インターン@下高井戸シネマ

下高井戸シネマは、アクションからドキュメンタリーまで、洋画、邦画を問わず、さまざまなジャンルの映画を1日に何本も上映している映画館で、B4Sでは、2017年からB4Sの「就労体験インターンシップ」をお願いしています。

 

インターンシップでは、映画館運営に関わるさまざまな仕事(上映前後の掃除や場内アナウンス、上映開始のボタン押しなど)を体験してもらいます。
お客さんが映画を楽しんでいる間も、映画に関する情報を新聞や雑誌から切り抜いたり、招待券やチラシにハンコを押したり、パンフレットやグッズの在庫数を数えたりといった細かい事務作業もたくさんありますが、映画好きの子どもたちに大人気です。

 

そして、今回、下高井戸シネマでのインターンシップを体験した中学1年生の男子2人が、感想を届けてくれました。
2人ともインターンシップは初参加。片道2時間以上の道のりを3日間無事通い、映画館でちょっぴり大人の世界に触れたようです。

 

一問一答形式で書いてくれた感想をご紹介しましょう!

 

・インターンに参加してみようと思ったきっかけは何ですか?
A君:大人になった時のため
B君:大人の仕事(世界)を体験してみたかったから

 

・今回は映画館のインターンでしたが、どんな映画に興味がありますか?
A君:アニメ系の映画
B君:外国系、ホラー

 

・インターンで楽しかった(うれしかった)ことは何ですか?
A君:全て
B君:大人の人が優しかった

 

・インターンで大変だった(難しかった)ことは何ですか?
A君:アナウンス
B君:事務作業とか色々数えるヤツが大変だった

 

・ 次にインターンに参加するとしたら、どんなことをやってみたいですか?
A君:同じこと
B君:映画館、産業

 

・働く大人と出会って、どんなことを感じましたか?
A君:大変そうだなと思いました
B君:若い人が多くて、皆、仕事になれているから手さばきがスゴい

 

・最後に、インターンへの参加を迷っている他の子たちへのメッセージをお願いします。
A君:楽しくためになったので、行った方がよいと思います。
B君:絶対参加。絶対やった方がいい。得するから。(通勤のための)移動たのしいゾ

 

◆担当の職員さんからも一言お願いします。
A君について:
仕事に対して、前向きなイメージを持つことができてよかったと感じてます。次のときもチャレンジあるのみ!

B君について:次にやる際は、さらにチャレンジして欲しいと思います。
今回はありがとうございました。

 

◆下高井戸シネマ 西冨さまよりコメントをいただきました!
インターンシップおつかれさまでした!
初めての接客やアナウンスにも関わらず臨機応変に対応、また細かい作業も多かったのですが丁寧にしてくれました。
開場前や、お客様が映画を観ている間は掃除や事務作業など地味な仕事が多いのですが、映画館の仕事に興味を持ってくれて嬉しく思います。

 
下高井戸シネマのみなさん、インターンシップへのご協力、どうもありがとうございました!

開催日:2019年7月27日(土)
子ども参加人数:4人

 

【内容】
・オープニング
・会社概要
・キャリアストーリー(社員さん2名)
・Sphero(スフィロ)プログラミング概要
・ランチ
・Sphero(スフィロ)プログラミングセッションとプログラム発表
・オフィスツアー
・クロージング

 

夏休みに入って間もない7月下旬、東京・麹町のSAPジャパン株式会社社屋にてジョブプラクティスが開催されました。少し歩けば皇居という、まさに東京の中心地で、ボール型ロボットを使ったプログラミングの世界に触れてきました。

 

◆オープニング

SAPジャパン株式会社はドイツに本社をおくソフトウェアの会社です。1972年に誕生し、世界では9万4千人もの社員さんが働いているそうです。日本や世界でよく知られる多くの企業がSAPの製品を使っています。また、子どもたちが大好きなチョコレートの生産・販売には、何かしらのかたちでSAPが関わっているそうです!

