期しない出費を抑えるにはどうすればよいのかなど、お金の使い方に関する心構えを学んでいきます。

もうすぐクリスマスということで、サポーターは赤や緑の服をまとい、会場もクリスマス風に飾りつけ。講師のありぽんの元気な掛け声でセミナーが始まりました。

 

◆お金、税金、社会保障の基礎知識

まずは自己紹介を兼ねて、日頃「お金で工夫していること」を話し合います。
高校生からは早速「封筒貯金!」「収入の半分は手をつけない」といった意見が出てきました。

続いて、給与明細の見方や税金、社会保障の役割などをざっくり学んでいきます。
高校生も大人も何となく知っているけれど、詳しくは知らないことがいろいろ。
講師の解説を、その話題に詳しいサポーターが補足し、皆で理解を深めていきます。

 

◆思わぬ出費に備えよう ~ ブリッジ学園物語

次は、ケースワーク「ブリッジ学園物語」。
児童養護施設ブリッジ学園を退所後、フリーターになったA君と、A君の相談相手“しっかり先生”とのやり取りを通じて、社会保険の役割や借金の怖さを学びます。

ありぽんのまわすマイクに合わせて、一言ずつA君の台詞を読んでいく高校生たち。
比較的落ち着いた雰囲気で淡々と読んでいましたが、ケガをきっかけにお金に困ったA君がヤミ金の広告を見つけて「こ、これだ~!」と言う場面で感情がこもり、笑いが起きました。

読み終えた後の話し合いでは、高校生から「そもそもなぜ保険証を持っていなかったのか」「医療費に困った時点で人に相談すべきだった」「貯金しておけばよかった」などの意見が出てきます。
高額療養費制度を利用したことがあるサポーターからは、手続きをスムーズに進めるコツの紹介もあり、皆で、病気などへの備えや困ったら相談することの重要性を確認しました。

その後改めて、正社員、フリーターといった立場別に、病気やケガ、出産、倒産などの場面で社会保険からもらえるお金を金銭管理シートに記入していきます。
正社員とフリーターのシートを見比べながら、「思った以上にもらえる金額が違いますね。やっぱり正社員がいいです…」とつぶやく高校生も。
社会保険の意義と種類の違いを実感した様子でした。

 

◆クリスマス・ランチ

今回は、ランチもクリスマス風で豪華版!
色鮮やかなオードブル、お寿司、ケーキが並びました。

…が、それぞれの取り皿を見ると、意外と控えめに盛り付けている高校生たち。
いつもと違って大皿から取り分ける形式だったため、全員に行き渡るように気遣ってくれたようです。

「遠慮しないで、もっと取っていいよ!」とサポーターに促され、照れくさそうな優しい笑顔を浮かべる姿が印象的でした。

 

◆目指せ、やりくり上手! ~ ミッション・ゲーム

午後の部では、クレジットカードの注意点やお金がない時の遊び方、節約術について話し合った後、月々のやりくりを疑似体験する「ミッション・ゲーム」のワークに進みました。
「貯金」「食事」「娯楽」といった支出場面ごとに、「外食グルメ派」「そこそこ自炊派」など、自分はこうしたい(こうするだろう)と思うカードを選び、カードに書かれた金額を手元のシートに書き込んでいきます。

そんなに贅沢したつもりはないのに早々に予算オーバーし、「赤字過ぎてやる気が出ない…」と嘆く声もちらほら。実際、サポーターも含めて参加者の多くが赤字になってしまいました。

しかし、なかには3万円以上黒字になる高校生も!
しっかり貯金していたため、思わぬ臨時出費を回避できたことが成功につながったようです。

そこで、高校生たちは改めて支出のイメージを見直します。赤字の人は原因を振り返り、どうやったら予算の枠内で出費や貯金をうまく配分できるか、試行錯誤していました。

最後はこれまでの総復習で、仕事を辞めてから次の仕事が見つかるまでに必要な費用を見積もります
仕事を辞めてしまうと、収入はゼロになる一方で、日常生活に必要なお金は減りません。
高校生も大人も、次に進むには備えが必要なことを実感するワークでした。

 

