2020年6月

つながっていることの大切さと喜びを、いま改めて実感する[事務局スタッフコラム]

2012年にボランティア活動として参加し、翌年に入職。ブリッジフォースマイルと関わって、すでに8年が過ぎました(途中1年間の空白期間がありますが)。
これまで主に、横浜市の委託によりB4Sが運営している「よこはまPort For(以下、YPF)」での支援を担当してきました。
そんな長きにわたる活動の中で、最大の出来事が今年のコロナウィルス感染騒動です。

年度末でばたばたと業務に取り組んでいる2月末に飛び込んできたニュース。
昨年の年末から拡散しているコロナウィルス感染による「イベント開催の中止または延期、そして学校の休校」の発表。
これより、学校休校だけではなく多くの自治体が関連施設の閉鎖を決めました。

横浜市からの委託によって運営しているYPFも閉鎖することとなり、私もこの影響で仕事量が激減しました。その後は、外出制限の要請、緊急事態宣言発令とより厳しい措置が取られ、社会全体も閉じこもりの生活が始まり、これからどうなるのだろうと言う不安が沸き起こってきたのは、私だけではないと思います。

社会に出て長い私たちでさえ、経験したことのいないこの厳しい状況です。
初めて社会に飛び出す若者は、どんなに不安を感じているだろう?
我々に何かできることはないのだろうか?
そんな話し合いを持ったのが、新年度が始まった4月の初めでした。

それぞれがそれぞれの立場で案を出し、「できることから始めよう」と動きだしたことは2つありました。
1つは、自治体や支援団体などが実施している緊急支援の情報(助成金情報、緊急無料相談情報など有益と思われる情報、一元化されていないので探すのが大変)を集約し、B4Sとつながっている若者に伝えること。
そしてもう1つが、私が担当することになった「お米の支援(食糧支援)」です。

お米については、定期的にたくさんのご寄付をしてくださる方がいらっしゃること、また2月に1年に一度のまとまった食料品のご寄付があったことで、お米だけでなく食糧も一緒に配送することが可能だったことが決め手でした。

そして、メールやLINEを使って有益な情報とともに、お米の支援を始めたことを伝えると、すぐに多くの若者たちからお米を送ってほしいとの依頼が飛び込んできました。

「4月に就職したんですが、仕事がなく自宅待機中で生活が苦しいです」
「大学に通いながら飲食業でアルバイトをしているんですが、時短勤務になり収入が減ってしまいました。お米を送ってもらえたら嬉しいです」
など、生活の苦しさがひしひしと伝わってくるメッセージに胸が痛みました。

大学や専門学校に進学して、または企業に就職して希望に胸を膨らませて、社会に一歩踏み出したとたんに、この厳しい状況に立ち向かわなければならない彼らを何とか応援したい、
それが一番のモチベーションとなりました。

また、
「お米届いたよ、ありがとう」
「本当に助かります、ありがとうございます。」
というお礼の連絡をいただく度に
「連絡ありがとう、大変だけど一緒に乗り超えましょう!」
といったやり取りも大きなやりがいのひとつです。

現在も、10人から20人分のお米とお菓子などの食料品を箱詰めし、宅配で送付する作業を毎週実施しています。

しばらくして、他にもできることがあるのではないかと検討して、始めたのがアパートなどの家賃補助の支援です。
とはいえ、弊団体にそれを賄えるだけの財力があるわけではないことから、多くの方の助けをいただいて実施することを決めました。
「今月の家賃が支払えそうにありません、助けてください」
「家賃を払わないと追い出されてしまいます。支援お願いします」
といった悲鳴に近いメールが数多く飛び込んできます。担当スタッフも必死で応えていました。

なかには、家賃補助を勧めても
「私も仕事が時短になって減収しているんですが、もっと困っている人を優先してあげてください」
と、補助を辞退する若者もいて、その言葉に逆に勇気づけられることもありました。