 

ジョブプラクティスのような活動にも積極的で、社会貢献に取り組んでいらっしゃいます。

 

◆MYキャリアストーリー~社員の方の話~

2人の社員さんからご自身の経歴を踏まえたお話をしていただきました。
1人目は、シンガポール出身の方で、日本には一度ALTの先生として来られています。広島で教鞭をとっていましたが、外部の人との交流が少ない地域性もあり、周りと馴染むことができなく、一度シンガポールに戻っています。しかし、世界中の人々が当たり前のように交流するSAPに入社したことをきっかけに、もう一度日本を訪れ、今に至るそうです。


一度失敗してもそこから再チャレンジしたおかげで、身に付いた日本語を使ってファイナンスの仕事をしながら、いまは充実した毎日を送っているそうです。最後に、シンガポールについてのユニークなクイズも出題されました。シンガポールの国の場所、大きさは?はたまたロンドン五輪で金メダルをとった種目は?などなど、普段馴染みのないシンガポールについて、子どもたちはたくさん知ることができました。

 

続いて、もう1名の社員さんからお話をいただきました。ご本人がとても若いころにご両親が亡くなられ、とても大変だった幼少期を送られたそうです。学校生活も周りの人間関係に大変苦労され、悲しみに耐えきれず命を絶とうと考えたこともあったそうです。しかし、手を差し伸べてくれる方々のあたたかいサポートのおかげで、「諦めることを止めよう」と誓い、その後地道に勉強に打ち込んだそうです。


最後に子どもたちにあたたかいエールの言葉が贈られました。
「辛いことがあったら、ブリッジフォースマイルなど周りにいるたくさんの大人に頼って、甘えてほしい」
ジョブプラクティスは普段接点のない方から直にお話しいただくのも特徴のひとつです。こうした言葉がひとつでも、子どもたちのヒントになればと思います。

 

◆Sphero(スフィロ)ビジュアルプログラミング説明

今回子どもたちが体験するボール型ロボット「Sphero」は、全米で20,000校以上の学校で使われているプログラミング教材で、SAPジャパンのCSRプログラムとして実施している1プログラムとしても大変人気があります。特徴は球体で可愛らしいシースルーのフォルム。この形状を利用してコロコロと転がりながら進むSpheroに、コマンドを選択して方向転換や速度調整、さらには内部のLEDライトを光らせたり、サウンドを鳴らしたりが可能です。


ただ、今回のセッションではこのロボットを自由に遊ぶのではなく、チームとしてどうしたいかを考えること。子どもたちはまず、用意された2面のコースに、それぞれ2人一組の二手に分かれます。それぞれのチームが、サッカーコートに見立てたコースのなかをうまく障害物を避けながらSpheroをゴールに運べたら成功です。

 

◆美味しいランチ、ドリンク

実戦のまえに、まずは腹ごしらえ。今回ご用意いただいたのは、コールスロー付きのサンドイッチセットで、味はチキン、BLT、パストラミの3種類。子どもたちはオフィス内の自動販売機で選んだ好きなドリンクと一緒に、お好みのサンドイッチを美味しそうに食べていました。美味しいランチをありがとうございました!

 

◆Sphero(スフィロ)ビジュアルプログラミング実戦!

お腹いっぱいの午後、チームごとにスタンバイし、いよいよプログラミング体験が始まりました!