◆社会人トーク

締めくくりの社会人の話はミキティから。
私生活や仕事での体験を踏まえて、「大きな出費は、本当に自分にとって必要かどうか、よく考えて」「行政などからよく分からない手紙が来たら、無視しないで周りに相談して」と明確なメッセージを送ってくれました。

 

◆1日の振り返り

前回の不動産の話と合わせ、新生活に必要なお金について一通り学んだ高校生たち。
振り返りの時間には、「計画性を持ってお金を使おうと思った」「一人暮らしの出費が予想より多かった。風邪をひかないように、健康に気をつけたい」「国民健康保険は絶対に入ろうと思った」などの言葉が聞かれました。
難しい話もありましたが、それぞれに学び取っている様子が伝わってきて、頼もしく感じました。

『巣立ちセミナー』は残すところあと1回。
進路が決まったという嬉しい報告が相次ぐ一方で、採用面接や入試を間近に控えて忙しい中で参加してくれている高校生もいます。
全員の進路が無事に決まるよう祈りつつ、巣立ちの日を晴れやかに迎えられるよう、最後まで一緒に学んでいきたいと思いました。

サポーター:なっきー

 

 

巣立ちプロジェクト2019~第4回「しっかりさんの一人暮らし」@東東京ブランチ

開催日時・場所:2019/11/17 東東京ブランチ
参加者数:高校生20人/ボランティア22人
講師:ぴおにー

来春、児童養護施設を退所する高校3年生を対象にした「巣立ちセミナー」の第4回目が、11月に東京や神奈川、千葉など各所で行われました。

今回は、東東京ブランチの模様をお伝えします!
会場は、セールスフォース・ドットコムさまにご提供いただきました。ご協力をいただいた皆様、どうもありがとうございました。

 

◆まずは、改めましての自己紹介♪

ベテラン講師・ぴおにーからの提案で、6~7人のテーブルごとに「実は私〇〇なんです!」という自己紹介からスタート。
面白いことを言おうと張り切る子もいれば、言葉につまるシャイな子も。
共通の趣味を見つけて盛り上がる場面もあり、サポーターや高校生がお互いに興味を持つ良いきっかけになりました。

 

◆知りたい!みんなのお金の使い方

場が和んだところで、次のお題へ。
「10円あったら何に使う?」という問いかけに、「10円って…」と困惑気味だった高校生たち。ところが「10万円あったら?」の問いには、「家電を買う」「やっぱり貯金する!」と真剣に考えていました。

 

◆恐怖!10万円の詐欺被害

「10万円があれば、買えるものがたくさんある」と分かったところで、ネタばらし。
実はこの金額は、児童養護施設を退所したみんなの先輩が詐欺被害に遭ってしまった時の被害額だったのです!

「怖いね」「うわぁ、気をつけよう」
そんな声が多く聞こえてきたことで、講師もサポーターたちも一安心。
これから巣立っていくみんながトラブルに巻き込まれないように、学んでほしいことがたくさんあるので、最後まで頑張ってね!

 

◆退所後の暮らしはどう変わる?

高校生に4月からの生活を聞いてみると、進学をする子と就職をする子は半々くらい。一人暮らしをする子もいれば、自立援助ホームに入所する子、シェアハウスに住む子など、さまざまでした。
4月からの暮らしがどう変わるのかをシミュレーションしてみると、平日は学校やアルバイト、仕事で忙しくなる分、「休日はひたすら眠りたい」という意見も多数出ていました(笑)。
みんな現実的だなぁ。

 

◆一人暮らしのお値段は?

昼食後はいよいよ本題!物件探しから契約まで、一人暮らしの流れを疑似体験しました。物件情報や契約書はもちろん、サポーターの中には本物の大家さんもいたりして、リアルなやり取りを教えてもらうことができました。

本番さながらのワークに高校生たちも本気で物件探し!
家賃や敷金、礼金、家具・家電にかかる費用を計算し終えた子からは「こんなにお金が掛かるんだ!」という驚きの声も挙がり、それぞれに新しい発見があったようです。

 

◆サポーターの失敗に学ぶ!?

