よこはま Port For

【活動報告】「第15回プロのお話を美味しくゆる~く聞く会」を 開催しました。

 新しい年度が始まり、施設を退所したばかりの児童がよこはま Port Forにも遊びに来てくれるようになりました。常連の利用者さんとも和やかに交流し、緩やかな空間を楽しんでくれているようです。今回は残念ながら、新しい利用者さんは参加できませんでしたが、スタッフ3名及び利用者さん2名の参加を得て、プロのお話を美味しくゆる~く聞く会を開催しました。

 

 今回のゲストは、宮内庁や国会議事堂にも家具を収められている「有限会社秋山木工」の代表取締役社長 秋山利輝さん。そして今年入社されたばかりの河原(ごうはら)さんと、加瀬(かせ)さんのお二人です。

 秋山木工では、新人の若者を「丁稚」と呼び、独自の研修制度を学ばせています。研修では、生活習慣はもちろん人間として必要な事柄を学ぶことから始め、質の高い技術と人間的な思いやりのある一流の家具職人を育て上げています。

 

 この「丁稚制度」はテレビ東京のガイアの夜明け等多くのメディアで放送され、悩みながらも自分が選んだ道を本気で貫き通す研修生たちの姿が紹介されていました。

 その高い技術力は、技能五輪全国大会でも多くの入賞者を出し、平成25年度の大会では史上初めて金、銀、銅メダル、さらに敢闘賞2人とすべての賞を秋山木工の職人さんが独占すると言う素晴らしい成果を出されています。

左:秋山社長 右手前:河原さん 右後方:加瀬さん

左:秋山社長 右手前:河原さん 右後方:加瀬さん

 

 

 

 

 

 

 

 

                                        

 今回は、いつもと違い食事をしながらのゆる~く聞く会ではなく、1時間のがっつりトークという形での進行。最初は戸惑いがありましたが、集中してお話を聴くことができ、秋山社長や新人のお二人の本気の気持ちが伝わってくる有意義な会になりました。

  

 「私は、昭和18年に大和の国、飛鳥村で聖徳太子の生まれ変わりとしてこの世に出てきた人です。」と10秒間の秋山社長のユニークな自己紹介に始まり、一人でも多くの人を幸せにしたい、世の中の人に必要とされる家具職人になる事が自分の夢だと語る河原さん、高校生の時に職人になる夢を持ったことから、秋山社長のもとで人間性を学び、技能五輪で金メダルを取って、兄弟を元気づけ、親を感動させたいと語る加瀬さん。しっかりと自分の夢(目標)を持ち、その夢を実現するべく本気でぶつかっている気持ちが伝わってくる自己紹介でした。

 ひとつ自己紹介の中で、心に残った言葉がありました。

 私たちはよく「頑張る」と言う言葉を使いますが、頑張ることが大事なのではなく、「本気」でやることが大事だと言うことです。何事も頑張るのではなく、「本気」でやるから楽しめると言う考えに大きく頷かせられました。

 

 また会の中ほどでも、「自己紹介では、今を話す事が大事。将来に対する思いは(根本的なことは変えてはいけないが)、その時その時で変わっていく(発展していく)ものなので、今を話すことが大事です。そのためには、今を本気で生きていなければ話すことはできません。」というお話があり、今を「本気」で生きると言う真摯な気持ちが窺えました。

 

■丁稚制度

 入社後、最初の1年間は学生として、その後の4年間は、男女を問わず丸刈り。寮での生活で起床は5時前、休みはお盆と正月だけ。さらに携帯電話、家族との面会、恋愛は禁止という厳しい生活、まさに江戸時代さながらの丁稚制度を実践しているとのことです。

 新人のお二人につらくないかお聞きしたところ、つらいとは思うが一流になるためには本気でやるしかないとのことでした。 ただ、坊主になるのは正直、今でも嫌だし、最初は本当に泣きそうだったと、ちらりと本音も語ってくれました。

 その後の3年間を職人として働きますが、秋山木工に在籍できるのはそこまで。合計8年を経過したところで会社を辞めなければなりません。その後は、独立するか、他の会社に就職する等自分で進路を決めなければならないとのことです。

 そうしなければ、自分(秋山社長)を超えることはできないと思うからと秋山社長はおっしゃられます。

 

■職人心得 三十箇条

 秋山木工では、入社する前までに課せられるものがいくつかあるそうです。一つは、そろばん3級資格を取得すること。そして、目指す職人像を説いた「職人心得 三十箇条」を諳んじることができるようになる事だそうです。

 以前は心得のみであったそうですが、現在は去年の研修生が作った説明文も一緒に諳んじているそうです。

 毎朝、朝礼時に皆で唱和しているとのことで、1万回言えば自分のものになると秋山社長はおっしゃいます。

 河原さんが三十箇条全文を淀みなく流れるように暗唱し終わると参加者から「素晴らしい!」と大きな拍手がわきました。

 三十箇条の心得全部をご紹介することはできませんが、いくつか紹介してみますと、

 