プログラミングは、ラジコンのようにリアルタイムで操作するのではなく、すべての指令をあらかじめ機械に教え込み、その指令を機械が忠実に実行するというものです。子どもたちは、試しに手に持ったiPadを使ってSpheroのプログラミングコマンドを選択し、Spheroがどんな動きをするのか確かめていました。どれくらいの長さをどのくらいのスピードで進み、どのタイミングで止まって、どこで曲がるか…コースや障害物にぶつかりながら、少しずつ子どもたちはコツを掴んでいきました。さらに慣れてくると、「止まった時はスピンさせよう」、「ゴールしたらサウンドを鳴らそう」などチームで話し合って、それぞれの特色が出てきました。

 

あっという間に制限時間を迎え、それぞれの出来栄えを発表。お互い最初に比べて格段とプログラミングのスキルも上達し、ああしたほうが良かったなど改善点が次々に生まれていたのも特徴でした。さらに、限られた時間のなかで、一度も言葉を交わしたことない相手とタッグを組んで目標を達成するというチームワークが養えたのも収穫です。改めて、子どもたちの飲み込みの早さ、好奇心の高さには目を見張るものがあると感じました。みんな、お疲れ様でした!

 

◆オフィスツアー

最後にSAPジャパンのオフィスを階ごとに案内してくれました。

特徴的なのは、どの階も一人一人のデスクがゆったりと設けられ、とても働きやすそうな空間だったこと。また、都内を一望できるランチルームには、なんとビリヤードやダーツの台が並べられ、みんな興味津々! クリエイティブに働くIT企業さんならではの職場を見学することができました。

 

◆終わりに

今回は日本でも有数の大企業SAPジャパンにお邪魔して、そこで働く社員さんの子どもたちに向けた生の声を聞くことができました。そして、とてもユニークなプログラミング教材を使って、ワイワイ白熱した体験のなかから、これからの世の中に不可欠なプログラミングの技術、そしてチームワークの大切さを学ぶことができました。

 

SAPジャパンのみなさん、貴重なお時間を本当にありがとうございました!

大学・専門学校でIT系分野を専門に学ぶ児童養護施設出身の若者たちを、ジョブシャドウイングと奨学金で応援する「キャリア支援プロジェクト」に参加の「ヤキトリ」のジョブ体験レポートをお届けします。


ヤキトリ:専門学校のゲーム制作系の学科に在籍 2年生

 

【体験内容】

最初、昼食を取りながら今回担当してくださった社員さんにオラクルという会社について説明をしていただきました。オラクルという会社はあらかじめある程度の知識があったので話が盛り上がり、いろいろな話を聞くことができました。
その後、1:1での打ち合わせ、実際にどういう仕事をしているのか、プログラミングにおいての考え方など、お仕事の内容から実際に学校や仕事で使えそうな実用的なことなども教えていただき、実際の仕事現場や今作っているものなども見せていただくことができました。

 

体験から感じたこと】

年齢関係なく互いにフランクに話しかける社員の方々や自由な服装など、とても居心地がよさそうで働きやすそうな職場だなというのが最初に感じた印象です。
そして、実際に担当していただいた社員さんにお話しを聞くと、働きやすく自分の仕事にやりがいを感じていると仰っていたので私も頑張って勉強してオラクル社のような会社に就職したいと感じました。

 

【社員の皆さんから感じたこと】

社員一人一人自分自身の目標や意見、価値観を持っており、自分の考えを積極的に発信しているように感じました。社員の方々はとてもフレンドリーで皆さん笑顔で挨拶。話の所々に挟まれるジョークのどで笑いながら話すことができ、とても居心地がよく話しやすく自分の意見も言いやすい雰囲気でした。
このような雰囲気の中働けたら仕事も捗るだろうなと感じました。

IT業界は情報の流れが速く、それに対応していくために日々意識を高く勉強なさっていると思いました。

 

今回の経験を、今後どのように生かしていきたいか?】

今回の経験で、IT企業の実際の職場や働き方などを実際に見ることができたので、今後控えている就職活動などの会社選びなどの参考にしたいと考えています。また、今後社会人生活をどう過ごしていくのかなど、仕事を楽しくする考え方なども教えていただいたので、これから就職してからも今回教えていただいたことを思い出しながら働くことができたらなと思っています。
今回の体験では、実際の職場や会議を見学させていただくだけではなく、担当していただいた社員の方からプログラミングの考え方などの技術的な面のお話もしていただくことができたので、学校での課題や就職後の仕事などに役立てたいと思っています。