現在までに延べ120人以上の若者に家賃補助やお米・お菓子などを送ることができました。
大変な状況の中での退所者とのメールやLINEでのやり取りで、不謹慎かもしれませんが、よかったなあと思うこともありました。
それは、彼らと繋がっていられたことです。

今回、家賃補助やお米の支援のほとんどの対象者は、過去にB4Sと関係を持っていた退所者たちです(途中からB4Sと関係を持たない若者にも一部支援の輪を広げています)。

細い繋がりであっても繋がっていたからこそ、彼らの現状を知ることができ、支援に繋げることができたと思っています(B4Sにつながっていなかった若者のなかには、出身施設と繋がっていたからこそ、支援を受けることができた人もいます)。

支援というと、どうしても何かの悩みや問題を持っている若者との繋がりの比重が高く、元気に暮らしている若者たちとの繋がりが薄くなってしまいがちです。
しかしながら、今回のコロナ災害(と言っても過言ではないと思います)のように、いつ困った状態になるかわからないからこそ、細くても継続的に繋がっていることの必要性、重要性を感じざるを得ません。
今回の出来事で、今後もより多くの退所者の皆さんと繋がり続けていきたいと思いました。

先日、緊急事態宣言が解除されましたが、コロナの影響で受けた経済的なダメージはすぐには回復することはないでしょう。
家賃補助もお米支援も当分は続けて行くことが必要だと思っています。
明日の日本を背負っていく若者たちを少しでも応援できたらという気持ちで、彼らの笑顔のために老骨に鞭打ってもう少し頑張っていこうと思います。

最後になりますが、多くの方からいただいたご寄付をありがたく受け取り、皆さまの温かい気持ちを退所者たちに届けさせていただきます。
これからも引き続き、ご寄付者(「社会」と言ってもいいかもしれません)と退所者たちの架け橋(ブリッジ)となってまいりたいと思います。
本当にありがとうございました。

(運営担当 Matty)


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ご支援いただいている企業・団体のご紹介「着付け隊」

着付け隊のみなさまには、退所者の成人をお祝いする「振袖アトモ」に着付けの機会を提供していただいています。
『自立支援白書2019』に、協力団体としてご登場いただきました。

『自立支援白書』への掲載にあたり、長文をお寄せいただきましたが、スペースの関係で『白書』には全文を掲載することができませんでしたので、こちらでご紹介させていただきます。

◆着たくても着られない人に、和装による盛装をプレゼント
着つけ隊は、和装による盛装を希望していても、それを叶えることが難しい人々に、盛装してもらうという活動をしています。B4Sの振袖アトモへのご協力以外には、主に日本にいる外国人対象に、大学などの協力を得ながら、着つけ体験イベントを実施しており、今年で9年目となりました。

スタッフは、完全に無報酬のボランティアとして活動していますが、一人一人が、スキルも心意気も本物を心がけている点が大きな特徴です。私たちが大切にしていることは、私たち自身の心からの喜びです。
「着せてあげる」のではなく、「着せさせてもらえる」のだということ。
毎回の活動で、それぞれが忘れられない一期一会を実感し、それが、活動の一瞬一瞬を丁寧に作り上げながら、続けていく原動力になっています。

◆振袖アトモへの参加は2014年から
2014年に、初めて、成人のお祝いとしての和装による盛装での記念撮影のお手伝いをさせていただいてから、今年で5年目となりました。
支援を決めた時に、強く思ったことは、先に社会の成員となった者として、心から、新成人の皆様がこれから社会の一端を担っていくことを寿ぎ、お祝いしたいということでした。

◆「あきらめなくてよい」ということを伝えたい
着つけもヘアメイクも、直接間近に触れ合いながら進めていくものです。
そのプロセスの一つ一つが、新成人さんとスタッフの共同作業として進められていきます。それも!その場を作っている大勢の様々な人たちとともに、わいわいと!!

