2019年2月
【メディア掲載:2019年2月16日】日本経済新聞「就労体験インターンシップ」と「調査報告書」が紹介されました
2019年2月16日 日本経済新聞(夕刊:全国版)
ブリッジフォースマイルが行っている『就労体験インターンシップ』と、昨年実施・報告した『社会的自立と支援に関する調査【全国児童養護施設調査2018】』が紹介されました。
『社会的自立と支援に関する調査【全国児童養護施設調査2018】』の報告書はこちらでご覧いただけます
【活動報告】小中学生向けキャリアアップセミナー~自分の興味や得意を知ろう~
開催日時:2018年12月2日(日) 14:00~16:30
場所:滋賀県大津市勤労福祉センター 大ホール
対象:滋賀県内社会的養護下の小4生~中1生(32名)
内容:キャリア、タワー作成ゲーム
講師:あーみー
12月、琵琶湖のほとりの滋賀県大津で、小中学生を対象にした出張セミナーが開催されました。「興味や得意なことを知る」をテーマに、ワークやゲーム中心で大もり上がりの2時間でした。
◆セミナースタート、自己紹介
まずは自己紹介。
「ニックネームは?」「好きな教科は?」「最近楽しかったことは?」上級生ばかりで緊張気味の子も、先生が見守りながら、頑張って答えていました。
「好きなのは体育」「昨日見たアニメが楽しかった」。
初対面ながら、お互い少しずつ打ち解けていきました。
◆仕事さがしワーク
17,000って何の数字でしょう?
子どもたちへの講師あーみーからの質問です。
大津市の人口?動物の種類?
正解は「世の中にある仕事の数」でした。
まだピンときていない子どもたちに、あーみーからさらに、「知っている仕事を書いてみよう!」というお題が。
チームごと様々な仕事があがり、なかにはサラリーマンと会社員という微妙なものもありましたが、短時間で80近い職種を挙げるチームもあり、先生たちもうれしそうにしていました。
◆運動会ゲーム
つづいて、運動会で自分がやりたい役割について考えました。
題して「運動会ゲーム」。
実はこれ、自分の適性から仕事を考えるRIASECという診断テストに沿ったゲームです。大ホールの壁には、飾り付け(R)、人気プログラムの調査(I)、音楽セレクト(A)、案内係(S)、リーダー(E)、しおり作成(C)と6つの役割が貼られ、子どもたちはスタートと同時に好きな役割に移動します。
繰り返すこと3回。「自分の好きの順番は?」「誰々と2回一緒だった!」。
身近なイベントを想定して、子どもたちが自分の「好き」に気づくのが狙いでした。
◆タワーづくりゲーム
お菓子やジュースを楽しみながらチームごと盛り上がったところで、最後のプログラム「タワーづくりゲーム」です。
紙でできたタワーを一番高く作れたチームが勝ちというシンプルなゲームですが、ルールが少し特徴的。各チームは、資源をもつ企業、情報をもつ企業、技術をもつ企業と強みの異なる3企業に分かれ、さらに企業内では設計者、タイムキーパー、ビルダー、コミュニケーターという役割が決められます。
企業同士はお互いの物(紙や糊)や情報(ヒント)を交換し、企業内ではメンバー同士が協力し合わないと、タワーは高くならないしくみになっています!
制限時間は30分。
指示を出す人、その横で黙々と設計図を描く人、材料をもらいに隣のチームにお邪魔する人、初対面が嘘のようにみんな協力しつつ、自分の役割をこなしてきます。あっという間の30分、結果は1mを優に超す2チームが同率優勝でした!
◆ふりかえりシート
最後にみんなでふりかえりシートを書きました。
「自分ができたと思うことは?」という質問には、「塔をイメージすること」「時間をチェックすること」「わかりやすく伝えること」とそれぞれ別々の感想が聞けました。
さらに「面白いと思ったことは?」という質問には、「材料をもらいに行ったこと」「工作ができたこと」「チームを盛り上げたこと」とこちらも様々な意見が出ました。
◆まとめ
今回のテーマは「興味や得意なことを知る」。
仕事さがしワーク、運動会ゲームを通して、世の中の仕事や自分の好きなこと、得意なことについて考え、タワーゲームでは、その「好き」や「得意」が集まると大きな成果になって表れることが分かりました。
好きや得意を考えることの大切さを子どもたちには知ってほしいと思います!