ワークの合間には、「社会人の話」として、3人のサポーターからの発表もありました。私、れもんは「物件探し」を、とまとんは「一人暮らし」をテーマに赤裸々な体験談を披露。エリザベスは「トラブル事例」について熱く語ってくれました。

3人ともテーマは異なるものの、なぜか失敗の暴露大会のようになるオトナ達。長く生きていれば失敗の1つや2つや3つ…ありますよね!?
特に、空き巣被害や契約トラブルに遭ったエリザベスのドラマチックな体験談には、高校生たちも真剣に耳を傾けていました。

社会人の話を通して、大人だってさまざまな経験をしているのだということや、失敗してもリカバリーできるということ、1人で悩むより誰かに相談した方が早く解決するということを知ってもらえたのではないかと思います。

 

◆熱演!就職したAくんの失敗事例

児童養護施設を退所した先輩が実際に経験したトラブルを、ドラマ仕立てで振り返るワークでは、意外な才能を発揮する高校生もいました。
迂闊な言動で職場を辞めざるを得なくなったAくん役も、Aくんをそそのかす悪い先輩役も、初見で朗読したとは思えないほどの演技力!
高校生も大人も惜しみなく拍手を送っていました。

2人の熱演のおかげか、「Aくんの行動は何が間違っていたのか」「どうすれば良かったのか」といった議論も活発に行われ、同じような状況に遭遇した際に、どのように行動すべきかをみんなで確認することができました。

 

◆トラブルに遭ってしまったら

児童養護施設を退所した先輩達や、サポーター達がたくさんの失敗を経験していることからもわかるように、トラブルはいつ、誰が巻き込まれてもおかしくはありません。
日頃から防犯対策を行うことはもちろんですが、何よりも大切なのは「トラブルが起きた時に誰に相談すべきか」だと、ぴおにーは力説していました。

施設で暮らす高校生たちは、責任感が強い子が多く、他人に迷惑を掛けたくないと思ってしまいがち。だからこそ、「困った時は一人で悩まずに、周囲の信頼できる大人や公的機関、B4Sを頼ってください」というメッセージを改めて伝えました。

 

◆本日の振り返りタイム

振り返りの時間では、「困ったらここに電話すれば良いんだよね?」という確認をしている子や、「セキュリティにも気をつけて物件を選ぶようにする」と言っている子が多くいました。
今日の巣立ちセミナーが、みんなからトラブルを遠ざけることに繋がったら嬉しいな。

巣立ちもいよいよあと2回。第5回はクリスマスシーズンなので、みんなでケーキを食べたいと思っています。
もちろん、高校生たちが巣立つ前に知っておいて損はない情報も満載です!来月も楽しく学びましょう♪

 

サポーター:れもん

 

東東京ブランチのサポータのみなさん。お疲れさまでした & ありがとうございました!

 

 

巣立ちプロジェクト2019~第3回「知って役立つコミュニケーション&性教育」@小田原ブランチ



開催日時・場所:2019/10/26 小田原ブランチ
参加者数:高校生11人/ボランティア15人
講師:ありぽん(前半)、ぴーこ(後半)

児童養護施設を来年の春に退所予定の高校3年生、4年生を対象にした『巣立ちセミナー』第3回が開催されました!
この日は朝から天気に恵まれて、国府津駅のホームからキレイに富士山が見えました!

さて今回は前半のコミュニケーションと後半の性教育で講師が変わる形になり、前半の講師は前回と同じくありぽんに担当いただきました!
そして後半の性教育は、講師初デビューの事務局スタッフぴーこです!

 

◆アイスブレイク

まずは簡単なゲームで頭と体をリラックス♪

あなたは5種類の動物(ウシ、ネコ、タヌキ、ウマ、オオカミ)を連れて旅に出ますが、残念なことに順番にお別れすることになりました。
さて、あなたがお別れする順番は?

えーと、なんだろー?
みんなそれぞれに悩みつつ選んでみましたが、講師ありぽんからの解説では、動物にはそれぞれ意味があり、一番最後まで残ったものはあなたが大切にしているもの、ということでした。

人によっては、仕事だったり、恋人だったり、お金だったりとグループの中でもみんなバラバラです。大切なものはみんな違うし、共通点もあったりとさまざま。
だからコミュニケーションって難しい。

そうです、今日のテーマはコミュニケーションということで、いかに相手を安心させられるかというありぽんのメッセージとともにセミナー開始です。

 

◆コミュニケーションのケーススタディ

【お題 ①】
初デートに相手が2時間遅れて、とぼとぼと歩いてきた。
待ってる間にチケットを買っていた映画も始まり、電話もメールも何も来ない。
そんな状態でずーっと待たされたあなたはイライラ・・・そんな時どうする?

