Realizing the importance and joy of being connected

スタッフコラム英語版Matty

 

Eight years have passed since I joined Bridge for Smile (B4S) as a volunteer in 2012. In 2013, I became a staff and since then have been part of Yokohama Port For (YPF), a safe space for youths who have aged out of the foster care system.

 

In 2020, COVID-19 struck a blow against YPF just as it did every corner of the globe. This news hit us in February 2020 as we were wrapping up the end of the fiscal year. Events were called off and schools were temporarily closed. Many municipal facilities also decided to temporarily close their doors. YPF was no exception, as it is a project entrusted to B4S by Yokohama City. As time passed, restrictions were put in place. Eventually, the State of Emergency was issued. Society itself was forced to withdraw. I am probably not the only one who felt anxious about what was going to happen. This was a nerve-wrecking situation for someone like me who had been working in society for a long time. How nerve-wrecking must it be for the youths venturing out into the world for the first time? What can we do to support them?

 

It was in April 2020, the start of the new fiscal year, when B4S started to discuss what it can do. Each staff member gave his/her idea and the team decided to put in place two actions. First, B4S would gather information regarding emergency CO-VID19 support provided by local governments and support organizations, such as information on subsidies and free consultations, and share them with the youths. Second, B4S would provide food (rice) aid. The second idea stemmed from the fact that there was a donor who periodically donated large amounts of rice to B4S. In addition, B4S received bulk food donations every year in February. These donations would make it possible for B4S to send youths in need not only rice but other food products as well.

 

We used emails and LINE to spread the news that B4S will start providing emergency food aid as well as information regarding various support networks. Right away, many youths contacted us, asking for rice:

 

“I found a job in April but barely have any income as there is no work. I am just waiting at home for the company to call me.”

 

“I am working part-time at a restaurant while attending college. My income has dropped due to reduced working hours. It would be a hug help if you could send me rice.”

 

My heart ached reading these messages that conveyed how difficult life was for the youths. I wanted to support the youths whose hearts had been filled with hope at the prospect of starting a new life in college or at work, only to be shattered by this challenging situation called COVID-19. This was my biggest motivation for going into work. I also enjoyed all the interactions with the youths. Youths would send us messages such as:

 

 “I got the rice. Thank you!” or

“This is very helpful. Thank you!”

 

I would reply

 

“Thank you for your message. We are facing difficult times, but let’s get through this pandemic together!”

 

As of today, we fill 10-20 boxes a week with rice, snacks, and other food products and send them to youths in need.

 

After a while, Bridge for Smile decided to also provide rent subsidy. This was made possible thanks to donations from many supporters. B4S alone would not be able to do this financially.

 

We received many cries for help such as:

 

“I can’t pay this month’s rent. Please help me.”

“I will be evicted if I cannot pay the rent. I really need your support.”

 

B4S tried its best to answer all the cries for help.  B4S also identified and approached youths who were thought to be at risk. To our pleasant surprise, some of these youths turned down our offers saying:

 

“Please prioritize those who need the support more than I do. My pay has gone down due to reduced hours at work, but I can get by.”

 

These words touched our hearts and encouraged us forward.

 

To this date, we have provided rent support and food support (rice, snacks, etc.) to more than 120 youths. One good thing to come out of this difficult situation is that we were able to keep in touch with the youths through email and LINE.  Most of the youths that received rent and food support were those that had participated in B4S programs in the past. We were able to find out about their plight and connect them to much-needed support because we had stayed connected to them in one way or another. Some other youths were able to receive our support because they had stayed connected with the foster care facilities they had “graduated” from.

 

When one is providing “support,” it is easier to stay connected with youths who have problems and more difficult to stay connected with youths who are “doing well.” However, with the strike of COVID, we were made more aware than ever of the necessity and importance of staying connected even when things are going well for the youths, because one never knows when a disaster may strike.

 

The economic damage caused by COVID will take a long time to recover. We believe it is important to continue providing rent and food aid yet. I would like to persevere despite my old age and support these youths who are the future of Japan. Last but not least, we are thankful to all the donations we have received from the public. We will deliver your warm thoughts to the youths.  We hope to continue to be a “bridge” that connects the youths with the donors and to the wider society.