出張セミナーとは…
子どもたちの自立に向けたプログラムを指定の場所にうかがって実施するセミナーです。対人関係を大きく改善する「コミュニケーションのヒント」や、一人暮らしのお金のやりくりをイメージする「金銭管理プログラム」、子どもたちに早い時点で将来のこと・キャリアのことを考えてもらう「キャリア形成プログラム」などを行っています。
ご要望をお聞きしながら状況に合わせて、オリジナルプログラムを企画いたします。
詳細はこちらをご覧ください
【メディア掲載:2019年2月13日】佐賀新聞「キャリア準備講座」が紹介されました
JR渋谷駅にて、啓発ポスターを掲出しました
[笑顔の日]ポスターキャンペーン@JR渋谷駅
2月5日の”笑顔の日”に合わせ、2/2~7の期間中、B4SのポスターがJR渋谷駅に掲出されました。
プロのコピーライター、アートディレクターに手がけていただき、
多くの人に目を留めてもらいたいという気持ちから、いつもとは一味違った表現になっております。
掲出されたのはこちらのポスター。
[制作の背景]
『子どもを育てる権利や義務』である親権ですが、権利はそのまま、養育ができないという状況は、子どもにとって辛い状況を生み出す側面もあります。一例ですが、里親家庭に措置されている子どもが「里親さん家の子どもになりたい」と希望しても、実の親が拒否すればそれは叶いません。
“子どもが親を選ぶ”のは、許されないことでしょうか。
親側からすれば「親が育てて当たり前なのにそれができない」状況が、受け入れ難いということもあるかもしれません。 この“実の親が育てて当たり前”という価値観が、子どもと親をがんじがらめに縛ってはいないでしょうか。
特別養子縁組がある、社会的養護がある、社会的養護を支える団体がある。
子どもをもっと真ん中において、社会の価値観も制度も、変わっていく時に来ていると思います。
シリーズとして、最終的には9つものコピーを制作くださりました。
一部をご紹介します。
最後に、素敵なお申し出をくださり、プロのクリエイティビティを発揮くださったお二人をご紹介します。大手外資系広告会社でTVCM等を手がけられています。
齋藤 大樹さん:コピーライター
TCC 2018新人部門 ショートリスト/OCC 新人賞 ノミネート
TCC 2017新人部門 ショートリスト/オレンジリボン コンテスト優秀賞
ブルー日刊アド・グランプリ インパクト賞
C-1グランプリ ファイナリスト 他
浦川 瑞貴 さん:アートディレクター・デザイナー
ヤングカンヌ2018 ファイナリスト/OCC学生広告賞 優秀賞
今回の駅貼り広告はキャンペーン枠なため、最小限での掲出でしたが、
初めての試みとして大変貴重な経験になりました。
齋藤さん、浦川さん、ありがとうございました!