こんなお題に高校生のみんなはから出る意見は、
「とりあえず理由聞かなきゃわかんないよね」
「怪我がないか確認しなきゃ」
「まずはお茶しておちつこう」
という感じでした。

このお題は、自分の気持ちもあるけれど、まずは相手に何が起きたのか想像してみよう、考えてみよう、という内容でしたが、小田原ブランチの高校生は答えになったように相手を責めることもなく、みんな優しい気持ちを持っているなーって、なんだかほっこりしました。

【お題  ②】
店長に予定外のバイトを頼まれたが断りたい。
明日はテストだからバイトしないで勉強したい。
そんなときなんて言って断る?

ここでも優しい高校生たちは「無理は無理だけど、次頑張ります」という意見が大半でした。
ただ、「何時までなら大丈夫?」とか、「1時間だけお願い」など、具体的な打診になったら断れないかも・・・みたいな意見もありました。

そうですね、人間関係は難しいものです。
けど、無理なものは無理といえる気持ちは大事ですね。

 

◆コミュニケーション診断

そしてここで事前課題をもとに自分のコミュニケーションタイプを診断するワークに入ります。4つのマトリクスで「建設的」「消極的」「無関心」「攻撃的」それぞれが描かれています。

巣立ちプロジェクトの合言葉でもある「I’m OK, You’re OK」な建設的コミュニケーションに近づくために必要なキーワードを自分で探して話し合ってみました。

 

◆ホウレンソウ・シミュレーション

午前の部最後はホウレンソウ(報告・連絡・相談)のシミュレーションワークです。
会社員になったつもりで様々なシチュエーションでの相談や連絡する方法を考えます。

出されたテーマは以下の内容です。
・部署の飲み会が多くて…あまり気乗りしない
・残業が多い。まだ頑張れるがちょっとしんどい…
・上司から毎日、 厳しく怒鳴られている気がする。辛い
・パートナーと結婚することが決まった♪
・残業時間中に上司、先輩も帰宅後にクレームの電話を受けた。電話で平謝りしその場で 対応し、電話を切った

社会人だったら、日常にありそうなことなのですが、高校生たちは「いつ」「どこで」「誰に」「どのように」ホウレンソウするか、一生懸命考えてくれました。

アルバイト経験があったりすると割と答えやすいものですが、結婚の話なんかは難しかったようです。
周りにいないし、そりゃそうだよね、なんて会話しながら社会人サポーターのフィードバックをもらいつつ、お待ちかねのランチタイムです♪

ランチは、前回の健康づくりのところで説明した「ちょい足しメニュー」をサポーターのけっこうさんが考えてくれました。
コンビニで手配した、お弁当・パスタ・サンドイッチ・おにぎり等の主食にサラダを一品選んで、自分の好きな組み合わせで食べるというカタチです。
自分の食べたいものと量を、ある程度調整できるので、高校生に好評でした♪

 

◆性教育

午後に入り、講師は事務局スタッフのぴーこに交代です。
テーマは「性教育」ですが、セミナーで伝えたいメッセージは「自分の体と心を大切に。そしてパートナーも大切に」ということで、ここからは高校生もサポーターも男女に分かれて座りなおしました。

最初のワークは「恋と愛」について、ということで社会人でも照れてしまいそうなテーマですが、高校生たちも自分の経験を踏まえていろんな意見を出してくれました。

「恋は短い、愛って長いイメージ」
「恋は異性とだけど、愛は兄弟とかいろんな人、動物、ペットとか幅広い感じかな」
「恋はドキドキする。愛はその先にある感じ?」
などなど、みんなのイメージは様々ですが、男子チームはなんとなく照れくささを醸し出し、女子チームは恋バナで盛り上がっているようです。

恋にも愛にもいろんな形があって、相手を思いやる気持ちが大事ということをみんな理解してくれていたらと思います。
そしてここからはもう少し真剣モードなテーマに入っていきます。

 

◆デートDV

結婚してない男女間でおきるDVのことを「デートDV」といいますが、10代女性では40%も被害の経験があるそうです。
「相手とずっと一緒にいたい」とか「ほかの人と仲良くしてほしくない」という感情が行き過ぎた結果のようですが、大事なのは相手の気持ちも尊重することですね。
女性だけでなく男性でも暴力を受けたというケースもあり、高校生も意外と多いということにちょっと驚きのようです。

 

◆将来結婚したい?子どもはいつほしい?