※本プロジェクトは、日本オラクル株式会社とブリッジフォースマイルの協働プログラムです。

私がこの団体に入職したのは、7年前、ちょうど「よこはまPort For」ができたのもこの頃です。
名前どうする? パンフレットどうする? どうやって知ってもらう? など、どうやったら来てくれるかなと頭を悩ます日々でした。
開所は華々しくしたけれど、誰も来ないといった日が続き想像もしていなく、寂しい日々でした。その後、ブリッジフォースマイルのプログラムで以前から繋がっていた退所者が訪ねて来てくれ、退所者から退所へと口コミで広がり、少しずつ利用者は増えていきました。

 

今では年間来場者はのべ800人になりました。

 

この居場所の名前の由来は、仕事や学校生活で頑張る人、色々あるけれど頑張っている人、みんなさまざまだけど、ポートフォーに来たらゆっくり休んで、ご飯食べてまた明日からもがんばろう!横浜の地にちなんで、船が停泊しエネルギーをチャージし出航するという意味でつけました。

 

居場所は、社会的養護出身の方であればどなたも利用可能で、秋田から鹿児島までの出身の方が登録しています。現在、横浜近辺に住んでいる方の利用が多く、退所後(19才)すぐに利用している方もいれば年齢はさまざまです。
「よこはまPort For」はナチュラルな家具で統一され、明るく暖かなイメージがあるお部屋です。

 

過ごし方はさまざまでゲームしたり、おしゃべりしたり、待ち合わせの合間に寄ったりソファやカーペットで寝ている人やスタッフと夕食の買い物にもいきます。お菓子を食べながら「今日の夕飯何する?」と相談し、16時頃買い物に一緒に行きます。夕飯準備は、野菜を切る人、お肉を焼きたい人、お皿を洗う人、拭く人などみんなで手分けをしています。小さなやりとりがPort Forの日常です。
そんな普段のやりとりの中で寄り添い、相談に応じています。
施設等退所後に進学、就職とそれぞれの道を歩み新生活をはじめますが、一人で生活をしていくことに慣れず、体調不調、金銭面の相談が多くあり「もうがんばれない」「自信がない」といった心が疲れた状態にあるため、ひとりひとりに寄り添った関わりをしています。

 

・「数年働いていたけれど、なんで働いていたかわからない」
・「赤ちゃんができたかもしれない」
・「死にたい」
・「もう何もしたくない」
・「お金がない」
・「食べてない」
・「今から行ける場所(家)がない」

 

など、いくつも居場所の中のつぶやきから相談に応じています。
ほんの些細なことから、一気に落ち込み生活が乱れ体調が崩れメンタル不調となります。そんな彼、彼女たちに、私たちは細長く繋がりながら、寄り添います。
そうすることで彼、彼女たちは、少しずつ「自分」を「元気」を取り戻しながら進んでいきます。

 

ブリッジフォースマイルは2016年に佐賀にも2か所目の居場所を作りました。
「さが・こんね」名前の由来は、佐賀に帰ってきたら居場所に来てねという意味。ふらっと寄れる場所にちょっと寄ってみる「安心安全な場所」です。

 

「よこはまPort For」「さが・こんね」の過ごし方の一番は「雑談」です。

 

何気ないやりとりの中で、スタッフも一緒になって泣いたり笑ったり怒ったりぶつかったりしてきました。

 

話を聴くことを主にしている中で、彼、彼女たちが本当に伝えたいことを聴けていたかなと、振り返って思うことがしばしばありました。私自身も自分の考えや価値観の中でのやりとりになっていたのだと思います。

失敗もあったけれど、共に話しあい、互いを尊重できるように努めています。

 

ここから新たなスタートをきり、巣立っていく人、ふらっと寄る人、さまざまではあるけれど、自分で選んで進んでいってもらえるよう今日も変わらない日々を過ごしていきます。