 職人心得1

 「挨拶のできた人から 現場に行かせてもらえます。」

 気持ちのよい挨拶は、人を笑顔にします。

 積極的に挨拶をすることで、周りを活気づけることができます。

 

 職人心得13

 「道具の整備がいつもされている人から 現場に行かせてもらえます。」

 道具の整備をしていることで、すぐに仕事に取り掛かることができます。

 また、道具は一生自分を助けてくれる相棒です。

 整備することで感謝の気持ちを表します。

 

 このように職人心得とは言いつつも、人としての心得に始まり、働く者の心得、さらにはその中でも職人さんに必要な心得が説かれていることがよく分かります。

 この「職人心得三十箇条」は職人さんだけではなく、現代を生きる我々すべてに共通する必要な心得が説かれていると言っても過言ではないと思います。

 

 職人心得三十箇条は秋山社長の著書である『一流を育てる秋山木工の「職人心得」』でも紹介されています。また、秋山木工の丁稚さんたちがこちらのサイトに動画をアップされていますので、ご覧いただくことができます。

 

http://www.gendaishorin.co.jp/news/n7540.html

  

■レポート

 毎日の出来事、感じたことをレポートに書いて、それを兄弟子さんたちに見てもらうことで、いろいろな気づきやアドバイスをいただけるそうです。さらに社長に見てもらうと、○印だけが記入されて、レポートが返されてくることがあるそうです。これは、もっと書くことはあるのではということを、言葉では何も言わず、自分で考えなさい!と言う秋山社長の思いなのだそうです。

 レポートを1ページずつ見せてもらうことで、研修生のお二人の生活状況や考えていること、兄弟子さんやご両親の心配しながらも応援している気持ち等がよく伝わってきました。

 こうして毎日、自分を振り返り記録していくことで自分自身の成長を感じていくことができるのだと思います。

 このレポートには、両親だけでなく、兄弟や学校の先生にもコメントを書いてもらうことになっていて、周りの人々の応援する気持ちが込められているので、逃げようにも逃げられないのだと秋山社長は笑いながら話されていました。

 

■遺伝子の話

 自分たちは親の遺伝子だけを受け継いでいるわけではなく、そのもっと祖先の遺伝子も受け継いでいることを考えると、多くの偉人の遺伝子を受け継いでいる可能性があると考えています。ですので、自己紹介で聖徳太子の生まれ変わりと言ったのもあながち嘘というわけでもないのです。そのほかにもモーゼ、キリストなどの生まれ変わりでもありますとユニークな理論を展開される秋山社長、思わずなるほどと、納得させられてしまいました。

 これだけ多くの人々の(中には偉人と言われる人の)遺伝子を受け継いでいるので、いろいろな経験もしてきている、新しいことを思いつくと言うのは、受け継いだ遺伝子が、過去に経験したこと、考えたことを思い出している状態なので、必ず実現できることだと思っています。実現不可能なことは思いつかないものだと思っていますとのことでした。

■天からの声

 神から「物を作る人はこの世に必要なので、この世に残しなさい。それがあなたの仕事です。」と言われていて、時々夜中に神からの助けのお告げが聞こえてくるので、それを書き留めているのがこの資料ですと「天からの声」を、何篇か紹介していただきました。

 「物作りで日本を復活」というお話の中の一節にこういう個所がありました。

 

・・・一流の職人になるための基礎・基本をしっかり自分の目標設定をする。

1 常に101%の力で物事に取り組む。

  一流とは、できる人が努力をする。

  二流とは、できない人が努力をする。

  三流とは、できる人が努力をしない。

  四流とは、できる人が威張る。

  五流とは、できない人が努力しない。

 101%・・・、100%の努力ではだめです。。前に一歩でも進もうと思うのであれば、100%の努力ではなく、今の力(技量、知力等)プラスαの努力が必要であると言うことを、改めて気づかされた言葉でした。

  久しぶりに会った人に「お変わりないですね、・・・・」というようなことを言われることは、進歩してないですねと言われているようなものです。「一年も会わなかったら、全然変わったね。」と言われるようでなければならないと思います。

 101%できる人が、200%になれる人であり、100%しかできない人はいつまでたっても100%にしかなれないと言うことです。1歩でも2歩でも前進することが大事なことですが、あまり大きく進もうとすると怪我をするし、続かなくなるので少しずつでいいから前進を継続することが大切なことです。

 また、うちの会社では「頑張ります」や「一所懸命やります」と言った言葉はない、「本気でやる」か「命がけでやる」のどちらかの言葉しかありませんと、「本気」で生きることの大切さを繰り返し伝えられました。

 次回は、出産・子育てから介護までの人生を全般的にサポートされている「相模原商事株式会社 代表取締役社長 蛯谷 康一」様をゲストにお迎えします。

 相手の立場を考慮して行動し、その結果として利益を出すことができるような会社を目指して活動されている方です。

 どんなお話が聞けるか楽しみです。

 

 (文責:Matty)

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