 

 

2012年にボランティア活動として参加し、翌年に入職。ブリッジフォースマイルと関わって、すでに8年が過ぎました(途中1年間の空白期間がありますが)。
これまで主に、横浜市の委託によりB4Sが運営している「よこはまPort For(以下、YPF)」での支援を担当してきました。
そんな長きにわたる活動の中で、最大の出来事が今年のコロナウィルス感染騒動です。

 

年度末でばたばたと業務に取り組んでいる2月末に飛び込んできたニュース。
昨年の年末から拡散しているコロナウィルス感染による「イベント開催の中止または延期、そして学校の休校」の発表。
これより、学校休校だけではなく多くの自治体が関連施設の閉鎖を決めました。

 

横浜市からの委託によって運営しているYPFも閉鎖することとなり、私もこの影響で仕事量が激減しました。その後は、外出制限の要請、緊急事態宣言発令とより厳しい措置が取られ、社会全体も閉じこもりの生活が始まり、これからどうなるのだろうと言う不安が沸き起こってきたのは、私だけではないと思います。

 

社会に出て長い私たちでさえ、経験したことのいないこの厳しい状況です。
初めて社会に飛び出す若者は、どんなに不安を感じているだろう?
我々に何かできることはないのだろうか?
そんな話し合いを持ったのが、新年度が始まった4月の初めでした。

 

 

それぞれがそれぞれの立場で案を出し、「できることから始めよう」と動きだしたことは2つありました。
1つは、自治体や支援団体などが実施している緊急支援の情報(助成金情報、緊急無料相談情報など有益と思われる情報、一元化されていないので探すのが大変)を集約し、B4Sとつながっている若者に伝えること。
そしてもう1つが、私が担当することになった「お米の支援(食糧支援)」です。

 

お米については、定期的にたくさんのご寄付をしてくださる方がいらっしゃること、また2月に1年に一度のまとまった食料品のご寄付があったことで、お米だけでなく食糧も一緒に配送することが可能だったことが決め手でした。

 

そして、メールやLINEを使って有益な情報とともに、お米の支援を始めたことを伝えると、すぐに多くの若者たちからお米を送ってほしいとの依頼が飛び込んできました。

 

「4月に就職したんですが、仕事がなく自宅待機中で生活が苦しいです」
「大学に通いながら飲食業でアルバイトをしているんですが、時短勤務になり収入が減ってしまいました。お米を送ってもらえたら嬉しいです」
など、生活の苦しさがひしひしと伝わってくるメッセージに胸が痛みました。

 

大学や専門学校に進学して、または企業に就職して希望に胸を膨らませて、社会に一歩踏み出したとたんに、この厳しい状況に立ち向かわなければならない彼らを何とか応援したい、
それが一番のモチベーションとなりました。

 

また、
「お米届いたよ、ありがとう」
「本当に助かります、ありがとうございます。」
というお礼の連絡をいただく度に
「連絡ありがとう、大変だけど一緒に乗り超えましょう!」
といったやり取りも大きなやりがいのひとつです。

 

現在も、10人から20人分のお米とお菓子などの食料品を箱詰めし、宅配で送付する作業を毎週実施しています。

 

しばらくして、他にもできることがあるのではないかと検討して、始めたのがアパートなどの家賃補助の支援です。
とはいえ、弊団体にそれを賄えるだけの財力があるわけではないことから、多くの方の助けをいただいて実施することを決めました。
「今月の家賃が支払えそうにありません、助けてください」
「家賃を払わないと追い出されてしまいます。支援お願いします」
といった悲鳴に近いメールが数多く飛び込んできます。担当スタッフも必死で応えていました。

 

なかには、家賃補助を勧めても
「私も仕事が時短になって減収しているんですが、もっと困っている人を優先してあげてください」
と、補助を辞退する若者もいて、その言葉に逆に勇気づけられることもありました。

 

現在までに延べ120人以上の若者に家賃補助やお米・お菓子などを送ることができました。
大変な状況の中での退所者とのメールやLINEでのやり取りで、不謹慎かもしれませんが、よかったなあと思うこともありました。
それは、彼らと繋がっていられたことです。