開催日:2020年1月19日(日)
参加人数:高校生15人/ボランティア16人
ゲスト:施設職員さん1人/先輩退所者1人
講師:ワディー 

 

巣立ちセミナー最終回。最初は高校生もサポーターもぎこちなかったけど、6カ月間を一緒に過ごしてきた仲間。すっかり馴染んで朝から賑やかなおしゃべりでスタートです。

 

第6回のテーマは「知ってるだけじゃダメ!な大人への相談」。
これまでコミュニケーションや一人暮らし、金銭管理などさまざまなテーマで学んできましたが、今回はその総集編。退所後に遭遇するだろう、トラブルに対して、ひとりで抱え込まず、誰にどういう風に相談したらいいかなど対処法を具体的に学びました。

 

講師は前回と同様、サポーターのワディー。塾講師の経験がありテキパキとプログラムを進めていく頼れる兄貴です。

 

◆施設を出たらどんなトラブルがあるの

まずはグループワーク。「夜遅くまでゲームをしていて寝坊。会社に間に合わない」事態が発生。さて、どうする。「すぐに、電話してまずは謝る」「会社に到着する時間も伝えた方がいいよ」「同僚に代わりに仕事を頼むならそれも言わないと」など高校生から活発な意見がでます。みんな、アルバイトの経験からしっかり学んでいる様子です。

 

しかし、「外出先(静岡)で財布をなくしてしまった」「自分(またはパートナーが)妊娠2カ月」というトラブル事例のワークとなると、考え込む時間も長くなり、サポーターも一緒に、ネットで検索。もちろん答えはひとつではないので、肝心なことは、信頼できる大人に相談することだね。ということを確認しました。

 

◆トラブル対処法をゲーム形式で学ぶ「巣立ちクエスト」

そして、いよいよメインプログラムの「巣立ちクエスト」。
高校生が2人一組になって施設退所後に遭遇するかもしれないトラブルに対し、解決方法を探っていくシミュレーションゲームです。ネットで検索したり、大人に相談したりして考えた解決方法を「審判」に説明し、ポイントをゲットします。

 

最初に、ペアごとにトラブルカードを引きます。そこには「先輩に3万円貸したのだが返ってこない」「「空き巣に入られた」「不倫相手の配偶者にバレた」「先輩から大麻を渡された」などさまざまなトラブルが書いてあります。会場には、会社の上司、大家さん、いい加減な先輩などの役割を担当するサポーターが配置されています。今回はゲストとして、本物の施設職員が、「施設職員」の担当として参加しています。

 

高校性たちは、ネットで調べたり、相談員のところに行ってアドバイスをもらったりしたことを、シートに書き込み、「審判」役のところに行き合格して、1点~5点のポイントをもらえたら、次のトラブルカードを引きに行きます。

 

誰にも相談もせずに、「貸したお金は返ってこないから、あきらめる」などと言ってきた子には、「ちゃんと相談して、考えてからもう一度来て」と審判からやり直しを命じられる場面も。

 

ゲームなので、合計点も競いますが、トラブルが起きた時に、誰にどんな相談したかが重要。
いい加減な先輩役のサポーターは、いい加減なアドバイスに徹し、相談する人も選ばないといけないということを、高校生にしっかり学んでもらいました。

 

◆先輩の話を聞いてみよう

次のプログラムは「先輩の話を聞いてみよう」。施設出身で現在大学3年生の先輩(女性)の話を聞きました。
「19歳でパスポートを取ろうとした時、いろいろたらい回しされて、とても大変だった」「引っ越す時に、緊急連絡先は個人でないとダメと大家さんに言われて困った」など実際に退所後に遭遇したトラブルなどの話も、年齢の近い先輩から直接聞くと、高校生たちも実感がわくのか、いつも以上に真剣に聞き入っている様子でした。

 