成人を記念して盛装するということを、あきらめている子どもたちも多いと思います。けれど、あきらめなくてよいのだということを伝えたいと思います。
どんな人であっても、私たちが、一人でできることは限られているし、ささやかです。
ですが、その「一人」が集まると、こんなに素敵な時間が生まれるのだということを言葉でなく、肌で感じてもらえることが大切だと思っています。

◆喜びを共有できることの幸せを実感
とにかく、無条件にかわいい!
照れているのか、饒舌になる男の子。
40枚近い振袖を前に「どれがいいかわからないぃぃ~」とか「これもいいしあれもいいし、選べない!」と悩む女の子たち。
一枚、また一枚と羽織っていき、ついに「これ!!これがいい!!」と一枚を決めた瞬間の満足そうな笑顔。
仕上がった姿を鏡に映して「全部大好き!」と、ふと目が合った時の、その輝く瞳。
そうやって、喜びを共有できることの幸せを実感しています。

◆ささやかな自分ができることを大切にしてほしい
自分一人の力はささやかで、できることも本当に少ししかありません。
けれど、その小さな力を積み重ねていくと、必ず辿りつけるところがあって、その過程も着いたところも、全部自分の大切なものになっていきます。
だから、まず、ささやかな自分ができることを大切にしてほしいなと思います。

◆B4Sの存在そのものが、私たちに、あきらめないことを教えてくれる
支援に携わるようになってからこの5年間、B4Sの活動の実り、広がりを実感しています。
児童養護施設や里親家庭で過ごし社会に出ていく子どもたちの置かれている立場について、それまでは全く知りませんでした。けれど、身近に見聞きできるようになり、私たちにもできることがあると気づかせてもらいました。
B4Sの存在そのものが、私たちに、あきらめないことを教えてくれました。これからも息の長い活動を続けていかれるよう応援しています。

(寄稿してくださった方:着付け隊代表 桂 千佳子さん)

【メディア掲載:2020年6月21日】朝日新聞でブリッジフォースマイルの取り組みが紹介されました

2020年6月21日
朝日新聞
ブリッジフォースマイルの取り組みが紹介されました。

紙面とデジタル版の両方に掲載されました(同日掲載)。

【メディア掲載:2020年6月13日】神戸新聞NEXTでブリッジフォースマイルの調査が紹介されました

2020年6月13日
神戸新聞NEXT
緊急事態宣言を受けたブリッジフォースマイルのアンケート調査が紹介されました。

【メディア掲載:2020年6月10日】フジテレビ フューチャーランナーズ で給付型奨学金支援プログラム、カナエールの取り組みが紹介されました

2020年6月10日
フジテレビ フューチャーランナーズ
給付型奨学金支援プログラム、カナエールの取り組みが紹介されました。

佐賀でのB4Sの取り組みが厚生労働省の事例として紹介されました

B4Sの佐賀での取り組みが、厚生労働省の「社会的養護経験者の自立支援に関する取組事例集(令和2年3月16日 子ども家庭局家庭福祉課)」に<民間団体等を活用した自立支援>の一事例として取り上げられました。

 

 

 

 

 

 

 

自立支援に関する取組事例集

B4Sの佐賀事業は2016年にスタート。
佐賀県から社会的養護自立支援事業を受託したのは2018年で、その年から居場所事業の拠点として「さが・こんね」を開設しました。

佐賀県には6つの児童養護施設があり、2019年度はそのすべての施設の高校3年生全員が、「巣立ちプロジェクト」に参加してくれました。

「さが・こんね」の利用者は、2018年度は開設から半年でのべ94人、2019年度はのべ173人でした。普段は、水曜日と日曜日に開所しています。
2019年度は、ゴールデンウイーク、お盆、年末年始の、退所した若者たちが佐賀に帰ってくるタイミングで、「こんねdeランチ」というイベントもやりました。