 

今回、家賃補助やお米の支援のほとんどの対象者は、過去にB4Sと関係を持っていた退所者たちです(途中からB4Sと関係を持たない若者にも一部支援の輪を広げています)。

 

細い繋がりであっても繋がっていたからこそ、彼らの現状を知ることができ、支援に繋げることができたと思っています(B4Sにつながっていなかった若者のなかには、出身施設と繋がっていたからこそ、支援を受けることができた人もいます)。

 

支援というと、どうしても何かの悩みや問題を持っている若者との繋がりの比重が高く、元気に暮らしている若者たちとの繋がりが薄くなってしまいがちです。
しかしながら、今回のコロナ災害(と言っても過言ではないと思います)のように、いつ困った状態になるかわからないからこそ、細くても継続的に繋がっていることの必要性、重要性を感じざるを得ません。
今回の出来事で、今後もより多くの退所者の皆さんと繋がり続けていきたいと思いました。

 

先日、緊急事態宣言が解除されましたが、コロナの影響で受けた経済的なダメージはすぐには回復することはないでしょう。
家賃補助もお米支援も当分は続けて行くことが必要だと思っています。
明日の日本を背負っていく若者たちを少しでも応援できたらという気持ちで、彼らの笑顔のために老骨に鞭打ってもう少し頑張っていこうと思います。

 

最後になりますが、多くの方からいただいたご寄付をありがたく受け取り、皆さまの温かい気持ちを退所者たちに届けさせていただきます。
これからも引き続き、ご寄付者(「社会」と言ってもいいかもしれません)と退所者たちの架け橋(ブリッジ)となってまいりたいと思います。
本当にありがとうございました。

着付け隊のみなさまには、退所者の成人をお祝いする「振袖アトモ」に着付けの機会を提供していただいています。

 

◆着たくても着られない人に、和装による盛装をプレゼント
着つけ隊は、和装による盛装を希望していても、それを叶えることが難しい人々に、盛装してもらうという活動をしています。B4Sの振袖アトモへのご協力以外には、主に日本にいる外国人対象に、大学などの協力を得ながら、着つけ体験イベントを実施しており、今年で9年目となりました。

スタッフは、完全に無報酬のボランティアとして活動していますが、一人一人が、スキルも心意気も本物を心がけている点が大きな特徴です。私たちが大切にしていることは、私たち自身の心からの喜びです。
「着せてあげる」のではなく、「着せさせてもらえる」のだということ。
毎回の活動で、それぞれが忘れられない一期一会を実感し、それが、活動の一瞬一瞬を丁寧に作り上げながら、続けていく原動力になっています。

 

◆振袖アトモへの参加は2014年から
2014年に、初めて、成人のお祝いとしての和装による盛装での記念撮影のお手伝いをさせていただいてから、今年で5年目となりました。
支援を決めた時に、強く思ったことは、先に社会の成員となった者として、心から、新成人の皆様がこれから社会の一端を担っていくことを寿ぎ、お祝いしたいということでした。

 

◆「あきらめなくてよい」ということを伝えたい
着つけもヘアメイクも、直接間近に触れ合いながら進めていくものです。
そのプロセスの一つ一つが、新成人さんとスタッフの共同作業として進められていきます。それも!その場を作っている大勢の様々な人たちとともに、わいわいと!!

成人を記念して盛装するということを、あきらめている子どもたちも多いと思います。けれど、あきらめなくてよいのだということを伝えたいと思います。
どんな人であっても、私たちが、一人でできることは限られているし、ささやかです。
ですが、その「一人」が集まると、こんなに素敵な時間が生まれるのだということを言葉でなく、肌で感じてもらえることが大切だと思っています。

 

◆喜びを共有できることの幸せを実感
とにかく、無条件にかわいい!
照れているのか、饒舌になる男の子。
40枚近い振袖を前に「どれがいいかわからないぃぃ~」とか「これもいいしあれもいいし、選べない!」と悩む女の子たち。
一枚、また一枚と羽織っていき、ついに「これ!!これがいい!!」と一枚を決めた瞬間の満足そうな笑顔。
仕上がった姿を鏡に映して「全部大好き!」と、ふと目が合った時の、その輝く瞳。
そうやって、喜びを共有できることの幸せを実感しています。