「起こっていないことを不安に思って心を痛めるのはもったいない。やる気があればなんとかなるというポジティブ思考でいるのがいい」というメッセージは、高校生だけでなく、サポーターの心にもしっかり届き、励まされました。教員になる夢に向かって、大学の勉強だけでなく、さまざまな活動にパワフルに取り組む姿は、高校生たちにもいい刺激になったでしょう。

 

◆リーダー まこっちゃん のお話

巣立ちは多くのブランチに分かれて開催していますが、ブランチごとの雰囲気を作る大きな影響力をもつのがリーダーの存在。パソナブランチのリーダー まこっちゃんは、アラフォーの優しい男性。いつも穏やかで、どちらかというと控えめなタイプかも。最終回でやっと詳しい自己紹介をしてくれました。

 

就職氷河期世代ならではの苦労もあったけど、働きながら資格をとって、現在は地域の困りごとを解決する仕事に就いていること。「人との縁を大切にする」「不本意でも全力で取り組む」など社会人として大切にしていることを、高校生たちに語りました。高校生たちの様子を常に気にかけ、最適なグループ編成にすることを考えてくれたので、ワークも楽しく進められました。

 

◆修了パーティーと修了式

そして、お待ちかねの修了パーティー。ランチはサンドイッチを食べたけれど、パーティーは別腹。ピザやローストビーフ、串揚げが並んだテーブルの周りに、高校生もサポーターも集まり、思い思いの話題で盛り上がりました。デザートも豪華版、シュークリームやプリン、コーヒーゼリーなどスイーツ好きには選ぶのに迷う品揃え。

 

音楽に合わせて高校生と踊るサポーター、女子にファッションチェックをされて苦笑いの男性サポーターなど、初回のぎこちなさが嘘のように、ぐっと距離が近くなっているのを実感したひと時でした。

 

パーティーが終わると、本当に最後のプログラムの修了式です。サポーターから高校生にひとりずつメッセージを語りかけながら、B4Sの修了証と色紙を渡します。
色紙にはサポーター全員が、高校生ひとりひとりに向けて書いたメッセージのカードが貼ってあります。巣立ちセミナーの中で見つけた高校生の素敵なところ、励ましの言葉などなど。

 

受け取った高校生は一言ずつ感想を話してくれました。
「いろんな話が聞けて勉強になりました。コミュニケーション能力がついたと思います」。
「最初は不安だったけど、半年間このメンバーで学べて、ご飯を食べてよかったです。また会いましょう」と言う言葉にはちょっとしんみり。
「元々はそんなに来たかったわけでなく、ポイントが目当て。つまらなかったら辞めるつもりだったけど、楽しくて全回来てしまった」という本音トークも。

 

◆最後に

お休みの日に朝早くから夕方まで、時には眠気と戦いながらも一生懸命参加してくれた高校生たち。修了式でみんなに楽しかったと笑顔で言ってもらえたのは本当にうれしかったです。退所後に何か困ったことがあった時に、巣立ちセミナーで学んだことが役に立つて欲しいと思います。相談先のひとつとしてB4Sを思い出してくれることを願っています。
終了時間になっても、名残惜しそうな高校生たちをサポーターは「アトモでまた会おうね~」と明るく手を振って送り出し、巣立ちセミナーの全プログラムは終了。

 

◆サポーター同士の交流も魅力

プログラム終了後、サポーターの希望者は居酒屋に移動して恒例の打上げ。初参加の人も、ベテランも、無事すべてのプログラムを終え、高校生たちにも楽しかったと言ってもらえて、
ホッとした様子。「もう高校生たちに会えなくなるのは寂しいね」「6カ月あっという間だった。勉強になった」と感想を語りつつお酒も進みます。

 

年齢も仕事も全く違う社会人が集まり、高校生たちの自立の支援をしたいという共通の目的に対して力を合わせるという活動は、とても楽しく刺激的な経験です。

 

(サポーター:よっしー)

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