ザ・リッツ・カールトン東京さまからご寄付をいただきました。
2月8日、ザ・リッツ・カールトン東京さまにて、2019年寄付金の贈呈式に参加させていただきました。
ザ・リッツ・カールトン東京さまは、定住施設「レジデンス」で暮らす方々が使っていた家具などを、転居の際に社員が購入することでCSRの活動資金に充てていらっしゃいます。
今回は、その一部をB4Sにご寄付いただきました。ご支援いただき、心より、感謝申し上げます。
巣立ちプロジェクト2018~第6回 「知ってるだけじゃダメ 大人への相談」@千葉Aブランチ
開催日時・場所:2019/1/20 千葉Aブランチ
テーマ:知ってるだけじゃダメ 大人への相談
参加者数:高校生8人/ボランティア12人
講師:マイケル
8月に始まった巣立ちセミナーも、あっというまに最終回を迎えました。
今回は今までの総集編として、「知ってるだけじゃダメ 大人への相談」がテーマです。
巣立ちセミナーの中でも大切にしてきた「ホウレンソウ(報告・連絡・相談)」を存分に活用してもらいながら、これまでのセミナーで学んだことの復習もかねつつ、高校生自身が考えて、調べて、事例やゲームにチャレンジしていくという内容です。
先輩退所者の話や修了パーティーもあり、高校生、サポーターともに、最後まで和気あいあいと楽しい時間を過ごすことができました♪
◆施設退所後のトラブルを考えてみる
メインパートである巣立ちクエストへの導入練習も兼ねて、「こんなことが起こった、さあどうしよう?」という事例を元に、インターネットを活用しつつ、自分ならどう対応するのかをグループごとに考えていきます。
「寝坊してしまった」
「財布をなくした」
「自分(またはパートナー)が妊娠2ヵ月になった」
「これに似たこと前に出てきたよね」という声が高校生からちらほら。
さすがです! よくぞ覚えていてくれて!
今までのセミナーで取り上げられたテーマや事例が出てきたので、復習の意味もありますね。グループワークでは、この半年でお互いに打ち解けてきたこともあり、高校生から意見や考えが続々と出てきていました。
◆巣立ちクエスト
高校生同士でペアになり、退所後に起こり得る「できごと(試練)」に対して、必要な情報と手段を考えて解決し、ポイントをGETしていくゲーム形式のワークです。
ネットを活用したり、色々な立場の人に相談したりして、解決のためにどのような情報が必要なのか、行動したら良いのかを、高校生が主体的に考えていきます。
サポーター陣は、
進行役の「ゲームマスター」
相談できる相手として「自立ナビサポーター」「職場の上司」「先輩」「大家さん」「市の職員」「施設職員(実際に施設でご活躍されてるホンモノの職員さんをお招きして)」
ポイントをつける&補足説明をする「審判」
という役割に分かれて、高校生たちがどのように解決していくのかを見守ります。
「できごと」は、やさしいものから難しいものまで、多様な16種類。
何が出るかは、カードを引いてからのお楽しみ。
一部をご紹介すると…
・会社の備品を壊した(やさしい)
・国民年金や住民税がお金がなくて払えない(ふつう)
・別れた恋人が部屋の合鍵を返してくれない(むずかしい)
・クビになった(超むずかしい)
など…。
大人でも、実際に起きたら「どのように解決したらよいのだろう?」と思う内容も多いのではないでしょうか。
ゲームが始まると、高校生はお互いに相談しあい、とても熱心に夢中に取り組んでいました。
インターネットを駆使して情報を集め、どの立場の人に相談すれば問題解決への糸口に繋がるのか。
そして導き出した答えを、審判役の大人のところでプレゼンテーションをしてポイントをGET!
私は審判をしたのですが、予想以上の回答を持ってきてくれて、私自身が「へぇ~そうなんだ」「そこまで調べて考えてきたのね」と勉強させられることも多くて驚かされました。
より確かな情報を求めて複数の窓口へ相談しにいくペア。
出来事に対して、自分は「こう思う」「こうしたい」からこの解決方法を選択したというペア。1つのことにじっくり時間をかけて取り組むペア。
方法や進め方はさまざま、どのペアもこれまでのセミナーで出てきた事例や情報や手段をフル活用して、それらを繋ぎ合わせて、目の前の課題にチャレンジ!