 

◆ささやかな自分ができることを大切にしてほしい
自分一人の力はささやかで、できることも本当に少ししかありません。
けれど、その小さな力を積み重ねていくと、必ず辿りつけるところがあって、その過程も着いたところも、全部自分の大切なものになっていきます。

だから、まず、ささやかな自分ができることを大切にしてほしいなと思います。

 

◆B4Sの存在そのものが、私たちに、あきらめないことを教えてくれる
支援に携わるようになってからこの5年間、B4Sの活動の実り、広がりを実感しています。
児童養護施設や里親家庭で過ごし社会に出ていく子どもたちの置かれている立場について、それまでは全く知りませんでした。けれど、身近に見聞きできるようになり、私たちにもできることがあると気づかせてもらいました。
B4Sの存在そのものが、私たちに、あきらめないことを教えてくれました。これからも息の長い活動を続けていかれるよう応援しています。

 

(寄稿してくださった方:着付け隊代表 桂 千佳子さん)

2019年度の活動をまとめた『自立支援白書2019』ができました。

 

B4Sの自立支援事業の活動報告に加え、自立の際に子どもたちが抱える困難をお伝えするために、毎年6月ごろに発行しています。

多くの子どもたちの問題がみなさまの身近な問題であることを、知っていただければ幸いです。

B4Sの佐賀での取り組みが、厚生労働省の「社会的養護経験者の自立支援に関する取組事例集(令和2年3月16日 子ども家庭局家庭福祉課)」に<民間団体等を活用した自立支援>の一事例として取り上げられました。

 

◆佐賀事業のあゆみ

B4Sの佐賀事業は2016年にスタート。佐賀県から社会的養護自立支援事業を受託したのは2018年で、その年から居場所事業の拠点として「さが・こんね」を開設しました。

佐賀県には6つの児童養護施設があり、2019年度はそのすべての施設の高校3年生全員が、「巣立ちプロジェクト」に参加してくれました。

 

「さが・こんね」の利用者は、2018年度は開設から半年でのべ94人、2019年度はのべ173人でした。普段は、水曜日と日曜日に開所しています。2019年度は、ゴールデンウイーク、お盆、年末年始の、退所した若者たちが佐賀に帰ってくるタイミングで、「こんねdeランチ」というイベントもやりました。

 

◆「ここに居場所があるよ~」 佐賀事務局 ふくちゃんからのメッセージ

佐賀事業のスタート時からスタッフをしています。たまたま立ち寄った地元の市民活動プラザで、B4Sの採用説明会をやっていて、「話を聞いてみたい!」と思い、突然会場に飛び込んだのがご縁です。

私自身、乳児院出身で、養子として育てられ、そのなかで感じてきたことがたくさんありました。だから、これは私がやるべき仕事だと強く感じたのです。

 

佐賀の子どもたちは退所後、全国各地に散らばっていきます。
今年のゴールデンウイークは、コロナの影響で佐賀に帰省できなかった人がたくさんいました。残念ながらリアルには会えませんでしたが、オンラインで画面を通して、おしゃべりを楽しみました。

 

退所したみんなには、佐賀に帰省したときは、ぜひ「さが・こんね」に立ち寄ってほしいです。
「さが・こんね」は、B4Sが佐賀で活動する以前に退所した人たちにも開放しています。おそらく、この先、家族をもったとき、親になったときなど、人生の節目に、いろいろな想いをもつと思います。そんなときに、その想いを話しに来たいと思ってもらえる場所になりたいなあと思っています。


全国に向かって「佐賀に帰ってきたら、ここに居場所があるよ~」と声を大にして伝えたいです。

Bridge for Smile

認定NPO法人ブリッジフォースマイルのホームページへようこそ!

私たちは、児童養護施設や里親家庭などで暮らす、親を頼れない子どもたちの巣立ち支援をしているNPOです。
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