これはみんな意見がさまざまで、結構盛り上がりましたね。
なかには「一生結婚しない」という男子がいて、理由を聞くと「小学6年の時に告白してフラれて、それから一生一人で生きていくと決めた」んだそうです。

なるほど、そんなに彼女のことが好きだったんだね~と話を聞きながら、でもまだこれからいろんな出会いもあるんじゃないかな~という意見もありました。
他には「早く結婚して家庭を持ちたいんです」という意見も。
自分があまりいい家庭環境じゃなかったから、あったかい家庭を作りたいという気持ちなのだとか。

本当にみんな、自分の経験をもとにいろいろ考えているんだなぁと感心いたしました。

 

◆妊娠・出産

体も心も成長すれば、相手と触れ合いたい、セックスをしたいと思うのは当たり前のことです。でも、正しい知識がないと望まない妊娠につながることにもなります。

妊娠ということで、女性の体、月経・整理の仕組みを丁寧に学びながらグループワークを進めていきます。
「もし彼女に生理が来ないと相談されたらどうする?」という男子への質問と、女子には「生理が来ない、どうしよう?」でそれぞれ話し合ってもらいました。

男子は比較的「相手の望むことをかなえる」という意見が多かったですね。
女子は「相手もだけど、周りの大人や先生にまず相談する」という声も多かったようです。
一言に出産といってもお金もかかるし、人ひとりを育てる責任もあり、とても大事な決断を迫られることになります。
完璧な正解はありませんが、やはり信頼できる先輩や大人、施設の先生に相談してみようという声でまとまりました。

 

◆避妊・中絶

望まない妊娠を避けるためにも避妊はとても大切です。
出産して子どもを育てることがまだできない環境なら、しっかりと避妊をすることが必要です。
高校生のみんなに考えてもらいたかったのは、ここでもパートナーの気持ちを尊重することが大切だということです。

避妊をしてくれない相手は、本当にあなたのことを考えてくれているのか。
そして、中絶のこともどれだけのリスクがあるのか、普段はなかなかちゃんと考える機会が少ないと思いますが、自分事として、社会人サポーターも真剣に話し合いました。

 

◆性感染症:STD

コンドームに代表される避妊具は、性感染症(STD)の予防にも大きく効果があります。
カラフルコミュニケーションを通じて、性感染症がどのように広がっていくのかをみんなで体感しました。

カラフルコミュニケーションとは、一人1枚折り紙をもって、誰かとそのお折り紙を重ね合わせて半分に破っていきます。
4人繰り返すと、元の自分の折り紙のほかにたくさんの色が混ざり合っているかたちになります。
要するに、いろんな人と性交渉を繰り返うちに、ぜんぜん知らない人の病原菌に自分も感染する可能性がある、ってことになります。

ここまで休憩もはさみながらセミナーを続けてきましたが、高校生もだいぶ神経を使ったようで、ちょっと疲れがみえていました。

 

◆先輩社会人の話

ここで講師 ぴーこ の体験談をみんなで聞く時間になりました。
ぴーこは、結婚と出産を通して、自分の心と身体を大切にすることを学んだ、という話をしてくれました。

社会人の話を聞いて、いろいろな価値観を持った大人がいることや、さまざまな体験をしている大人がいるんだな、と高校生に知ってもらえたらと思います。

全体を通じていえることは、信頼できる人に相談できる関係性を築くことと、自分のことも相手のことも大切に考えること、そしてそれは安心感を生むコミュニケーションの上に成り立つ、ということですね。

最後に次回の案内とサンキューカードの交換をしておしまいです。
3回も行っていると、だいぶコミュニケーションが取れてきて、高校生もサポーターも会話が弾み、良い雰囲気になってきました。
残り3回、また一緒に楽しく学べることを楽しみにしています。

そして帰りもきれいな夕景の富士山に見送られて国府津を後にしました。

サポーター:デイブ

 

 

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