みんなが高得点を目指して頑張っていました。
高校生達が一生懸命に取り組んでいる姿、自分達で解決した手段や回答をプレゼンしてくれている姿…彼らの輝きと自信のようなものを感じて、とても素敵だな~と思いました。
◆振り返り
事例や巣立ちクエストを終えての高校生からは、
「調べること、自分で考えること、自分の意志を決めること、相談することが大切」
「ネットを見ると、似たような経験をしていたり解決を求めている人が意外と多い」
「1回の相談で解決するものではない」
「ネットは1つのツール」
「相談に乗ってくれる人が、必ずしも解決してくれる人ではない」
などの感想がありました。
どれも大切な気付きだと思うので、これからの生活に是非役立ててもらえたらな~と思います。
◆先輩退所者の話
過去の巣立ちセミナーに参加をしていた先輩退所者を招いて話をしてもらいました。
小さいときのこと、高校卒業して働き始めてのこと、そして現在とこれからの夢の話。
多くの経験や体験の中で、辛いこと苦しいことがあったこと。
そのなかでさまざまなきっかけがあり、自分と向き合い、自分の声を聴いて、乗り越えようと行動したこと、そこから気付いた思いや考え方…。
彼の言葉は、自分と向き合い、実際に乗り越えたからこその重みと深みがあるように感じました。
特に私の印象に残っているのは「どうすればやれるのか?」ではなく、「するためにはどうやろう?」という考え方です。
ゴールを「する、しない」におくのではなく、「する」を前提にしておくこと。少しの言葉の違いで、物事の見え方や捉え方が変わってくるのだなと感じました。
人それぞれ感じ方や、心に残ることは様々だと思いますが、現在も新たなチャレンジをして活躍している彼の姿に、多くの高校生、私達サポーターも勇気と希望、パワーのようなものをもらった気がします。
この話を聞いて、メンバーがよりギュッと近くなったように、団結したように思います。より多くの方にも聞いてもらいたいなと思うぐらい、とても心に響きました。
高校生の心を掴んだこの先輩は、この後の修了パーティーでも大人気で、帰り時間になっても多くのメンバーが名残惜しそうに話したり、色紙にメッセージをもらったりしていました。短い時間ではありましたが、この出会いが彼らにとって素晴らしいものになったんだろうな~と感じました。
◆修了パーティー
サポーターからの愛を込めたメッセージカードを渡しました。
これまでの写真やメッセージと共に、巣立ちセミナーに参加してくれたことを、高校生同士の出会いを、サポーターとの出会いを、覚えていてくれたらな~と思います。
皆、もらうときは恥ずかしそうにしながらも喜んでくれたので嬉しかったです♪
その後はお待ちかねのパーティー☆
最終回なので豪華にお寿司にオードブル、デザートにと立食形式で行いました。
お寿司に皆のテンションも上がり、和気あいあいと食事も話も楽しむことができました!
最後の締めは、1人ずつの発表です。
・自己紹介(好きな場所や趣味、4月からの自分)
・30歳の自分に向けて(サポーターは…10年後ぐらいの自分)
改めての自己紹介や夢を聞くことで、各自の新たな一面を知ることができて楽しかったですし、皆で前向きな気持ちを共有できたことが感動的でした。
それぞれの夢や願いが叶うとよいな~と心から思います!
◆最後に
半年前に「はじめまして」からスタートした巣立ちセミナーですが、今ではすっかり緊張や堅さもほぐれ、メンバーそれぞれが楽しそうに、仲良くしている様子を見て、自分の気持ちや考えを安心して伝え合える場所になったのだな~と、しみじみ感じました。
行事などで来られない高校生が5人もいて、全員集合にならなかったのは少し残念でしたが…。
高校生にとって巣立ちセミナーが、楽しかった、仲間ができた、気付いたことがある、何かを得られる、こういう大人もいるのね、etc… 何かを感じられる時間になってくれたらうれしいです。
私自身は昨年に引き続き、2回目の巣立ちセミナーの参加でした。
サポーターのメンバーと回を重ねるごとにお互いのことを知り、仲良くなり、笑い合い、ふざけ合い、ブランチの雰囲気が出来てくるという、皆で環境を作り上げていってる感覚が楽しかったです。皆との出会い、一緒に過ごしてきた時間は、私にとって素敵な経験となりましたし、セミナー内容も私自身の勉強にもなりました。
ここで関係が終わるのではなく、今後のアトモイベント等でも、数年後もその先も、どこかで繋がっていられたら良いなと思います。
皆様、半年間どうもありがとうございました!
これからも宜しくお願いいたします!
サポーター ミシェル