「ここに居場所があるよ~」
~佐賀事務局 ふくちゃんからのメッセージ~

佐賀事業のスタート時からスタッフをしています。
たまたま立ち寄った地元の市民活動プラザで、B4Sの採用説明会をやっていて、「話を聞いてみたい!」と思い、突然会場に飛び込んだのがご縁です。
私自身、乳児院出身で、養子として育てられ、そのなかで感じてきたことがたくさんありました。だから、これは私がやるべき仕事だと強く感じたのです。

佐賀の子どもたちは退所後、全国各地に散らばっていきます。
今年のゴールデンウイークは、コロナの影響で佐賀に帰省できなかった人がたくさんいました。
残念ながらリアルには会えませんでしたが、オンラインで画面を通して、おしゃべりを楽しみました。

退所したみんなには、佐賀に帰省したときは、ぜひ「さが・こんね」に立ち寄ってほしいです。
「さが・こんね」は、B4Sが佐賀で活動する以前に退所した人たちにも開放しています。

おそらく、この先、家族をもったとき、親になったときなど、人生の節目に、いろいろな想いをもつと思います。
そんなときに、その想いを話しに来たいと思ってもらえる場所になりたいなあと思っています。
全国に向かって「佐賀に帰ってきたら、ここに居場所があるよ~」と声を大にして伝えたいです。

【メディア掲載:2020年6月4日】朝日新聞デジタルでブリッジフォースマイルの調査が紹介されました

2020年6月4日
朝日新聞デジタル
緊急事態宣言を受けたブリッジフォースマイルのアンケート調査が紹介されました。

2020年6月11日に紙面掲載されました。

【メディア掲載:2020年6月1日、6月8日】週刊ビル経営でブリッジフォースマイルのシェアハウスの取り組みが紹介されました

2020年6月1日
週刊ビル経営
ブリッジフォースマイルのシェアハウスの取り組みが紹介されました。

2020年6月8日
週刊ビル経営
「ビル業界紳士録」のコーナーで紹介されました。

緊急事態宣言解除に伴うB4Sの活動方針について(5月29日)

緊急事態宣言の解除を受け、支援プログラムやイベント実施について、6月~7月、当面の活動方針を以下の通り決定しました。

<子ども支援に関わるもの>
原則、オンラインでできるものはオンラインでの実施を推奨します。

◆出張セミナー(他、訪問して実施するもの)
・施設のニーズに合わせて、開催可否を判断する。
・開催の場合は、十分に対策(検温、マスク、消毒)する。

◆集合型セミナー
・密を避けるため、会場の定員数の半分の人数で実施する。
・開催の場合の対策については、同上。

◆自立ナビゲーション(他、面談にて実施するもの)
・会うことは問題ない。
・食事は十分に対策(席の間隔など)が取られている場所で行う。

◆よこはまPort For
・開所時間、食事は通常に戻す。
・1日の来場は4人までとし、事前に電話かメールで申し込む。
・予防対策(換気、マスクの着用、消毒)を徹底する。
※横浜市に方針を確認中。確定次第、改めて決定する。

<ボランティア活動に関わるもの>
原則、オンラインでできるものはオンライン推奨での実施を推奨します。

◆各種ミーティング
・原則、オンラインで実施する。

◆スキルアップ研修・オリエンテーション
・オフライン実施のスキルアップ研修(以下の3研修)は、会場開催で日程調整を行う。
 コミュニケーション「受信」/コミュニケーション「発信」/個別対応ロールプレイ
・その他のスキルアップ研修はオンラインで実施する。
・オリエンテーションは、会場開催とオンライン開催を平行して行う。
・会場開催の場合は、十分に対策(検温、マスク、消毒)し、密を避けるため、会場の定員数の半分の人数で実施する。

実施するプログラムについては、感染拡大の防止に細心の注意を払います。
引き続き、ご理解、ご協力をいただけますよう、お願い申し上げます。

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